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ハーランドのブログ

ニューヨークの話など

今から10年以上前のことです。
私は、ニューヨークで広告デザインとリサーチを行う事務所を経営していました。日本の企業ともいろいろな仕事をしていましたが、ある大手雑誌出版社との仕事が当時は大きなパーセンテージを占めていました。

その出版社との仕事で、化粧品の通販ムックというプロジェクトがあり、私はニューヨークマーケットのリサーチおよび商品提供会社との交渉などを担当していました。当時はまだ日本に入っていなかった有名ブランドの化粧品から、とてもユニークでニューヨークで話題になっていた美容グッズなどを紹介し、日本から通販で買えるような仕組み作りをしていました。

様々なブランドの商品を扱いましたが、その中でとてもユニークだったのが、まつげを伸ばすファイバーでした。今でこそまつげエクステが一般的になっているのでそんなものは必要ないと思いますが、当時はすごく画期的で、様々な雑誌に取り上げられてニューヨークで話題になっていました。

まつげを伸ばすファイバーといっても実物を見たことがない方は想像しづらいと思います。入れ物はマスカラのような形をしていて、まつげにつけるブラシ状の部分もマスカラと似ています。ただし、中に入っているのは白または半透明の細かい化学繊維で、非常に細い歯ブラシの毛を長さ2ミリくらいに短くカットしたような、鼻息で全部飛んでしまいそうなファイバーなのです。

使い方は、まつげにマスカラを塗って、そのマスカラが乾かないうちにファイバーの粉をまつげにくっつけます。それが乾いたらまたマスカラを塗ってファイバーの粉をつけていきます。これを何度か繰り返すと、太くて長いまつげが出来上がるというわけです。

日本でも同様の商品が販売されていた時期があるのでご存じの方も多いと思いますが、マツエクに比べて自然には見えません。ただしボリュームはかなり優っています。毎日つけて夜落とせますし、値段も安いので、今の若い女の子が知ったら欲しがるかもしれませんね。

この商品、開発したのは化粧品会社ではないのです。その会社は、当時ニューヨークのクイーンズにあった特殊メイクの資材屋さんです。映画やドラマに使う特殊メイクのための材料を専門的に開発販売いる会社で、特殊メイクのノウハウを活かしてこの商品を作ったそうです。

私はこの会社に何度か足を運びましたが、本当に面白いものの宝庫のような場所でした。このまつげファイバーも、普通のマスカラケースにガスボンベのようなものでファイバーを充填して作っていました。

この商品はニューヨークのファッション雑誌に取り上げられて爆発的にヒットし、世界中に広がったということです。

今このような商品が販売されているのかどうか定かではありませんが、もしかするとマツエクよりも需要があるのではと思ったりもします。

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