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YouTubeの教養系やビデオエッセイのジャンルでは、日本に限らず疑問提示をタイトルに据えたものが多い。単に「○○について解説します」とだけ銘打っても、見る人が○○を知らなければ視聴されないからだろう。魅力的な疑問を提示するためにはそのテーマについて深く知る必要があるのはもちろんのことなのだが、どういった側面からそのテーマを捉えるかが重要に感じた。物事の捉え方を要素に分解してみると、疑問の提示をしやすいのではないかと思ってこの本を手に取った。

 

アリストテレスは「物事の「なぜ」を知るまで人は納得しない」とある。これは人は本質的に原因を知りたがる、ということなのだろうが、原因が存在しないものにも人は原因を求めてしまう、ことも含意するのだろう。この本の副題は、「原因を探る道に正解はあるか」である。この辺は動画を作るうえでも、いいコンセプトになりそうだ。

 

因果性を考察するうえでのアプローチとしていくつかのモデルを紹介している。

1)概念モデル

①断定型(Yes,Noが明確なもの)

②確率型(スペクトラム、連続的なグラデーションがあるもの)

③創発型(原因と結果が1対1対応でない、例えば複合要因のもの)

 

2)分析レベル(原因を分類)

①発生を促す原因

②発生させる原因

③構造上の原因

④意図、恣意的な原因

 

3)原因の情報を得るための論法

①検証型(仮定をたててから検証、帰納的)

②叙述型(物語の関連性から議論を補強、演繹的)

③信仰型(主義信条に反していたから、結果が起こったとする考え)

 

1),2),3) はMECEではない。また、これらは原因が存在し、因果性を発見でき、確認できるという前提に立っている。動画を作るうえで疑問を提示して解決させる手法は役に立ちそう。