今日は開演が7時5分過ぎぐらい。席は6列目でした。なかなか始まらないんで、座っててじれてくる。でも久しぶりに思い出しましたよ、スモークがこんな甘い匂いだったって事を。
セットは今回、後ろと横が黒の壁で、大きいCDみたいなきらきらのライト(?)が埋め込まれている。後ろの中央に階段が4.5段。コップの水が山ほど置いてある。アンビエントなのかバス・ドラムみたいな重低音なのかわからない、ごぉーんと地を這うようにうなる。時々太鼓が鳴ったり、川のせせらぎの音がする変なSEが延々回っている。それがとぎれた瞬間、ぶわーっと光が来る。白と青・・客席に向かって細かいライトがいくつも降り注ぐように上がっていく。それで舞台の上は何も見えない。いつもながら毎回よくやってくれる登場シーンの目くらまし。あとはワー、キャーという声が降り注ぐ中、メンバー登場です。

1曲目「Baby, I want you」は、ノリが良かった、PAのせいなのかスピーカーに近いからか、結構声がざらざらしてたような。でもね、あっちゃんだあぁって感じで、すごく嬉しかった。サングラスして杖持って出てきてました。最初からコップを取り、水をまくまく、ちょっとだけ浴びましたがなかなか嬉しいです。今井・星野組は二人ともグレッチのギター、今井さんが赤でヒデは緑、確かに使ってました。次の「Gromouros」はそれこそ光のシャワー、客席に光が降り注ぐ。この辺までシルエットみたいで半分影のようなメンバーしか見えない。あ、アニイはツーバス配置に戻したんですね、左右対称なファントム柄のバスドラ、今回全体にドラムの音が大きいような気がしました。

3曲目、ここで衣装が確認できる。あっちゃんは長いシャツブラウスのようなえび茶というか濃赤のジャケット、生地は柔らかくて軽そうで、着てた感じのシルエットだけ見てたらまたスカートかと思った。その下は半袖の黒インナーと、ジャケットと似た色の革パンツ。何か既視感あるなと思ってたら、いぶし銀っぽいベルトをしていて、その姿が昔ISSAY氏がこんなのをよくしてたのを思いだしたけど、その当時のISSAYさんくらい今のあっちゃん細い。FM群馬の時もそう思ったんですがライブでもやっぱり細いと思いました。
以下、終演までに確認できた各人の衣装、今井さん、赤茶系の光沢のあるサテンのような素材のスーツ。背中の縫い目のところに、中世のコルセットみたいな感じで、まるでそれで綴じてるようにずらーっと金具がついている。さすが今井さん、ちょっと妙だけど、それを着こなしている。アニイ・・赤の燕尾服のようなデザインの丈の長いスーツ、柔らかそうな薄い生地でした。ユータ、やっぱりえんじ系の、ジャンパーみたいな上着、下は黒だったような。ヒデはしましまっぽい襟の大きいシャツに、黒っぽいスーツだったような?ごめん、あまり覚えてない。
「ドリー」は、ライトが綺麗でした。バックが赤でメンバーが緑だったかな。あっちゃんはサングラスを外して、冒頭、頭から水被ってました。マイクスタンドを肩に担いで歌ってましたが、上着の裾がマイクスタンドの足に引っかかって、振って直してました。そのあと右側の裾がベルトにはさまったのか、上着の裾が半分めくれ上がってて、直したーい、誰か直してあげなよーって感じで見てました。
ついで「CHECK UP」、ここで階段に座り込んで本を広げ杖を持ち、サングラスをかけ直す。間奏のソロのところは、今井さんがスタビライザーの銀のギターであの音出してて、あ、本当に同じような音が出てるーと思ってしまいました。スイッチのとこ、カチカチやってました。

4曲終わってMC、「ただいまー」「楽しんでいって下さい」って感じだったかな。群馬県民ならば「お帰りなさーい」って感じなんでしょうけど、まだにわか県民なのでどうも、ね。
そしてここから櫻井ワールドに。この辺のどこだったか、上着を脱いで後ろの階段に置こうとしてやめ、上手に持っていって渡し、かわりに「ピカピカ天王洲ライブ」で着ていた黒に赤い花柄のシャツにお着替え。水ばかり被っているので、濡れてしまったみたい。シルエットは長いやつの方が好みだったかな。このシャツでも途中から腰のワイヤレス装置でシャツめくれてました。それと見えるとこでズリズリとズボン上げちゃいけませんてば。

