エレキの電源ヒューズ・ブレーカーとモーター焼け | フラーのエレキメンテナンス note

エレキの電源ヒューズ・ブレーカーとモーター焼け

先日、エレキの電源ヒューズの事でお問い合わせ頂きました。

お電話でのお問い合わせだったのでイメージです。

 

少々偏った発信になりますが

弊社は基本的にブレーカーやヒューズを推奨しません。

それはユーザーさんのエレキ、使用環境が違う為で理由はいくつかあります。

長くなるのであえてこちらではお伝えしませんが

ご来店頂ければお客さんの「それぞれの使用環境下」でのご説明をさせていただきます。

 

今のエレキしか携わっていない方はご存知ないと思います。

昔、ミンコタのATには純正でブレーカーが付いていましたが

スピードを上げるとブレーカーが落ちてしまいました。

それはエレキの最大電流よりブレーカーアンペアが低いからです。

でも、エレキを守るには仕方の無い事です。

 

ブレーカーやヒューズのご質問を頂いた時にお尋ねするのですが

「なぜエレキにブレーカーを取り付けしたいのですか?」

大半のユーザーさんはモーター(ブラシなど)が焼けないようにです。

だとすればブレーカーやヒューズは機能的にご希望に添えません。

なぜならモーター(ブラシ)を焼きたくないのであれば前段のATと同じく

最大電流以下で設定しなければならないからです。

ちなみにエレキの最大電流以下でアンペア設定すると

全開にした時にブレーカーが落ちてしまいエレキは止まります。

 

モーター焼け(ブラシ)には色々な要因がありますが

主な原因としてはエレキの最大電流値に近い、過度な連続使用をしていると

設定された機能以上に負担がかかりブラシやアーマチュアは焼けてしまいます。

個々のエレキの特性、使用環境を理解していれば

「ブレーカーを付ければ大丈夫」とは言えないはずです。

そこで「私は取り付けていますが問題無いですよ」と言われる方も多いと思います。

でもその場合、私の見地からするとモーターが焼ける原因はさまざまである為

モーター焼けやブレーカー不具合などの問題の無い方は使用環境的、

あるいは運良くバランスがとれているだけと考えます。

 

但しブレーカーやヒューズを付ける事が

エレキにとって全てダメ(粗悪な物もありますが)だと

言う事ではありません。

エレキも、使用方法も、千差万別。

それは人によって使用環境、必要とする理由も様々だからです。

何かを購入する場合、その必要な物自体を良く理解し

自分にとってなぜ必要か?メリットは?デメリットは?の

情報を精査し判断する事は大切です。

現在、色々な物が必要とする人に対して適性に説明されているのでしょうか?

販売側の都合の良い情報だけで「ポチッ」とできるネット通販ではほぼありえないでしょうね。

やり取りの無い購入側の一方通行になりますから。

売れるから売るのではなくて、使う人にとって必要か?が重要だと思います。

 

長くなりましたが諸々含めて主観ですが、

エレキ用のブレーカー及びヒューズとして良い物に出会っていない為

お勧め出来る物がないんですよね。

ゆえに弊社は販売していません。

 

エレキはルアーやロッドと違い、車やオートバイと同じ『機械』です。

釣り道具でありながら機械である事をご理解していただき、

無駄な物を省き、安全に、快適に、エレキをご使用なさってください。

 

 

 

追記

今の時代、車はセンサーだらけ。

バスボートのエンジンを修理していたころもセンサーが沢山。

もし、エレキのモーター焼けを防ぐ事が出来るとするなら

温度、電流値、稼働時間、などなど、

その全てを感知し負荷のかからないように適正に作動させる必要があると考えます。
(センサーユニットも含めて出来るとするならばブラシレスモーターエレキでなければ無理でしょうね。)

その様なものが何千円くらいで購入できる簡単な物とは思えません。

そんな訳なので「これで大丈夫ですよ」とは決して言えませんよね。