トランスジェンダー競技者 | シアトルおばちゃん 〜ブラエクステンションの頃を過ぎても〜

シアトルおばちゃん 〜ブラエクステンションの頃を過ぎても〜

アメリカ西海岸の一番北の端にあるシアトルに住んで32年。 夢見る頃をとっくに過ぎ、ブラのエクステンション(延長フック)すら使わなくなった最近、仕事を離れ貧乏セミリタイア生活を開始。ゴルフと旅行計画が好きだけど資金不足とどう対処するべきかが今後の課題。

ちょっと前ですが、コロナに感染する前にFirst Teeという子供達のゴルフプログラムのためのチャリテイトーナメントに出場しました。それはシアトルでも超有名なBroadmoor Golf Clubで行われ、お金持ちの旦那さんがいる知り合いが3人一緒にプレイできる人を探していて、しかもプレイ費は旦那さんがすでに支払っているので、無料で素晴らしいプライベートカントリークラブでプレイしてしかもランチ付というわけでいそいそと出かけてきましたラブ

 

高級プライベートゴルフ場はゲートで囲まれた別世界の高級住宅地で、まるで映画の中のようで場違いな私はポケットたくさん無料のテイーやボールマークを詰め込んで各ホールでいただけるギフトやミモザを楽しみながら友人4人でのスクランブルフォーマットのトーナメントをとっても楽しみました。

 

 

プレイ後はお城のようなクラブハウスでのランチで、お金持ちの奥様方が何のためらいもなく$1000の寄付にどんどん挙手したり、シアトル・マリナーズのチケットを$2000で競り勝ったりするのを無料のワインをがぶ飲みしながら眺めてました。で、やっとトーナメント結果発表となりました。私たちの成績は賞品がもらえるようなものではなかったのですが、同じテーブルに座っていたチームが優勝しました。で、気づいたのですが4人の参加者のうち2人がトランスジェンダだったのです。そのうちの一人は時々シアトルパブリックコースのトーナメントでも見かけるのでトランスジェンダというのは知ってましたが、パッと見ただけではちょっとわかりません。そしてもう一人のプレイヤーはどう見たって、かつらを被った男性でした。言葉遣いや仕草は私よりも女性的ですが、体格、指などを見てもしっかりした男性です。 ふ〜む、つまり女性4人が1組となって競い合うトーナメントで優勝したチームの半分は体格的には男性だったんです。その一人はロングドライブも勝ち取ってました。 うむむむむ、、、確かに参加者のハンデイキャップも関係なく、寄付金集めのための、おふざけの楽しいチャリテイゴルフですが、真面目にプレイした私たちは何だかちょっと変な気持ちになりました。たとえ私よりも女っぽいとはいえ、体格、力は男性です。彼女らが性転換手術をしてるかどうかなんて知りませんが、自分は女性だといえば私達が参加するような小さな女性の大会参加には問題ないようです。逆に、参加を断ったらLG BTQ問題となって訴えられるのも困るし、女性になりきっている彼女らが参加できないのも悲しいですしね悲しい 

 

そこで、ちょっと気になったのでアメリカの水泳競技で話題となったリア トーマス選手についてググってみました。彼女は2018年に女性だと申請し、ホルモン治療を受けて2022年には女性として水泳競技に参加し優勝しました。 全米大学体育協会の規定によると一年間のホルモン接種治療を受ければたとえ男性生殖器があっても女性として扱われ競技に女性として参加できるそうです。しかし後日、世界水泳連盟の規定によると思春期を男性として過ごした人は女性競技に参加できないということで、結局パリオリンピックには参加できませんでした。

 

これはどっちの選手側の気持ちをよ〜くわかるし、切ないなあ〜。 トランスジェンダであるリア選手はやっと女性として競技に参加でき、優勝し、念願のオリンピックに出場できると思ってたのにその権利を目前で取り上げられたのはさぞ悲しいでしょうし、悔しいでしょう。 同時に女性競技者は4年前まで男性競技者として泳いでいた選手が女性だと申請して、どうみても体格的には男性の選手と競い合わなければならない。しかも女性同士として同じ更衣室内で着替える時にはお互い素っ裸(水泳ですから)になるので、男性生殖器があるリア選手を見ているわけですから余計に納得いかないという気持ちもわかります。

 

このトランスジェンダ問題はオリンピックのような大きな世界大会から、私たちが参加するような小さなゴルフコンペまで今後、もっともっと協議されることでしょう。現時点ではスポーツ競技によって、国によって、連盟や協会によって違うルールがあるようですが、もっと統一された方がわかりやすく、混乱が少なくなってほしいものですが、なかなか難しいことでしょう。

 

 

話が長くなりますが、スポーツ競技に性別に関係なくUnisex カテゴリーを別に作るのはどうでしょうか? たとえばゴルフもPGA(男性)とLPGA(女性)に分かれてますが、その境界を取っ払って同じ条件下で男性も、トランスジェンダーも女性も競い合う。だってもし380ヤード軽く飛ばすようなブライソン デシャンボーがトランスジェンダーとなって女性のゴルフトーナメントに出られても困るし、女性世界一で同性に敵なしの状態だったアニカ ソレンスタムが男性のツアーに参加して自分の力を試したように、さらに難しい状況で腕試しをしてみたい女性も参加できるし、トランスジェンダーもどんどん一緒に競い合う性別関係なし競技があってもいいかもしせません。

 

まあ、今回身近にあったトランスジェンダー競技者を認識して色々と考えてみましたが、なかなか問題解決の出口は見えません。スポーツのようなどうしても女性と男性の骨格、力、の差が現れる場合は難しいですね。だけど、男性側からも女性側からもトランスジェンダーが拒否されるのはとても切ないし、どうしたらいいんでしょう。ただこうやっていろんな人が大会の規模に関係なくどんどん競技に参加し、世間に問題提起することは大事だと思います。日本ではトランスジェンダー競技者ってあまり聞かないけど、どうしているんでしょう? もし、女性が性転換手術とホルモン治療を受け、見た目では全く男性となったトランスジェンダーが女人禁制の相撲の世界に入ろうとしたらどうなるんでしょう? みなさんどう思いますか?

 

曾孫達が大人になる頃はもっと世界は変わっているでしょうか?