「愛していたのに…」と言って「サファィア」、歌が歌だけに手つき腰つきがアヤシイ。さすがにあのCDの歌い方はなかったが色っぽさはありました。照明もサファイアのイメージの青で、メンバーに当たるのが赤。今井さんが中央に腰掛けて引いてたところへ寄っていって、後ろ向きにギターのあたりへ被さってました。最後にステージにごろーんと寝ころんで、そのまま起きあがらない。でもそのまま次の曲のイントロへ。そのまま「ASYLUM GARDEN」。いきなりぬーっと体を起こして、座ったまま低い声で「悪魔になれー」、ですよ。ひゃーって感じでした。赤いライトの下で杖持って少し腰を曲げて、老人のような足の悪い人のような、そんな風にゆっくりよたよた歩いていました。この曲は声も良くて、最後は黄色い光の中をゆっくり階段を上がっていく、そんな感じも絶品でした。
でもって「カイン」、前の曲のまま杖を持っていて、片足をモニターにかけて「卑猥なライン…」っーて、太ももの内側から股間に向けて、するっと杖を滑らす。そのまま足の付け根に押し込んでて、何でこういうのだけしっかり覚えてるんだか…。これもいい声が出ていました。歌いやすいキーなのかな? でもサビのとこはざらざらしてた。こういう地をはうような修羅的な世界って似合ってるよなぁと思います。それが極まったのが「女神」、やっぱりすごいです。声を吐き出すように歌う迫力がね…胸に迫ってきます。この人にこれだけ乞われるのはどんな女神なんでしょうね。

「Made in England」といって「Angelic~」、あっちゃんは左右の袖にいって、お客さんに手を出して握られ、触られまくり、頭を突き出して髪の毛触られてました。スピーカーのところを通るときに何げに耳押さえてて、うるさいんだろうなと思いました。今井さんも慣れた曲のせいか左右に行ってました。ドラムの音が大きくて、あれ、これってこんなにドラム入ってたんだっけと気がついたり。最後のところに綺麗な後奏がついてて長くなっていました。真ん中の台の上に乗って、腰を曲げ、手で翼の形を作るあっちゃん…ねぇ羽根あるんじゃん。ユータのベースの音も格好いいです! 
そして「TRANS」、好きなんです、これ。これはライトも柔らかくて、光の中を飛んでるみたい。ヒデの曲だからか曲の頭から今井さんがやたらとぶんぶん踊ってて、くるくると回ってもいた。「キャラメルを買おう」って、手の上のキャラメルを放り投げるような仕草を、細かいとこですがチェックしちゃいました。
ただ櫻井さん、今回聴きたかった聴かせどころを2カ所とも外してくれましたな。「女神」と「TRANS」…他の音が静かになってボーカルの一番際だつところを、歌詞間違えたりしちゃいけません、思わず盛り下がっちゃいました。
「Death Wish」では聴きたかった囁き声のところは歌ってくれなかったか、私が聴きとれなかったみたい、後ろのお嬢さんが大声で叫んでました。で、この曲ヒデが前半のコーラスとして、あっちゃんが後半を歌うのは、あーやっぱりかーと思った通りでした。で「目覚めるんだー、君のキスで目覚めるんだー」と…あっちゃん今井さんに顔近づけて後半は歌わずそのままキスを待つような仕草。今井さん苦笑しながら何か困った感じでした。次のフレーズであっちゃんが離れたとき、ホッとした顔してたよう。マジじゃないでしょうけど。

「My baby…」と3回ぐらい立て続けに呟いて、何かと思えば次にぼそっと「…私の赤ちゃん」。ずるっと客席がこけた音が聞こえた気がしました。私は赤ちゃん雑誌の表紙がぐるんと頭に浮かんじゃいましたが、次の曲がただ「DOWN」だったのでした。

このへんのシングルの曲もライブで聴いたことなかったので、扱いは新曲同様でしたが、新譜ばかり聴いていてマキシの予習を怠った私は、この曲なんだったっけ? とうち帰って、”Baby”の入った詞を見つけるまで、タイトルが思い出せませんでした。
「love letter」も結構久しぶりで、かっこよかったけれど、英語詞の歌、どこにどうやって感情入れて歌うのかなーって考えてました。去年もやってたんだっけとか、PIGとかはこれ聴いてどう思ったんだろうなどと、そんな気分でぼーっとしてました。

「昨日、ユータとラジオに出て…昨日だっけ?(とユータを振り返り確認して)メンバー紹介してくれって言うんだよ」と。ここで客席歓声、「やっときましょうか、高崎だし」って言っておいて「やっぱやめようか」とイケズなことを言い出すので、客席ブーイング。

アニィのドラムソロの後、「キマってるー」、そしてユータ紹介、ユータは両手で小さく可愛く投げキス。すかさずあっちゃん、「キマってなーい」と突っ込む。「ライトハンド」、「レフトハンド」と二人のギタリストを紹介するも、二人とも無反応。

