シャフトカットにまつわる問題・シャフト加工
チューンモデルとされシャフトカットされたTR82Vの修理を請け負わせて頂いた時の出来事。
ご依頼時、インジケーターがずれると言われていたので
リベットを外しシャフト(インナーコラム)とドラムカップリングの穴位置を確認してみると、
あ....。
左右のセンターを合わせると...
見事に高さがずれてます。
これではリベットが緩むとドラムカップリングが首を振ってしまい
アイドラギヤーとのクリアランス(隙間)が出来てインジケーターがずれる原因になります。
このエレキも分解する時にリベットをサンダーで削った為ドラムカップリングが削れてしまっているのは「しかたの無い事」のようで、
根本的に加工に対しての考え方が違うようです。
さらにシャフトの内側はシャフトのエッジと穴を開けた時に出るバリが残っていました。
チューニング(調整)とは最低限純正と同じクオリティで仕上がるのが常識であり
または純正以上のクオリティでなければチューンとは言えないと思います。
純正はバリなんてないですけどね。
こちらが直した状態。
左右センターをずらしていますが穴位置を合わすと...
ピッタリ。反対側の穴も。
ちなみにシャフト側の穴を大きく開けている訳ではありません。
ささやかなこだわりですけどアメリカはインチ規格なので
それに伴ったドリル刃を使用してます。
3.18mm
大半はミリ規格のドリル刃で3.2mmを使用していると思いますが
0.02mmの誤差が嫌なんですよねー
もちろんシャフト側の処理も怠りません。
加工後も緩んだり、不具合が出ないように施工してお客さんに安心して使用してもらえるよう仕上げているつもりです。
組んでしまうと見えませんけど仕事ですからね。
普通の事です。