年末10回目の武道館、そして今年はあれだけツアーがあったあとだし、どんなセットリストになるのか、メメモリからが多いんではないだろうかと思っていた。
今井さんのブログで古い曲をやるなんて、予告?もされていて、それも楽しみだった。
何より、私が初めてBUCK-TICKに出会って、当時はファンじゃなかったけどライブを見たのが1989年の12月29日、ちょうど20年前のことである。
武道館正面にはお花がたくさん。GACKT、GLAY、宙也さん、西川貴教さん、デランジェに吉川さん、城咲仁さん…あと誰だっけ。hideの弟の松本さんとか、レコード会社とかM-ONとか…大きいのが10個ぐらいあったかな。花って指定するのかお任せなのか、白1色の百合とか、ピンクと白の混ざったやつとか、吉川さんのなんかは真っ赤なバラとか、妙に見慣れない凝った花とか、いろいろとその人らしいイメージの出ているようなチョイスが面白かったです。
会場内…入って2階だったので上から見下ろす感じだったのですが、普通ならステージの両脇に黒い布が垂らしてあって、脇だけ花道なのに、今回は低めの壁だけで、階段の下にギター交換の待機所や袖の資材があって、後ろも余分な装飾はなし。細い鉄塔に連なるようにライトが付いたものと、アニィとユータの台の後ろに花のような扇風機みたいなライトが幾つも…。
花道はここ数年、2階までは伸びてなくて1階席の高さぐらいですが、それがシンプルで良かった。花道まで長くステージが繋がっているように見えて、例年になく見通しが良くて広く見えました。ステージは三段重ね、いつもの高さの上にあっちゃんとギター二人が乗る台があって、その上に更にアニィとユータの台、アニイのドラムセットはクリアオレンジのセットでした。
黒1色に、転落、転倒防止みたいな白いラインが縁にずっと張られていて、大きい階段と、手前にはしご段みたいな階段、それが左右シンメトリーになっていてステージからでも天井の日の丸が見えるかも。そのあまりの素通しな潔さに感動すら覚えてました。
上を見回すと左右端、一番上まで満席の上に、立見が出ているので上までびっちり人がいました。売れてないのかと心配するまでもなくここ数年はほぼ完売みたいで、良い感じの活動が出来てるんだろうなーと思います。
そして席に置いてあったチラシの、新作シングルのタイトルとか発売日とかフィギュアとか、そんなものに頭がぐらぐらして、「ねー、これは何?」と、しかもタイトルを「土壇場」と読み違えて余計に何つータイトルだ…と。
そんなんで15分押しも気にならないほど、頭ぐるぐるしたまんま、会場暗転…。
SEのテーマは去年と同じ。でもこのアレンジ良い~、自分がオーケストラ好きなので、なんかクラシックの演奏会のチューニングの音を思い出す。そしてオルゴール風、それだけでもう、ああ始まるんだーって鳥肌立ってくる。
アニィが金ボタンの並んだ学ランみたいな軍服風の上着、ユータは上下黒っぽかったとしか覚えない。
ヒデは白シャツ、黒っぽいジャケット、下はインディゴ調のデニムっぽかったような…で、左の胸にきらきらするコサージュみたいなのが付いてた。靴が銀色だったとどこかで聞きました。
今井さんがまたド派手…髪は半分ふわっと逆毛立てたようにして背に流し、左側に白い飾り、か羽根?みたいなの、衣装は…黒と赤とピンクとしかよく見えず…それでもプリーツスカートー!で、その下に黒いスパッツみたいなのを履いていて、しかもブーツが金…とか、なんて格好を…と、オペラグラスで眺めてしまいました。手のヘンナはさすがに遠すぎて見えなかった…。
そしてあっちゃん、下がドレスみたいなシルエット、袖に透ける生地のストールを掛けてきたのを、そういう袖なのだと勘違いして、シースルーの魔女みたいな服?なのかと思ってたけど、トレンチ?しかも後ろの方にファーみたいなのが付いてて、上着の中から何かキラキラと光ると思ったら、中はキンキラのタートル…手のところが手甲みたいになってたみたい。下はシースルー生地が付いたワイドパンツみたいな…見た目、ドレスっぽく見えた。爪がシルバーだったのは確認済み。
しかしちょっとあんまりな上下合わせじゃないのかと…。どっちかにしようよー、何なら上を13階の時みたいなレースのブラウスにするとかさー、トレンチ着るなら下は細身のズボンだよねー。
2階から見ているシルエット的には、腰のところのベルトをぎゅっと締めてると暗黒舞踏会のドレス?で、遠目とシルエットでは特に問題も不都合もありませんでした。それが普通に思えてしまうのは、あっちゃんクオリティー…?