舞台上、声はすれども姿が見えないあっちゃんはどこにいるんだろうと思ったら、アニィのドラムの後ろあたりにいたらしく、回って後ろ側から階段を降りてきた。本人はやっぱり紹介しませんでした。

あと、どこでだったかなー覚えてるMC「いい気分ですか」(イエーイ)「変な気分ですか」(イエーイ)「トイレ行った方がいいよ」…おいおい。「でもまだいかないで、あとすこし・・」とかって言ってました。確かに前より喋りますね今回、すごく珍しいかも。結構突発的に思い付いたことが口をついて出るみたいで、意味不明なこともしばし。

で「FLAME」、個人的にはこれが本編ラストがいいなと思ってたんですが、やっぱりライブで聴いてもそう思いました。階段のところに今井さんが座ってギターを弾き、途中からあっちゃんがやってきてその一段下に座り、「ある日恋が死んだ…」から歌ってました。失恋した友を慰める光景とかに見えちゃうとこがこわいかもしれないです。
「最後は今井と二人で歌います。皆も…」といって「RHAPSODY」。

ここラスト2曲はすごく声が優しくて綺麗でした。リキ入ってる感じで、やっぱり思い入れが違う。一緒に歌うことなくほわーっと聴いていました。「ほらきれいだろう」ってモニターに腰掛けて、すーっと手をさしのべてステージから客席までのばしてました。「俺はうまく咲けているか~」のとこでちょっとドキッとしました。でもそうだよ、ここが一番きれいな「花」の咲く時間でしょう。誇っていいよ、「ほらきれいだろう」って、誰も今のあなたにはかないません。

歌が終わり、曲の終わりまで待たずに先に引っ込んでいくあっちゃん、それが途中で戻ってくる。気が変わったのかと思いきや、ここのホールっていつもと舞台への出入り口が反対なので上手に下がるのでした。「間違えた」とぼそっと言ってたのは聞き逃しませんでした。アニィが最後にスティックなどを投げ、アンコール待ちへ。

アンコールは「ICONOCLASM」と「Ash-ra」でした。今更手を振って例の振りで踊るのはちと気恥ずかしかったですが、気がついたらちょっとやってました。「Ash-ra」はやたら早かった気がするのは私だけでしょうか、すごいハシッてる感じで、リズム隊とボーカルとギターの勢い勝負って感じです。今井さんがこの曲で、四角いギター(グレッチの何とかモデルという奴)を使ってたのを覚えてます。アンコールのどこでだったか「どうもありがとう」といって、「それから高崎音協の〇〇さんもどうもありがとう」ってお礼を言ってて、なんかあっちゃんだなって気がしました。

この2曲で本日は終了。やってくれないのがわかってるのか、もういいと満足してるからか、2度目のアンコールの声も出ぬ前に、「本日の公演は終了いたしました」のアナウンス、でも時間はもう9時に近かったです。

 

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私チェック魔だから、歌詞間違えてるところとか音とかいろいろチェックしましたが、でもライブなんですよね。

去年1本も見てないから、去年のマキシも含めてほとんど新作に近い曲目設定なんですが、ライブで聴くと目からウロコがポロポロ落ちる感じで、CDだけ聴いていてもはっきりしない映像感というかそういうのが、「あ、そっか」って、特別に何がわかるわけでもないんだけど、フィルターが1枚取れる感じになる。
それは歌い方であり、手つき腰つき(?)であり、小さい動作とか音の小さい入り方が変わってたりするところだったり、もちろんセットやライトも含めて。それがいつもすごいと思う。

今回の全体の印象、というより今回はショートストーリーの詰まった短編集・・って感じで見てました。ライブでの映像が想像できるようなCDなのでいろいろ想像してましたが、やっぱりその上を行ってました。
次から次へと、色々なキャラクターを演じていくようなあっちゃん、もしかして俳優向き?とか思ったり、その何だかめちゃくちゃな具合に、途中で演じてて自己嫌悪になって役を放棄しそうとか考えたり。

楽しめているのならいいけど、何か無理に盛り上げよう、盛り上がろうとしてないかしらと余計な心配もしつつ、それでも舞台の上しか生きている意味を見つけられないのだから、そこで好きにやれればいいんだろうなとか。何かここまで来ると、親バカに近いかもしれません。余計な心配してるだけならいいんでしょうが、ステージの上で演出でなく酒飲むなよとか、それだけは感じたので。ホールだからって、すこし過剰演技って感じもなきにしもあらず。次回、聴かせどころだけはくれぐれも外さないで欲しいと切に願う、だって惜しいじゃないですかー。