悲しみの「名古屋大学」 | 自然に飾られて

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前にも書いたことですが、わが初恋のY君は大昔、当時、お兄さんの住んでいた名古屋に札幌の家から転居して、住んでいました。

でも、1,2年一緒に住んだ後、お兄さんは、米国へのフルブライト留学生として、大手の会社を休職するか退社して、アメリカの大学の大学院に移ったのです。

 

それで、頼っていたお兄さんから、自立するよう強く勧められた彼は、昼間はM大学ではたらき、夜は予備校に通って「名古屋大学」を目指し、勉強してたらしいのですが、元々、そんなにからだも丈夫でなかったため、健康を害し、…それでもがんばったのですが、ついに、ある日、死を決心してしまい、好きだった夏目漱石ゆかりの、伊豆の修善寺の旅館で自ら毒をあおって死にました。

毒というのは、昔は高校の理化室にもふつうにおいてあった「塩化第2水銀] 俗にしょうこう(昇汞)、というものでした。

 

初恋の彼とは、高校の理化部の先輩後輩の関係で、惚れっぽいバーさんの方から、好きになって、彼の卒業後はときどき、はがきで文通してたのですが、バーさんの生まれた昭和22年は

学生人口が日本1くらい多く、今と違って、まだ「男は」とか「女は」などと言う時代でしたので、いまのように、男女の差があまりなく、好きな人生を選べる時代ではなかったのも、よくなかったんだと思います。

 

 

なお、猛毒の昇汞は昔、男女の心中にわりと用いられたらしく、やんごとなき男女のあいだでも心中などで用いられたそうで、消毒剤として、現在より入手しやすかったのだそうです。