中国ドラマ『陳情令』 | キムチの備忘録♪

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先日観終わったドラマの感想です。

 

陳情令 全50話(WOWOWオンデマンドで視聴)

 

☆あらすじ☆

五大世家(藍氏、江氏、聶氏、温氏、金氏)が世の秩序を治める中、快活で何ものにも縛られない自由奔放な魏無羨(ウェイ・ウーシエン)が無口で戒律を重んじ己にも厳しい藍忘機(ラン・ワンジー)に出会う。そんな対照的な二人は、偶然にも藍氏の禁地へ足を踏み入れ、藍氏が代々守ってきた秘密を知る。正義のため力を尽くすことを誓った二人は、共に事件を解決していくうちに、徐々に絆を強めていくが、魏無羨は罪を被せられ、断崖から身を投げそのまま消息を断ってしまうのだった。
その16年後、呪術によって再び蘇る魏無羨は藍忘機と再会した。二人は新たな事件の真相にたどりつくと、それが16年前の忌まわしい過去につながることに気づく…。

(あらすじ及び相関図:「陳情令」ドラマ公式サイトより)

 

 

 

2019年中国ドラマ。

墨香銅臭の『魔道祖師』というBL小説が原作で、中国での放送上の制約によりブロマンスドラマに改変されているそうです。なお、『魔道祖師』はアニメ化もされています。(未視聴です)

『陳情令』は現在WOWOWでは日本語吹き替え版が放送中ですが(超豪華声優陣らしいよ!)、私は中国語字幕版で視聴しました。中国語版は聶懐桑は原音ですが、他は配音(吹替)だそうです。

 

 

さてこのドラマ、

めちゃくちゃハマりましたOKキラキラ

私史上最高に泣いたえーん

 

 

ブロマンスドラマという触れ込みにはなっていますが、正直そういうのが苦手!という方でも問題なく楽しめると思います。

 

まず、ドラマのお勧めポイントをいくつか紹介してみますねひらめき電球

その① ストーリーが良い

全50話ありますが(大河ドラマ並み)、作りこまれた内容なので全く飽きることなく完走致しました。

登場人物が多いので覚えられるか不安でしたが、人物相関図などと照らし合わせながら観ていくと自然と分かるようになっています。

特に後半は気になって一気見したくなりました。(頑張ってセーブしたw)

 

その② キャラクターが立っている

主人公を中心に、その家族、友人、そして悪役に至るまで千差万別な人間の心理に共感できるように描かれている(なかには全く共感できないのもいますが)ので、その奥行きを味わうことができる。

 

その③ ビジュアルが良い

見てもらったら分かると思いますが、まず主人公2人がめちゃくちゃイケメン!

それだけでなく、周りも美男美女揃い。眩しい。

さらに、衣装や小道具も各世家特色があり、華やかで美しい。

 

その④ 音楽が良い

オープニング曲、エンディング曲ともに作品の世界観を存分に味わうことができます。(ただし、ネタバレ必至…笑)

劇中音楽もすごく良くて、2人の主人公の象徴でもある笛と琴の旋律が多く用いられ、物語を大いに盛り上げてくれています。

あと、キャラクターソングも最高です。(あとで紹介します)

 

その⑤ CGが凄い

大規模な野外ロケやセットももちろんありますが、メイキング映像を見てみると雄大な自然だったりの背景が丸々CGという場面もあります。

本編と見比べてみても上手く作られていて凄いなぁと思いました。

 

 

 

次に、この作品はどういった世界かということですが…

登場人物達は仙師(仙人)と呼ばれる人々で、数ある仙門の中でも特に大きな力を持つのが五大世家。

この五つの世家がお話の中心になります。

雲夢 江氏

姑蘇 藍氏

蘭陵 金氏

清河 聶氏

岐山 温氏

仙人なので、当然人間離れした能力があります。

高い場所にフワッと飛んだり飛び降りたりは普通で、他にも剣術をはじめ様々な仙術が使えて絵的に派手で面白い戦闘シーンを堪能することができますキラキラ

 

 

 

この物語の主人公は、

魏無羨(ウェイ・ウーシエン)

魏嬰(ウェイ・イン)または夷陵老祖とも呼ばれます。

江氏の一番弟子で、親を亡くした幼少期に宗主の養子となります。

彼に限らず一人にいくつも呼び名があったりしてややこしいですが、関係性やその時のニュアンスによって呼ばれ方が変わったりする感じですかね。

藍忘機には親しみを込めて魏嬰と呼ばれています。というかほぼ藍忘機しかこの呼び方をしないのが、萌えですね~!

