「仕事に役立つインテリジェンス」北岡元 | グローバル化するコンサルの記録

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仕事に役立つインテリジェンス (PHP新書 511)/北岡 元
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元外交官の情報分析ノウハウ本。



【スナップショット】

・情報分析にはサイエンスとアートが必要。

システマティックな分析と直観に基づく分析を融合させること。


・ヒューリスティクス

=一挙に最終的判断・評価にいたる思考のショートカット=直観

→インテリジェンスの世界ではマインドセットともいう。

←人間は判断にさいして無意識のうちに思い出しやすいもの、利用しやすいものを重視してしまう欠点もある。


・アルゴリズム=思考の積み重ねで、最終的判断・評価にいたる。


・百聞は一見に如かずというが、一見より百聞のほうがバランスのとれた見方を可能にすることもある

=思い出しやすいものを課題に評価・使用し、バランスを欠いてしまうリスク

=多忙な時など、基礎調査をせずに、出張してヒアリングに頼ると危ない。


・ベイズの定理=ひとつかふたつの例に基づいて未来の出来事を予測すること。直観重視⇔頻度主義


・リンチピン=荷車の車輪の両端に打ち込むくさび。これが転じて、ここが変わると分析全体が変わってしまう

という分析の基礎をなす重要な要素、つまり前提をさす。→リンチピン分析


・「小麦ともみ殻」の問題

=大量に小麦を収穫すると、脱穀の過程で大量のもみ殻が発生して処理が大変

=大量にインフォメーションの収集・インプットをすると、インテリジェンス化が膨大化するため、

自分の直観で分析してしまう、または合理性を逸脱してしまう、バイアスが増加する、インフォメーションの量を

減らそうとして、自分好みのインフォメーションのみを残す傾向になる等・・・の問題が発生する。