ICONOCLASM
1曲目がいきなりアイコノで、なんか意外。アリーナや前方席で一斉に手が上がる様は壮観です。思わず手振りしちゃう…。
1,2と今井さんが手を挙げてたのと、あっちゃんの声がガラガラして裏声みたいなのだったかなーと。結構荒い印象、格好いいです、初っぱなからテンション上がります。
あまりに派手な色遣いなので、今井さんの衣装の詳細を見ようと、何だか野鳥の会になってたりもして…。でもマリア柄とまでは見えなかったよ…。
M.A.D
プーッて感じで音が漂って、「えっ、これなんだっけ…」と思ったらM.A.Dだった。
アニィとユータの台の真ん中であっちゃんがストールを顔に被って歌ってた。歌い方はこのところやってた呟くようなバージョンでなく普通の歌い方だった。
両ギターが早速花道に出て行ってた…ような記憶が。
無知の涙
続いてこれ…結構好きなのよー。
カクンとロボットみたいな動きをしたり、マイクスタンドを肩に担いで構えて、客席の方へマシンガンのようにして打ってたり…。
Kick(大地を蹴る男)
これも何年ぶりー?
あっちゃんが足を何度も蹴り上げてて、結構足が上がるのにビックリ。透ける素材のフレアパンツなので、斜めに足を上げまくるシルエットが綺麗だった。
薔薇色の日々
キターーって感じ。これもリクエスト上位だったもんね。
ヒデさんが今井側の花道で、間奏のソロギターを弾けてなくて間違えてた…見せ場なのに勿体ないぞー。
これってレイモンドの歌だよねーなんて、思ってた私は腐ってる…。
ミウ
ヒューッとわずかに風の音がして、これはー!と思う。これもいつかのデイインで聴いた覚えが…。
ヒデさんのアコギ、こちらは結構しっかりとした音でした。
Memento mori
SEでもうキターって興奮しちゃう感じ。火の演出もあり、結構ステージが眩しかった。あっちゃんはステージ上段に上がって、両手を上に上げてかざすようないつもの振りなんだけど、衣装が黒魔女なもんで怪しげな新興宗教のようにも見えてしまった。
原罪
ハウスツアーで「LIMBO」やってたから、そんなのと同感覚で…短いのであっという間に終わってた印象。
絶界
今井さんがジャジャジャジャーーってギターを弾いてて、これは絶対!と思ったら当たってた。
あっちゃんもアクティブで後半早くなるところでは早い手拍子とかもしてた。この曲は好きなんで、何回聞いてもいいなぁ…。
Coyote
これも絶対聴きたかったので嬉しかった。オレンジの照明、歌い方がホールやハウスの時とは違う感じ。
ユータが「絶界」「Coyote」の2曲はアップライトタイム。しかしオレンジ逆光であんまり姿が見えないんだなー。
Lullaby-III
前振りにエリック・サティを爪弾く今井さん。暗がりをオペラグラスで見たら、真ん中であっちゃんがゴソゴソとドクロちゃんを制作してました。
そしてツアーの時の椅子を持ち出して、黒い羽根ストールに帽子を装備。小芝居はなかったけど、ノリノリで歌ってました。
フレアパンツだったからか、椅子の背を跨ぐ感じではなく正位置で座っているのが女性的に見えて、間奏の「ハァー」という女性声がナヤマシイ…。
手振りはいちいち…メフィストでちょっとドクロちゃんを振り返って、手を伸ばしてみたり、茜のカミソリ~で震える手で首を切るような仕草とか。最後は帽子をちょっと下げてキメポーズ。
tight rope
改訂後バージョン。ステージが暗くなり星の海のように、青いライトがステージの背後一杯に現れる。すごく綺麗。
しかし照明が暗くて綱渡りのマイムをしているあっちゃんの上半身しか見えてない…スポットが欲しいよぉー。マイムがいつにも増してリアルで凄かったのに、ちょっと惜しかった感じです。
Snow white
冬だからコレやりたかったのかなーと思った。上に泡発生器みたいな扇風機みたいな丸いのが回っていて、ステージの前方に雪みたいに降っていた。
バックライトで照らされるとそれはすごく綺麗なんだがやっぱり姿が見にくくて…2曲暗い照明が続くと、ちょっと演出が鼻についてしまう感じ。この曲の暗さは意図したところなのかもしれないけど…うーん、別の意味でちょっと冷えました。
天使は誰だ
「冷えたね、暖まりましょう…」とこれがきた。あっちゃんが左右の方へ行ってしまい、ツートップのマイクシェアはなし?と思ってたら1回だけしてた。
結構ガチャガチャした印象?だった気がする。「愛愛ラブラブ」もあまり煽らずに終わってしまった感じ。
真っ赤な夜
「ブラッディー」と叫んでたが最初聞き取れず、曲が始まってから、あー、そう言いたかったのか、と。ずっとやってる曲は危なげなく迫力で…。
極東より愛を込めて
最後にコレが来たか…って感じ。個人的には去年のデイインでは鳥肌立って見てた覚えがあるので、今年は噛みしめるようにして聞いてた。
下がるときにあっちゃんが、ズボンの腿あたりをドレスのように掲げて、しずしずと下りていったのにちょっとツボった。姫のようだった。
ユータやアニィが花道際まで出て行って、手を振ったりしてサービス。ユータは花道の方まで行ってたかな?