魏無羨は天真爛漫で自由奔放な、基本的にとても前向きな性格です。

序盤の座学中にはいたずらしたり規則を守らなかったりで、ちょっと落ち着きのない子という印象を持ちましたが…

実は仙師として非凡であり剣術や仙術に長けているうえに、頭の回転が速く弁も立つ。

そして正義感が強くて、苦しんでいる人を見過ごすことができない。

特に恩義がある人に対しては自分の身を投げうってでも助けようとする、そんな人です。

人としてこの上なくカッコイイのですが、その仁義ゆえにどんどん苦しい状況に追い詰められていくことになり見ているのが辛かったです(T_T)

魏無羨を演じるのは肖戦(シャオ・ジャン)さん。めちゃくちゃ美しいので、そのビジュアルだけでも大満足ですが、とにかく演技が素晴らしい!

無邪気でキラキラした笑顔の序盤から、徐々に辛いシチュエーションになっていく過程の変化を繊細に演じられていたと思います。泣き笑いのような表情には特に胸が締め付けられました。

 

そしてもう一人の主人公は、魏無羨と唯一無二の知己となる

藍忘機(ラン・ワンジー)

藍湛(ラン・ジャン)または含光君とも呼ばれます。

藍氏宗主の第二公子です。

魏無羨には親しみを込めて藍湛と呼ばれています。

規律を重んじ自分にも他人にも厳しい性格であり、基本的に無表情で無口な為、取っつきにくい印象を受けます。でも酒に酔うとめっちゃ可愛くなる。

剣術は魏無羨と互角の実力を持ち、武器の琴を奏でる姿がとても優雅です。

最初は規則も守らない魏無羨に対し悪印象を持っていましたが、彼の屈託のない性格に調子を乱されることに。

魏無羨とは生死を共にする体験をし、さらに彼の志に共感し、いつしか互いを唯一無二の知己と認め合う存在となっていきます。

ただ、魏無羨が邪道と呼ばれる詭道術法を極めるようになり、互いに心の溝が生まれることに…。

藍忘機を演じるのは王一博(ワン・イーボー)さん。クールな役柄にピッタリの美形なお顔立ちにウットリしてしまいました~。

藍忘機は無口で無表情なはずなのに、微細な表情の変化であったり目の表現であったりで感情がとても伝わってきました。あと、喋らない分行動で示す姿というのも、めちゃくちゃカッコ良かったです。

とても素晴らしい演技だったと思います!

 

 

2人の友情ももちろん見どころですが、家族愛や兄弟愛などが本当に感動的です。

江家で兄弟のように育った3人(魏無羨、江澄、江厭離)とか、

残虐な温家の中にありながら、常に優しさを持ち続けた姉弟(温情、温寧)とか、

弟(藍忘機)のことならなんでもお見通しな澤蕪君とか、

他にも色々人間ドラマが濃すぎて書ききれない。。

 

 

 

ストーリー展開としては2人が出会う16年前、そして現在の二部構成になっています。

この見せ方がまた凄くて、まず冒頭シーンは16年前に主人公の魏無羨が崖から身を投げ死ぬ場面から始まります。

そして間髪入れずに16年後、魏無羨が他者の身体を借りて(呪術をかけられ)蘇り、藍忘機と再会する場面。(2話まで)

この時点では話の筋が見えず訳が分からない状態なのですが、ここでまた16年前に遡ります。

つまり魏無羨がどうやって死ぬに至ったかの経緯を順を追っていくわけですね。

これって、かなりドSじゃないですか?(笑)どう転んだってしんどい展開しか待っていないという…。

 

