第74回国民体育大会・バレーボール競技　第１日　宮城県戦（東北福祉大学戦）

このセットは、東北福祉大学チームは、Ｖ１リーグの岡山シーガルズに対し、最初から勝てっこないというような、少し弱気な入りになってしまったのではなかったかと思います（もちろん勝手な想像にすぎませんが）。対して、シーガルズは、ビシリと引き締まって試合に入りましたから、その力の差は大きく出てしまいましたね。

このセットは、特に誰が突出して活躍したというわけではなく、萌選手、金田選手の豪快クロスはよく決まりましたし、居村選手と川島選手の両ＭＢのクイックやブロードも、あっさりと決まっていったという印象でした。

しかし、第２セットは、シーガルズに少々の油断があったかもしれませんし、同時に第１セットを大差で取られた東北福祉大学に開き直りと気の引き締めがあったのではなかったかと思います。

このセットは、第１セットと全く同じ先発メンバーで入りましたが、序盤から最後まで、かなりの競り合いになりました。

特に東北福祉大学の速いクイックにシーガルズのブロック陣が対応しきれず、相手のレセプションがうまく返ったときや、ラリー中でもセッターにうまく入ったときには、ビシビシとよくクイックを決められました。

このチームのクイックは、ほとんどがセッターの間近でものすごく速いスピードで打ち切るＢかＣのクイックで、よく鍛えられていると感じられましたね。

ただ、あくまで個人的な印象ですが、それでもセット序盤から中盤くらいまでは、シーガルズにも十分な余裕があり、競り合いながらも負けるわけがないという感じで拮抗しながら進みましたが、それも終盤手前くらいになると、やや、これでいいのかという感じになってきて、選手の皆さんも本気にならざるをえなくなったという感じでした。

「全試合結果」の記事にメモしましたように（https://ameblo.jp/seagullsfan/entry-12531298784.html）、このセットは、選手交代も頻繁になされて、何とかシーガルズのリズムを掴もうと試みられましたが、その都度相手の速いクイックなどで流れを断ち切られ、セット終盤まで相手を圧倒する展開にはならず、最後は何とか地力で押し切って、２５－２２で取り切りました。

このセットも全体としてみれば、やはり力の差はあると感じられたセットでしたが、得点経過だけから見れば、なかなか苦しい展開でしたね。

そして、王手をかけた第３セットは、川島選手に変わって及川選手が最初から入られる構成でスタートしましたが、このセットも、序盤は少し競り合い、相手にリードされる場面がありながらも、セット中盤あたりからは、さすがのシーガルズが相手のセンター攻撃にも完全に対応できるようになり、多くのブロックとワンタッチで相手の攻撃を防御し、切り返してシーガルズが決めるというパターンで、徐々にリードを広げる展開となりました。

そして、このセットも中盤から終盤にかけては完全にシーガルズの流れとなり、再び２５－１５の大差で、シーガルズが相手を圧倒することに成功したのでした。

スタッツがありませんので、個々の選手の皆さんの良し悪しはデータ的には分かりませんが、感覚的には、今日は、やはり萌選手と金田選手の決定力が目立ったように感じましたね。

また、居村選手も、第２セットはいまひとつ決め切らない場面がありましたが、第１セットと第３セットは、非常によかったと思いました。

また、川島選手は第３セットは控えに回られましたが、それまでが悪かったわけでは全くなく、さすがの貫禄で、時折、きれいなブロードやクイックを決められ、相手の流れを断ち切り、あるいはシーガルズにリズムをもたらされました。

交代で入られた及川選手も、特に今日は、的確なブロック面において大活躍でしたね。

また、今日は、全日本チームから帰ったばかりの宮下選手が小野寺選手に変わって登録メンバーに入られており、「全試合結果」の記事にメモしましたように（https://ameblo.jp/seagullsfan/entry-12531298784.html）、第２セットと第３セットは、途中出場もされました。

宮下選手については、今日の出場は、宇賀神選手に何か問題があったというわけではなく、宮下選手が全日本から帰ってこられて、チームとのフィット感を試し、感覚を取り戻すための出場だったように感じられました。

このように、今日のシーガルズは、ほとんど危なげなくストレート勝利を収めましたが、問題は、明日の準々決勝の茨城県戦（日立戦）ですね。

今日のＦコート第４試合となった茨城県（日立リヴァーレ）ｖｓ北海道（学生選抜）については、疲れもあって第１セットしか見られませんでしたが、予想どおり、日立が北海道学生選抜チームを圧倒して勝利しました。

https://ameblo.jp/seagullsfan/entry-12531298784.html

今回、このチームは、地元ですから必ず優勝を狙っていると思いますし、実際に出場されるのかどうかはわかりませんが（なお、少なくとも今日の試合の第１セット中は、出場がありませんでした）、全日本から帰ってこられた佐藤美弥選手と長内美和子選手も登録メンバーに入られています。

さらに、このチームは、今季はサマーリーグの当時からオクム大庭冬美ハウイ選手が一貫して先発出場されており、どうやらチームとしてオクム選手を主軸に育てたい意識があるのではないかと想像するのですけど、このオクム選手が実に見事に期待に応えられて脅威のアタッカーになりつつあるように個人的には思います。

もともとこの選手は、ものすごくパワフルで豪快なアタックを打たれる選手で、その点は他に例を見ないくらい凄いと思うのですが、１年前は、やや粗さがみられ、ミスも多かったと思います。それが、ここのところずっとコートに立たれて試合に出られていることにより、ミスが激減し、強烈なアタッカーになってきていると感じます。

これによって、これまで少しこじんまりとしたチームに感じられた日立リヴァーレが、ダイナミックなバレーを展開できるようになってきていると思いますね。

岡山シーガルズとしますと、明日の試合は、今大会におけるひとつの山場であることに間違いないと思いますから、ぜひ最高度の集中でもって強度の粘りを発揮し、強敵日立を撃破していただきたいですね。

さて、明日の準々決勝も、どんなことになるのか、非常に楽しみですね。

ぜひ全力を尽くして、必ず勝利をもぎ取って頂きたいです！！

十分いけると思います！！！！

頑張れ、岡山シーガルズ！！！！！！！！！