アンコール
MISTY ZONE
「古い曲やりまーす」と堂々の宣言、始まったら、わっ、わからん。ギターリフとドラムのアレンジがまるっきり違うじゃん。歌が始まってやっと、あー、これかぁって感じで、サビは手を振ってのってた。これいつぶりだろうかと調べたら、20年前のドームではやってたみたい。…てことは丸々20年ぶり?凄いな…それをここで出来ちゃうところがまた凄い。
幻想の花
続いてしっとりと幻想の花。
今回の武道館は、ああ、あの時のデイインで聴いたなーと思い出させられるものが多くて、もしかしてそれを狙っているのだろうかと思うほど。
「まだやってない曲があるんで、聴いてください」という、いつだったかの武道館のMCを思い出した。
あれから何年?また同じ場所にいるんだなーって…そんな感覚。
アンコール2
ROMANCE
ああ、あっちゃん好きだよねーと思う。ピンクの照明だし、やっぱり跪いてたりとか…。
コレの声はいつ聞いてもきれいだなーと聞き惚れる声。今井さんが間奏でなんか別の曲を弾いてたっぽい気がする(未確認)。
夢魔-The Nightmare
ついで…もうこのイントロがかかると手が上がるのは条件反射でしょうか。
NHKライブDVDを見てたときも思ったけど、「限界に挑戦」って感じ。一緒に歌ってもついていけたことはありません。
間奏に良いタイミングでシャウトというか叫び声が…闇を切り裂く感じで、ゾクゾクしびれます。
EN3
HEAVEN
「アンコールどうもありがとう、もう少しお付き合い下さい」って感じで。これの声の伸び、本ツアーからうっとり聞いてたけど、今日も格別に良いなぁーと思ってた。
RENDEZVOUS~ランデヴー~
「今年最後の曲です」って…ヘブンの次はやっぱりGALAXYかなーと思ったらコレだった。「心からありがとう」で締めるんだ…やっぱり優しいなぁって思ったけど、聴きたいのはGALAXYの方だったかも。
そんな感じで…「ありがとう、また会いましょう」「おやすみなさい 良いお年を」だったか…あっちゃんが下がってしまわずに、曲が終わるところまでステージにいてくれて、手を振って挨拶して退場。あー、終わっちゃったーって感じで、気持ちよく終わりました。
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何だか過去のデイインをやたらと思い出すセトリでした。過去を振り返ることのない彼らなので、それが意図した事とは思わないけれど、武道館10年連続っていうのは、すごい事ですよね。もうすっかり年末の恒例行事と化して、これがないと年が明けない感じになってますもん。
これを上げるときに去年のセトリを見たら、アンコール3が同じヘブンとランデブーで、順序が逆だった。これって何か意図したことなのかなぁ…などと深読み。1回転して戻るみたいなそんな感じも受ける。
新曲の告知だけで聞けないのは残念だけど、解禁日の都合とかもあるのかな。「独壇場Beauty」なんて、とにかくタイトルのインパクトが凄すぎて、ライブ前にパニック寸前…。未だにこれだから…まったく凄いバンドだよなぁ。