「キョーコちゃん、次、大丈夫?」
「はいっ! 役に入ってしまえば大丈夫です!」
社に心配されたキョーコはいつもよりさらに背筋を正して答えた。
「なんか、気合入りすぎて逆に心配なんだけど?」
「えっと...。私はほとんど何もしませんのでどうにかなるかと。それにセツカの時で慣れてますから。」
「えっ?!セツカの時に?」
驚く社にキョーコはしどろもどろで答える。
「そっ、そんなたいしたことはありませんでしたから!」
コンコン
社は久遠の楽屋をノックすると返事を待って中に入った。
「どうしましたか?社さん。」
「いや...。久遠、お前次の撮影大丈夫か?」
「役に入ってしまえば大丈夫ですよ?初めてでもありませんし。」
社はじっと久遠をみつめる。
「俺は信用できないと?」
「だって、お前カインの時にセツカに何をしたんだ?」
久遠は社の言葉に驚いて目を丸くする。
「なっ、何もしてませんよ!」
「だってキョーコちゃんがセツカで慣れてるって...。それって...。」
「そっ、それは闇にとらわれそうになったときに時々...。」
だんだんと声が小さくなる久遠に社は疑いの眼差しを向ける。
「だいたい、大勢のスタッフがいるところで何ができると?」
「おっ、開き直ったな?」
「そういうわけじゃありません!」
拗ねてそっぽを向いた久遠をみて社は実は子供っぽいよななんて思って笑みがもれる。
「まぁ、確かに何もできないか。役に入ってしまえば、お前はすっかりジェフだもんな。っていうか可哀想だな。好きな子に触れるのに違う人物だなんて...。」
社がからかうように言うと久遠がムキになって答える。
「彼女だって、キョーコちゃんじゃなくて未緒ですから!一体、何が言いたいんですか?」
撮影前の集中してるときに邪魔して悪かったなと言いながら社はドアに向かって歩き出した。
「...。今、俺は『京子』のマネージャーだからな。何かあったらタダじゃ済まないからな?!」
久遠の返事を待たずにドアがパタンと閉まった。
「それが言いたかったんですか。分かってますよ...。」
久遠はドアに向かってつぶやいた。
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久しぶりにP.C開けました。
自己満足なにじなのに待っていてくださる方(勝手にそう決めました♪)がいると思うと嬉しい限りです (^O^)