いまさら私が書くことではないかもしれませんが、最近の経済金融情勢はすさまじいものがありますね。日本は比較的ダメージがすくないとのことですが、それでも景気は悪化しているようです。またそれ以前から少子高齢化や年金問題などもあり、先行き不安なことが多いですね。
そこでそんな時にちょっと気になって読んでみた本がこれです。
- 持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書)/広井 良典
- ¥819
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私はこれまであまり政治や経済について興味を持ってこなかった人間なので、的外れなことなのかもしれませんが、これからさき、経済成長を前提とした社会づくりは無理ではないかと考えています。平成不況の時も同じことを感じましたし、今また同様に感じています。あくまで私の少ない知識から導いた考えなのですが、昨今の日本の様々な状況をみていると以前のような高い経済成長を持続していくことはありえないと考えています。仮に再び景気が上向いたとしても、それ以上に少子高齢化や人口減少、多額の借金など抱えている問題が大きすぎて、日本という国を明るい方向に持っていくことは非常に困難だと考えています。
そこでこの本の中で提唱されている定常型社会の中での福祉社会の構築という考え方に非常に興味を持ちました。定常型社会とはようは経済成長を前提としない社会のこと。そんな社会でも維持可能な社会づくりについてこの本では述べられています。
遅くなりましたが、目次を紹介します。(Amazonより引用)
プロローグ 「人生前半の社会保障」とは
第1章 ライフサイクル論
第2章 社会保障論/雇用論
第3章 教育論/「若者基礎年金」論
第4章 福祉国家論/再分配論
第5章 定常型社会論/資本主義論
第6章 環境論/総合政策論
第7章 コミュニティ論
エピローグ グローバル定常型社会へ
この本では先ほども書いたように「定常型社会の中でも持続可能な社会」について、述べられたものですが、その社会とは少子高齢化社会と環境親和型社会であると述べられています。この中でとくに私にとって印象深かったのは、事後的所得再分配から事前的所得再分配へという説明です。
一般に福祉制度というのは身体機能や金銭面などにおいて、社会の一定水準より下回ってしまった方に対して審査を行いサービスを給付するという形をとっています。ようは事後的対応です。対応が後手になる分どうしても問題の根本的解決にはいたらないことが多くあります。予防的に対応するもの制度の数少ないものとして教育というものがありますが、それも昨今様々な問題が叫ばれているようにうまく機能しているとは思えませんし、ここでも貧困による格差が生まれてきています。
この本で述べられている事前的所得再配分というのはその辺に配慮したものなのでしょう。ただ、これも
難しいですよね。著者は若者基礎年金というものを提言していますが、私はただのバラマキになると思います。
なにはともあれ、年金や少子高齢化におびえることのない社会を作るというのは、私のような地方公務員にとっても大切な大切な仕事だと思っています。今後もこの問題についてはアンテナをはっていろいろな文献にあたってみようと思います。