3話から33話の序盤までが過去編になります。

五大世家のうち、温氏は陰鉄という邪悪な道具の力で世界を支配しようと目論みます。

残虐行為に反発する四大世家は、力を合わせ温氏を討伐。

その後台頭した金氏を中心に、温氏の残党狩りが始まります。

それに反発したのが魏無羨。恩義のあった温情・温寧姉弟や罪なき温氏の人々を守る為彼らを匿うことに。

これが裏切り行為と見なされ、さらに詭道術法まで極めていたことにより(それには深い理由があるのですが)魏無羨は世間から危険人物と見なされてしまいます。

そしてあらぬ疑いまで掛けられ、大切なものをたくさん失った魏無羨は失意の果てに身を投げるのでした…。

友情を育みながらも、同じ道を歩めなかった2人。

 

そして再会する16年後。

この時の藍湛の気持ちを考えると堪らない。。。

今度は2人一緒に、過去に隠された陰謀の真相を解き明かしていくのです。

互いへの信頼関係が揺るぎないものになった現在編はどんな困難にもきっと立ち向かっていけるという無敵感が溢れていて、じ~んとくる場面が多かったです(T_T)

 

 

 

このドラマは人生において心に留めておきたい名言がたくさんありました。

印象的だった言葉をいくつか挙げてみたいと思います。

 

「この魏無羨が一生悪をくじき弱きを救えるように」

魏無羨が天灯に立てた誓いで、その想いが彼の行動原理となっています。

 

「成せぬを試みてこそ成せる」

江氏の家訓で、この言葉を体現しているのがまさしく魏無羨なのです。たとえどれほど困難な道であったとしても。

 

「是非の尺度は己にあり 評価を他者に委ね損得にこだわらず」

利益や評価の為に行動するのではなく、ただ己の信じる道を進むのみであるという魏無羨の意志の強さがうかがえます。

 

「信じるのは心に恥じぬためだ」

唯一無二であったはずの友の心を疑ってしまい、信じ抜くことができなかった。魏無羨を失った藍忘機は16年間そのことを一番後悔していたのだと思います。

だからこそ今度は何があっても絶対に信じ守り抜くのだという藍忘機の決意が表れた言葉にグッときました。

この言葉でふと思い出されたのが私が大好きな『走れメロス』というお話なんですが、メロスとその親友セリヌンティウスの関係って、まさしく魏無羨と藍忘機だなって。人の心は測れないからこそ、信じ合えることの尊さを感じました。

 

 

 

考えさせられることがとても多いドラマでした。

人の心の不確かさだったり、何が正道で何が邪道かだったり。

結局、同じものでも見方を変えれば正しさも変わるということなんだと思います。

主人公の魏無羨が持つ笛の名でもある【陳情】とは言葉にできない情を訴えること。このお話はまさしくいろんな人の陳情が詰まった物語でした。

 

 

 

心に沁みる音楽音譜

「忘羨(無羈)」

曲名が既に尊いキラキラ

肖戦さんと王一博さんが歌っています…マジか…尊いラブラブ

 

「曲尽する陳情 - 曲尽陳情 -」

魏無羨のキャラソン。肖戦さんが歌っていますキラキラ

 

「忘れない - 不忘 -」

藍忘機のキャラソン。王一博さんが歌っていますキラキラ

 

どの曲もめっちゃ好きで、何回も聴いています。お2人とも素敵な歌声ラブ

キャラクターへの理解がより一層深まります。泣ける。。。

 

 

 

いや~改めて凄いドラマでした。大ヒット作品なのも頷けます。

気になった方は是非とも見て欲しい。超お勧め合格

めったにないレベルでどっぷりハマってしまいましたおねがい

いつも大体一回見たら満足なタイプなんですが、このドラマに関しては好きなシーンは何回も見返したりしました。

WOWOWではコンサートやドキュメンタリーも放送・配信しているので、そちらもぼちぼち見ていきたいと思いますニコニコ飛び出すハート

そのうちブルーレイとか買ってしまいそう笑