この日は車を出してもらって行ったのだが、途中遭遇するのは富士急のバス、フロン トにはしっかり「サウンドコニファー」の文字、しかも号数が36号車とか!
もしかしたらこ の日富士急には少なくとも40台以上の直通バスが出ていたのではと思う。一台60人ぐらいでX40台としても2400人…これ全部新宿からのバスだったらば、考えるとすごい数だとおもう。
でもって富士急、やっぱり黒ずくめさん一杯で、それがジェットコースターとか乗り物にのってたりかき氷食べてたり木陰でたむろしてるのは、何だか迷惑通り越して微笑ましくも見えてしまう。あーライブなんだなあって妙に興奮してしまったりとか。ただ一般のお客さんは、これはなんなんだ?と思ったでしょうけど…。
天気は曇りがちで、富士山はときどきてっぺんだけとか裾だけとかそんなもんしか見えない。雲行きがいちばん心配で降らないといいなあって思った。 コニファーは遊園地の道路挟んで反対側で音が遊園地までいくことはなさそう。なかなか響いてたら恐いと思う、あっちやんの叫ぴ声とか何だと思うんじゃないだろうか。 開演前SEは民族風、インドなのか、もしかして誰かトルコでそういうの山ほど仕入れてきたの?と思った。チューニングでギター持ってローディーが出てきただけで、久々に今井くんのギターを見たとか興奮してた。

約20分遅れぐらいでノイズというか、パーカッション系の音が出て、来た来たっ!て感じで立ち上がる。少しずつスモークが流れてきて、一人一人とやってくる。後ろに気配が見えるもので歓声はどんどん高くなる。 きゃー!と歓声がいくつも、あっちゃんが出て来たときには、何だかうわ一っと感動してました。

舞台に立ったときの存在感というか、すごく「そこにいる」っていう感じが強くて、舞台映えなのか、ただ単にわたしの思い入れのせいなのかわかりませんけど。まあ久々ですし妙に格好良くて嬉しかった。

メンバーの衣装、あっちやんはdieのプロモの白い長い上着(袖がラッパのよう)に黒のノースリーブ、髪のせいでよくわからんながら、もしかしたら袖に黒ぴかりする何かフリンジか何かがついてたかもしれない。ズボンは結構スリムな白、靴も白のエナメルで登場時はサングラスしてました。今井さんはやっぽり長い迷彩服模様の上着で下が黒で たぶんタンクトップ、べ一ジュのパンツに下は黒の硬めのブーツ、髪型は茶色のパンク調。 登場したとき真っ赤なギターを持っていた。ヒデもスモーキーな紫で丈の長い上着、同色のシャツ(袖なし?)に黒のパンツ、髪は伸びてた。ユータは黒の丈の短めの上着、ジヤージのように袖に白の二本線(前にも細い白い線があった)に黒のパンツ、長い髪が意外と似合ってる。アニイは上下白で、形はよくわからなかった。いつものっぽい感じ、かな? ギタリストニ人も途中までサングラスしてました。 

 

キャーキャーと騒ぐ客たちを尻目に一曲目からこれですかぁという「die」。ろくにイントロもなく始まってしまうので、歓声忘れてみてるしかないです。 続いて「スピード」、ここは踊らせ歌わせてくれるが、曲中振っていた黒のマラカスを客席へ投げる、しかも最初と最後と二回、あれ当たったら怪我するなー。そして懐かしの「HURRY UP MODE」、曲間で黒いタンバリン振っていました。このへんは何かついつい踊らされてしまうというか嫌でも盛り上がる。

MCは「久しぶりに高いトコに立てて嬉しい」「暑いけど楽しんで…ビールでも飲んで」…こらこらっ!
「じゃボードレールを…」と言って「悪の華」、続いてやっぱり下からの照明のコワイ「Madman Blues」、なんでこの曲でいつも上着を脱ぐんだ、あっちゃん? そして吠える「LION」、また「なんて醜いツラだ」と歌ってました。

