長らく建設業(ゼネコン)で働いてきましたが、ここ数年、やっと新入社員が僕のいる作業所へやってくるようになった。

 

 なにしろ、バブル崩壊後、会社が新規社員をケチって絞り込んだために、新入社員は都市伝説化していたのだが、やっと人手不足に危機感をもって採用し始めた。

 

 しかし、時すでに遅しで、今度は逆に希望者が見つからないという、後手の状況になっている。

 

 当時から、危機感を訴えていたのだけれども、会社は結局、保身のために悪循環を作り出してしまっていたのですが、会社の幹部なんて、所詮その程度のものなんだな、とあきらめるしかない。

 

 まあ、ともかく、突然、新入社員が増えるようになって、社会人30年目の僕からみると、彼らの心理が手に取るように分かって、いろいろ思うことがある。

 

 現状、50代のおっさんVS20代若手社員+定年退職間際の爺さん若干名とい状況のなかで、50代が感じていることをこっそり書き残しておくので、参考にされたし。

 

 

【実はしっかり見ている50代】

 

 若手社員を見ていて、いつも思うことがある。

 

 馬鹿正直に仕事に取り組んでいる人は、別にいいのだが、うまく言葉で誤魔化してくる人がいる。

 

 本人としては、「うまく言い訳してやったぜ。」と思っているのかもしれないが、長い間、たくさんの業者と付き合っているので、それが言い逃れなのかどうなのか、簡単に見破ってしまう。

 

 僕達ももう少し若ければ感情的になって、コノヤロウ!と、なるところなのだが、嘘をつく人間の相手などしたくないので、「ああ、そうか、それは大変だね。」というよなことを言って、もうこの人とは関われないな、と、瞬間的に思ってしまう。

 

 なので、仕事が分からなかったり、忘れてしまったり、めんどくさくて後回しにしていたのであれば、理由を正直に言った方がいいと思う。

 

 自分がついた先輩にもよるのかもしれないが、正直な人間ほど、可愛がられるものである。

 

 嘘をついて誤魔化しても、二度と信用されることはありません。

 

 残念ですが、二度目はありません。

 

 

【仕事に対する姿勢は小さな仕草に現れている】

 

同じことを依頼しても、それぞれの態度に如実に表れてしまう。

 

学校に通っていたときは横並びで、だいたい同じような態度になっていたと思うのですが、仕事を個別に頼むと、まわりがいないので、その人によってあきらかに態度が違ってしまう。

 

 必死にメモをとっている人、退屈そうに聞く人、聞いているフリをしている人、その時だけ愛想良くしている人、質問をしてくる人、さまざまである。

 

 また、話しが終ったあとの態度、すぐに取り掛かるか、後回しにしたり、放置するか、見事に分かれてしまう。

 

 自分の席に戻った途端、スマホをいじりだしたりすると、「あぁ・・・興味がなかったんだな・・・。」と思ってしまう。

 

 また、休憩中や仕事の合間の隙間時間にも、その人の仕事に対する姿勢が表れてしまう。

 

 机に突っ伏して、スマホをダラダラいじっているのをみると、精神的に成長していないことがすぐに分かってしまう。

 

 もし、仕事に取り組む姿勢があるのであれば、調べものをしてみたり、積極的な休憩をとるはずである。

 

 これは、始業時間の前でも同じことである。

 

 始業時間ギリギリに会社に来る人。

 

 アルバイトで同じ業務しかしていない、もしくはそれ以上の業務をやることがなければ良いのだろうけれども、仕事というのは無限にあって、もちろんそのための準備、知識を入れる時間、自分のスケジューリングなど、始業前にやるべきことは沢山ある。

 

 仕事に真剣に取り組んでいる人であれば、それが気になって仕方なくって、少なくとも30以上前には職場に来ている。

 

 「だってそれは早出残業になるので業務時間外です。」

 

 と、いう意見はもっともなのですが、例えばプロ野球選手やサッカー選手が、試合開始時間ギリギリに球場へやってくるだろうか。

 

 ギリギリにやってきて許されるのは、草野球、草ソフトボールくらいなものであろう。

 

 なんだかんだ言って、競争社会であるのは変わらないのだから、屁理屈をつけて怠けていては落ちぶれるだけである。

 

 自分が今やるべきこと、興味が持てたことから始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

【新入社員、若手社員に期待すること】

 さて、そこで、おっさん達が若手社員に何を期待しているのか?

 

 それは、素直で正直に、自分から取り組む姿勢です。

 

 知識も経験もないのだから、出来ない、分からないのは当たり前なので、それは気にしない。

 

 積極的に取り組んで間違っても、そんなたいそうな仕事を頼んでいないので、それは安心してもよいと思う。

 

 僕が新入社員のころは、経済が崩壊した影響で、一円でも無駄にしてはいけないと言われて、とにかく何もやらせてもらえなかった。

 

 時代は変わったなぁ・・・と思う。

 

 変な人も多かったしね・・・。

 

 60才前後の人達が、それにあたるのですが・・・。

 

 ともかく、雑用でもしっかりやってみる。

 

 雑用だとバカにして、本当に雑に済ませてしまう人がいるのですが、これは完全にNGです。

 

 「雑用なんか押し付けやがって・・・。」と思ってしまうかもしれませんが、雑用を頼んだほうから見ると、「なんだ雑用もマトモにできないのか。」と、即、終了です。

 

 むしろ、工夫して雑用をこなし、頼んだ以上の成果があると、「こいつ、ちょっと見込みがあるな。」と思います。

 

 なので、雑用を頼まれたら、それはチャンスだと思ってください。

 

 まあ、永遠と雑用を頼まれるようだったら、転職したほうがいいかもね・・・。

 

 

 ほかにも、いろいろ感ずることがあると思うのですが、大まかに言うとこんな感じです。

 

 しばらくは、人生の1/3が仕事になるのですから、充実した時間を過ごせたらよいと思います。

 

 では。