昔の話 | Nae Wind, Nae Gowf !

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リンクスバカ一代、seatakuのゴルフ日記です。
日本人コミュニティーを越えてイギリス人と闘うゴルフを細々と綴っています。
禍福は糾える縄の如し。ゴルフがあるから辛いことも耐えられます。

昔話は長くなるのが相場・・・。

 

チッパーの名手といってもいいと思うのですが、グリーン周りからチッポでバンバン入れてくる人がいました。

四半世紀以上前の話でもう時効だからここで書いてもいいでしょう。

 

当時、あるゴルフのグループがありました。そのうちのTさんとでもしておきましょう。彼は、黒い手帳に今までの対戦相手のデータを全部記録していて、誰にどれだけのハンディを出すのかを決めていました。

 

このグループのほかの連中もゴルフは上手でした。4ボールでやるのですが、追加のスコアカードがないと追い付かないぐらい別メニューがてんこ盛り(笑)。麻雀から派生したような相当太いゴルフなんで、メンバーがどんどん抜けてしまっていたようで、僕はグループに先輩がいて、半強制で入れられた次第でした。

 

今回はチッパーの話なのでこのグループのオリンピックの話をしましょう。

 

オリンピックは、ご存じの通り、1パットで入れば点がもらえます。グリーン外はダイヤモンドで5点、グリーン上の遠いところから金が4点、銀が3点、銅が2点、鉄が1点です。

 

それ以外にこういうのをつけるわけです。

 

ヘビ: 3パットの罰金ですが、逆オリンピックになっていて金がマイナス1点、銀がマイナス2点、銅がマイナス3点、鉄がマイナス4点です。3パット目を外したらマイナスが倍になります。

 

竿イチ:宣言ベースでフラッグよりも外から1パットだとオリンピックがダブル。2パットだとヘビ。

 

砂イチ:宣言不要、バンカーから出して1パットだとオリンピックがダブル。バンカーからカップインで10点。

 

焼き鳥:ハーフで1度も1パットがないと全員に5点ずつ献上。

 

大人の時間:上がり3ホールの一発逆転の戦い。16ホール目が2倍、17ホール目が3倍、最終ホールが4倍になります。最終ホールでダイヤモンドを決めると20点です・・・。
 

きついオリンピックで勝つためには、スコアを出すことを犠牲にして、チッピングとパット最優先、絶対に3パットを打たないマネジメントが必要です。同じボギーでも2オン3パットはヘビがついてマイナスですが、3オン2パットは無罰で済むからです。

 

このTさん、オリンピックのためだけにピンのチッポを入れていました。グリーンをわざと外して1パット圏内への寄せ、あわよくばダイヤモンドを狙う。

 

彼はスコアが悪くなってもハンディで相殺されると割り切って、ベットのゴルフに徹していました。フェアウェイを常にキープし、林やバンカー、池などを徹底的に避ける。寄せやすいところにつけて1パットを目指す。それは負けないゴルフでもあるわけです。

 

「せこい」という批判は出ていたものの、彼はそういう批判にも動じることなくベットのためのゴルフを毎回展開していました。グリーン周りからホールアウトまでの集中力が違いますからチッポとパターを駆使して、オリンピックにはメチャクチャ強かったです。

 

でもね、ゴルフってうまけりゃいいってもんじゃないんですよ。

 

この人の件はどこかで書こうと思います。

 

最後に申し上げると、どれだけハンディキャップをうまくつけても、ゴルフのベットはどんなものであれ、上手な人が勝つように、初心者やハイハンディキャッパーは勝てないようにできています。オリンピックは上級者が圧倒的に有利なベットです。

 

「授業料を払わないとうまくならない」などと言って誘ってくる輩はカモネギを探しています。むしり取られる前に、そういう輩は極力避けることです。