 今井さんもヒデもがんがん脇へ行って煽るわ、舞台中央ではあっちやんが舞い歌い、ユータはべース弾きながら体揺らしとるわ、相変わらずの五者五様。 このへんからそろそろ空も暗くなってくる。明るいうちは踊らせておいて、だんだんと本領発揮ですか? 「ドレス」、ここであっちゃんスタッフから上着を受け取って着なおす。雑誌にこの曲はリミックスバージョンでやってみたいとか言ってたので期待したんですけど、まあいつもよりクールにやってました、という程度。


「だんだん暗くなってくる!」と何だか嬉しそうに言ったあと、「あたりまえか」と自分でオチをつけてました。

このへんから空がピカピカと光り始める。暗くなるにつれてお飾りのようだった照明が光を増し、上空の空には最高の舞台効果「雷」がときどき不気味に光る中、始まったんですよお、例のアレがっっ。「D.T.D」のイントロノイズをきいた ときにはもう「うぎゃあ一」という気分でした。何せ大自然の天然の特効、音がなくて 光だけのカミナリがアニィのドラムに呼応するようにビカビカ光ってて、これならB-Tに野外は最高に似合うと胸を張って言えるシチュエーションだと思いました。
 メンバーの背後で光る稲妻、選曲がよりによってコレとはっっ! またこのへんの曲は本当にライブの山場なもので、照明が最高に綺麗。下からのあおりライトと上からの色のライ トの加減というか、それがまたあっちやんなんか白の長いのを着ているものだから、ライ トが当たるとそのまま蛍光グリーンに光っている、まるでサイリウム…。
歌い出しわざとなのか間違えたのか、「醜く歪みだした~」から入ってました。ライテイングのほうも、 後ろ4人が赤いのにあっちやん一人緑とか、そういう何か一人ぼっちみたいな感じがすごく恐くて好き。
久々に聞いた「キラメキ~」のライブバージョンイントロ、あっちゃんがイントロで何を語ってたのか、歌ってたか覚えてない。でもこれだけはもう「くううっ!」と言うくらい何か絶妙のタイミングで、アニィのドラムが入るトコを聞いちゃいます。コレがまたすごかった。
途中でユータとアニィの台の真ん中に立ったあっちゃんは、上着の裾を持ってひらひら翻す。体にふわりふわりと巻きつく白い上着、肩をずらして腕に引っ掛け たり、少し腰を屈めて自分の体をかき抱くようにして歌うあの「キラメキの中で…」って マジに新興宗教の教組のようで、拝んじゃいそうな状態でした。狂っているのか神に近いのか紙一重。ライトがオレンジにピンクにペパーミントグリーンに、パープルにと 次々変わるんだけど、白い上着ってコワイくらいライトが映えるものだから、すごい効果を生み出してました。髪のかかり具合も見えるし、白は本当に似合ってた、ハマリです。

ついで「VICTIMS OF LOVE」へ。このへんはお約束かな。その前の神々しさとの落差からか何だかひどいH度が倍加した気がしたのは私だけ?…どうせ邪ですけど。でもまた展開部変わってました、あっちゃんのサックスもやっぱり登場してて、プォーツと…少しは上手くなってるのでしょうか。結構雷がすごくって、降らないだろうなあと思わず長い曲間の一瞬空を見つめてしまい、またその世界へ引き戻されるてなことを4~5回やってたために、全体の印象があまり…。最後は結構長々とサックス吹いてて、「もう終わりだよっ」みたいな台詞でシメが来ました。いつもは手をあげて合図しておわるのに、こういうのも珍しいかも。

