https://www.youtube.com/watch?v=VtckLzSR7yo
過去にさんざんボーカロイドの曲を紹介していましたが、YouTubeを見ていたら、この動画に引っかかったので、懐かしさもあって視聴しました。
聞いていた当時もいい曲だったと思っていましたが、こんなに良い曲だったのかと、おっさんになった今、あらためて思い直したので、紹介したいと思います。
この『伝説巨神イデオン』について、ちょっと解説します。
私が小学6年生の時に放映されたテレビアニメですから、そろそろ40年前になるのですね。
当時は、子供にガンダムブームが巻き起こってまして、その後続群として、日本サンライズによって製作されました。
『機動戦士ガンダム』を見た方は分かると思いますが、製作した冨野監督は、ただ単に子供向けのアニメを作るのではなく、反戦や戦争による死を必ずどこかに入れてきます。
確か監督自身が満州から引き揚げ者だったと思いますが、そんなあたりも関係しているのでしょう。
『機動戦士ガンダム』では、機械いじりの暗い少年アムロが戦争に巻き込まれて、いろいろな大人に出会いながら成長していくストーリーです。
大人になってから見返しても見応えがあり、見返すたびに、「こんなシナリオを書いていたのか。」と、ドラマや、芸術性の高さに、ただただ驚きます。
さて、そんな冨野監督が、満を持して?製作した作品が、この『イデオン』です。
この作品、あまりの難解なストーリーに、子供には全く理解ができず、ロボットデザインもいまいちなことから、あまり人気も出ませんでした。
しかしこれ、わたくし40歳を過ぎてから見返したのですが、正直言いますと、おそらくこのくらいの歳にならないと、この哲学的、かつ宗教的なストーリーは理解できないと思いました。
※中身を語ると長くなるので割愛します。
是非一度見ていただきたいのですが、最初はヒステリックに言い争う登場人物達にイライラすると思うのですが、これが監督の狙いだと気づく人は、そうそういないと思います。
そして、なんとこの作品は、テレビシリーズで完結しなかったので、劇場版まで見終えてから、やっと完結するのです。
ネタばれ的に言ってしまうと・・・
『人は分かりあって共存していくことが出来るのか』
が、テーマになっています。
「なんだ、そんなのよくあるテーマじゃん」と、言われるかもしれませんが、眉をしかめるようなショッキングな展開や、登場人物のやりとりに、目の前の現実世界を見ているような錯覚を覚え、途中ではまってしまうと、最後まで観ずにいられません。
例えば、社会人生活を送っていくと、「あーー確かにうちの会社でも、こんなことあったなぁ・・・」とか、「政治の世界ってそんな感じだろうなぁ・・・」とか、思い出して、なるほど、これは子供や若者には、理解できないな。と、思うのであります。
劇場版こそ残酷な展開が待ち構えており、なるほどエヴァンゲリオンの元ネタと噂されるだけあるなと、思います。
エヴァファンの方には申し訳ありませんが、イデオンの作品レベルは、まったく飛び抜けておりますので、社会でいろいろと経験した後に、イデオンを視聴してみてくだされば、その次元の違う高さが分かると思います。
で、曲の話にもどりますが、この壮大な曲、たしかにこの作品の大きさにふさわしく、包み込むようなメロディーと戸田恵子さんの歌唱力があいまって、アニソン史上最高の曲になっております。
なんでこんな曲が知られていないんだろうなぁ・・・
作品見てないと、相乗効果もないからなのか、アニソンだから世間の目があたらないのか・・・?
芸術性の高い曲だと思うので、聞いてみてください。