3月に入ったが、冬がなかなか自己主張を止めない。ここワシントン州でも冬が最後の大暴れをしている。

March comes in like a lion, goes out like a lamb.というフレーズがあるように、今は高気圧と低気圧が全力衝突する時期だ。

 

昨日はトレイルヘッドでは雨だったが、高度をあげるにつれ雪に変わり、頂上では雪霰(ゆきあられ)になった。真冬状態だ。霰(あられ)はパチパチと音を立てて降って来る。まともに顔に当たると痛い。これが5ミリ以上の氷の塊になると雹(ひょう)と呼ばれ、危険だ。霰(あられ)は5ミリ未満。

 

それでも自然現象は美しい。

 

この霰を見て、PCTでよく食べたPearl Couscousを思い出した。クスクスは軽くて調理が簡単なのでよく食べたが、通常のクスクスは小さな粒穀で鳥の餌みたいでまずい。しかしPearl Couscousという種類は、大粒でまろやかな舌触りとモチモチ感があり、食べがいがある。いつもインスタントライスとラーメンでは飽きるので、パールクスクスはおススメのトレイルフードだ。

 

ともあれ、昨日の霰がパールクスクスサイズでなくて良かった。

 

下はワシントン州シアトル近郊のタイガーマウンテン頂上。ここは私のトレーニンググラウンド。昨日までは雪が無かったのに、一朝でトレイルは雪に埋め尽くされた。一日に何度も天気が変わるクレイジーな季節。

 

 

帰宅時のフリーウエイ。太陽が顔を出し、前を行く車が跳ね上げる雨水に虹がかかる。次々に出来る虹の輪の中を通り抜けるという素敵なドライビングタイムになった。

 

 

カリフォルニア州北部シエラネバダ山脈でもどか雪が降っている。昨年ほどではないにしても、かなりの積雪量だ。融雪には時間がかかるだろう。

 

3月のライオンが荒々しくうなりながら後ずさりする様は圧巻だ。歌舞伎の敵役が花道で最後のみえをきって、観衆に強烈な印象を与えつつ退場する様に似ている。潔くさっさと春に道を譲ってほしいところだ。