でもってまた「きたあ一っ」と叫んでしまったのは、「太陽二殺サレタ」。太陽はとうに沈んで、あたりの闇が濃くなっていくのに、追い打ちかけるように暗く沈んでいく。何となくこれは夕日の残っているうちに聞いてみたいと思った。沈んでいく最後の日の下でこれがどんな風に響くのか。途中でオレンジ色の光を放つ、足元のピンスポ持ち出して客席を照らしてました。イントロの今井くんの鐘の音ギターと、リズム隊の音が強烈にス ピーカーから迫ってくる迫力もの。
そして聖歌風コーラス付きの「JUPITER」、その曲も最近また印象が違ってて悲惨なだけでなくてイイ。空に向かって響いていくエコーのかかったあっちやんの声と、ユータのべースがラストで絶妙に絡んでくれて、歌のおわったところのその音をユータが継いでくみたいで格好いい終わり方だった。

ここであっちゃんの「ここで久しぶりにMCします」発言にどよめく場内、何のことはないメンバー紹介なのでした。

今井くんのところで「SCHAFTで浮気した、ギター今井寿」と言って笑いをとっていた。だけど相変わらず自分は紹介しない。それから「また 来週も暑苦しい人たちとここでやるんで…来て」と。たしかにどのバンドにも涼しげな人っていないか。そのうえ一番暑苦しいのはB-Tかもしれない。「来て」のとこが何か照れてるのか、言いたくないのか声が小さかった。
「えー、久々にこの曲をやります」とか、なになにと思ったらば「JUST ONE MORE KISS」・・たしかにすごい久しぶりかもしんない。たぶん、Climax Togetherの横アリ以来だ。たしかにこの曲いいんだよなあ。相変わらず人気あるのはと ってもよくわかる、ポツプなくせになんでこんな切ないのって感じで、これがラスト。


最後に「どうもありがとう、気持ち良かったよ」といってメンパーは退場、何かこれっきりだっていうのがすごく淋しかった一瞬。またしばらくライブないのよねえ、そりゃ来週も行くしLSBもあるけど、それとはまた別の、B-Tとしての独特の世界観みたいなのがしばらく見られないかなあと。いつもライブの終わりに思う切なさ、早くアルバム作ってツアーやってよぉと後ろ姿見ながら呟いた。


アンコールは「ICONOCLASM」と「SEXUALXXXXX」の二曲。出てきて開ロー番、「雷が来た」と一言。群馬は雷の名所だそうで、夏の夕方は夕立と雷は日常のことだとか、まさか 群馬から連れてきた訳ではないのだろうけど、嬉しそうな言い方でちょっと微笑ましい。誰かスタッフが教えたのだろうか、珍しい雷だったらしいし。
このあいだの渋公セッションを思い出してアイコノは今井くんに煽られるままに一緒に踊ってしまう。曲間というのか叫ぴがすごい降ってくる。いつもよりメチャクチャにノリだけ状態。
「SEXUALXXXXX」の最後はいつものように今井くんがじたじたしながら、シメても終わらない連続状態。まずあっちやんが一抜けたあと、今井くんが飛ぶっ! ユータがアニィと今井くんのほうをみて手を広げてたのは、五回ってことだったんでしょう。そこでシメて、今井くんが去ったあと、あららまだ終わらない。最後はヒデとユータとアニイで 合わせてシメて、ラストにアニィのドラムフレーズで終わり、何かすごい格好いいなあと立ち去るメンバーを見、手を振って送って次のアンコールをしようとした瞬間に花火が上がって、気勢を削がれたところで「本日の公演は終了しました」…やられたっ! という気分でした。

全体的に言うと野外のわりには音が良かったことと、昼~夜の移行が自然で、ちゃんとそれに応じて曲を選んでるなあというか全体に余裕がある。今回はもしかしなくても、 多分にファンサービス的なノリも大きかったような気がするけれど、こういうのも珍しくてかえって新鮮に思えるし、それでも後半ぞくぞくするような選曲で、一回で二度おいしい。個人的にはあっちゃんの声が何というのか、もうちょっとーというトコまで伸ぴててく れて、余裕のある息継ぎ?に思えて何だか嬉しかった。とりあえず、雨降らないでくれて良かった。
そして私はまた来週ここへ来るハメに…。