一般的な施工図
ネット上から拝借
ネット上の広告に、CADオペレーターが表示されたので、忘れないうちに書こうと思って、ここに書き残しておきます。
このシリーズは、ゼネコンの建築現場で活躍している職業を紹介しています。
あいも変わらず人手不足の建設業ですので、もし、あなたにその気がある(就職できなくて困っている)のであれば、参考になると思い、建築現場の経験だけは長い小職が、書き残しています。
一回目は、総合的に書き、二回目からは、難易度の低い職種から始めております。
とにもかくにも目の前の現金が必要な方は、そちらから始めてみてはいかがでしょうか。
では3回目を始めます。
【CADオペレーター】 難易度 ★★★~★★★★★、女性度 ★★★
《業務》
設計事務所の描いた 『設計図』 をもとに、総合的に判断して、現場で施工できるように 『施工図』 を、CADで書いていく(現場では、起こしていく。と言います。)お仕事です。
ここで改めて説明しますと・・・、
『設計図』とは、お客さんの要望を元に、計画して、電気、換気、給排水、構造、法律を総合的観点から、図面化したものです。
よって、現場でいざ、職人さんが施工しようとしても、実際の位置や寸法が分からないので、いろいろ調べたり、つじつまが合っているのか確認して図面化したものが 『施工図』 となるわけです。
これは毎度毎度そうなのですが、梁があるので設備配管が通らないとか、自動ドアが入らないとか、ユニットバスが入らないとか、ドアが小さくて機械が搬入できないとか、まあいろいろあるわけです。
つまり現場の施工や、ボードの厚みや、各サッシメーカーの仕様や、その他いろんな事、施工する順番などの知識や経験がなければ、いっぱしのCADオペレーターとは言えません。
よって、高給取りの方となると、『設計図』を預かった瞬間から、『施工図』の完成形をイメージし、不具合や納まりのつかない部分があると、質問状を作って、現場監督や、設計事務所と直接打ち合わせしてしまいます。
ほぼ、正社員である現場監督のような状態、もしくはそれ以上となって活躍します。
ごくたまに、『設計図』を丸写ししたデータを『施工図』として提出してくる方がいますが、トレースしただけでは、まったく役に立たないので、そのデータは捨ててしまい、現場監督が残業して施工図を起こすこともあります。
残念ですが、そんな業者さんに出会うと、次はありません。
そのほかに、電気、設備の施工図を書いている人もいます。
ただし、こちらは、そのれぞれ電気、設備の本格的な知識や経験がないと出来ないようですので、経験のない人には無理でしょう。
《どんな人が向いているか》
これは、アルバイト感覚や、ちょっとした小遣い稼ぎで、できるものではありません。
建物に興味がある方、3次元的な感覚がある方、もしくは、そういったことを想像することが苦にならない方に向いています。
また、独立する意気込みくらいないと、ちょっとやそっとでは通用しません。
わからないことがあれば、現場監督や業者さんに質問できるずうずうしさや、根気が必要になります。
ごまかしのできない仕事ですので、とことん納得いくまで追求できる、そして説明できるようになることが必要です。
もちろん電気、設備への理解も少しは必要になってきます。
簡単なところでは、ドアを開けてすぐの位置にスイッチが必要だとか、何リットルの冷蔵庫だったらこの寸法で収まるとか、天井内に収まる配管がここなら通るとか、そんな感じです。
これを聞いて、「へえ~。なんだかおもしろそうだなぁ。」と、思った方は、向いています。
もし、一人前になれば、まず仕事が途切れることは、ありません。
次から次へと仕事が舞い込んで、現場監督から、今の現場を早く終わらせて、うちに来いよ! と催促され(怒られ)ます。
《収入》
年収にすると500万円から、800万円くらいだと思います。
独立すれば、もっと稼げるかも・・・
まあ、でもそこに至るまでの道は長いですが・・・・・
《最新情報》
最近は、3D で施工図をチェックするソフトが登場しており、グラフィックの技術が求められてきています。
BIM (びむ)と呼ばれています。
まだまだ浸透しているように思えないのですが、まだまだ出来る人がいないので、そこに割り込めば、優位性があるかも。
そのほかドローンで撮影したデータをもとに、測量図を作成する仕事もあります。
関心のある分野を、自分でどんどん調べてみてください。
《最後に》
ほぼ職人の世界なので、労働時間がどうとか、休日出勤がどうとか、ほぼ無縁の世界と思ってください。
食いっばぐれるよりマシ、ブラック企業よりぜんぜんマシじゃん。と思う方は、トライしてみては?
どこの現場に行っても、元気な現場監督が多いので、なんとなく寂しい人生を送っている方は、元気がもらえるかもしれません。
たまに元気が過ぎる人もいますが(笑)
ともかく、生半可な気持ちで始めるのであれば、人生における時間の浪費となる可能性がありますので、お勧めしません。
「俺の人生崖っぷちなんです!」とか、「これなら俺にも出来そう!」とか、「きつそうだけどきっと面白いに違いない!」と、とち狂った感覚をお持ちの方、是非おいでください!