先週、TONEPROSのTune-O-Matic(以下T.O.M.)、Tone Pros TP6-C&TonePros T1ZS-Cに交換した訳だが、この話には続きがある(笑)
さて、その以前にロッキングスタッドに関する記事を書いたけど、その際「TonePros #205 SCS-1C」と言うToneProsのロッキングスタッドはGibsonと同じインチサイズながら、アンカーの長さや軽の太さが違い、スタッドが最後まで下がらないと言った問題があった。
それでToneProsのT.O.M.にするまで試しに「FIXER Tailpiece Lock System」を使っていたんだけど、前記事で言った様にToneProsのT.O.M.は6月に注文をしていた。
っで、Stop Tailpiece(以下S.T.P.) にはスタッドとアンカーが付属しているのは分かっていたけど、「ToneProsのスタッドは最後まで締め切れないからなぁ」とロッキングスタッドと同じ様になるのだと思い込んでいて、スタッドだけを別で用意しておこうと思ってた訳。
交換するのを切っ掛けに、前々から1度試したい事があって、それを試してみようと。
それは、
スタッドを鉄製にしてみる事。
通常のS.T.P.の素材は亜鉛ダイキャスト製でスタッドはブラス製。
そしてヴィンテージや58年~60年のリイシューのS.T.P.はアルミ製でスタッドはスティール(鉄)製。
っと言うのはLes Paulを使ってる人は知ってて当たり前の事ではある。
S.T.P.の音の違いは様々な公式サイトやブログでも書かれてる様に、亜鉛ダイキャストは重量が重く、サスティンが長く安定していてエッジの利いた低音が特徴で、アルミは軽量で自然なサスティンでメリハリが良い音が特徴とされている。
ただ、スタッドの素材の違い、音の違いってのは実はあまり無く、S.T.P.を替える際に一緒に交換するものって位置にあって、スタッドのみの素材を交換したレビューってのがあまり無かった。
「なら試してみるか!」
ってなるのが俺の性(笑)
ってな訳で、ToneProsが届くまでの間にコレを買って用意していた。
【KLUSON STEEL781 Crome】
KLUSON(クルーソン)から出てるスティール(鉄)製のスタッド。
実はスティールスタッド、ヴィンテージや58~60のリイシューではロングスタッドとなっていて、ネジ部分の長さが23.83mmになっていて、80年代以降のLes Paulは19.84mm。
っで、こう言った交換用のリスプレイメントのスティールスタッドではこのロングスタッドばかりが販売されていて、「なんや全然無いやないか!」と言ってた(笑)
色々調べてたら、皆MONTREUX(モントルー)と言うメーカーのスティールスタッドを買うみたいだが、こんのMONTREUXではスタッドの頭と受けの間が短いらしく、Gibson純正のS.T.P.にMONTREUXのスタッドがは嵌らないらしい。MONTREUXのS.T.P.でMONTREUX同士は勿論嵌る。
ほんで色々調べてたら、大手も大手KLUSIONから出てるじゃない!
皆なんでKLUSONを買わないのか疑問(笑)
そして、KLUSONにはでスティールスタッドもラインナップにあったので購入しようとしたが、なんかどこも店に置いてないし、ネットでもページすら無いとこが多かった。
まぁ俺が時々注文してる楽器店にあったのでネットにて注文した訳。
19.84mmのスティールスタッド、あんまり無いのもあるが、スタッドの素材交換も簡単な改造方法の1つではあるものの、亜鉛ダイキャストとスティールスタッドの相性が悪いなんて意見もネット上にあったりしたから、まぁどうなんだろうなぁとは思ってた。
っという訳で、
左より
【Gibson 純正】
【TonePros #205 SCS-1C】
【FIXER Tailpiece Lock System】
【TonePros T1ZS-Cのスタッド】
【KLUSON STEEL781 Crome】
ToneProsは少し短いね。
頭の形、丸みとかがメーカーによって処理の仕方が違ってる。
さてさて、MONTREUXの頭と受けの間の話をしたが、実はTonePros T1ZS-Cのスタッドも短く、純正には、
この様に(左:純正 右:TonePros T1ZS-Cのスタッド)嵌らなかった(笑)
っと言う事は、TonePros T1ZS-CはMONTREUXのスティールスタッドに嵌るって事か。
こう言う結果なら、当然TonePros T1ZS-Cに通常サイズのスタッドでは余分な部分が出ると言う事になる訳かと、
KLUSON STEEL781 Cromeを早速嵌めて見た。
横から見ると、
こう頭と受けの間が長い分、S.T.P.が斜めになってしまって、TonePros T1ZS-Cで弦を張る前か、弦をゆるゆるの状態でイモネジでしっかり固定してから弦を張りチューニングする必要があるね。
肝心のスティールスタッドの音だが、不思議とS.T.P.での違いとは逆見たいな印象で、音が一気に重くなると言うか、低音が出る様になる。 音が締まると言えば良いかな、少し音が纏まる印象。
まぁ純正のS.T.P.で比べてはないので、純正だとまた印象は変わるかも知れないが、亜鉛ダイキャストとスティールスタッドの相性が悪いなんてイメージは無く、寧ろ結構良い様に思う。
低音弦5度のリフを弾いてると中々に良い。
ならば、
TonePros T1ZS-CのスタッドはTonePros T1ZS-C用なんで、やっぱS.T.P.とスタッドがしっかり締まるね。
やっぱブラス製はギターらしい音と言える。
中域が良く出て単音ソロ弾きはこっちが良いね。 サスティンもスティール製よりは良い。
ただ、音のまとまりはスティールの方に軍配が上がる。ブラス製の方が荒い感じやね。
っで、俺が選んだのは…、
ブラス製のままで!
やっぱね、それが自然と言うか弾いてて思った。
スティール製の低音の出方やまとまりはかなり良いんだけど、単音は抜けが足りない感じDだったので。
まぁでもこうやって今回比べてみて音の違いを実際に知れただけでもやってみた甲斐はあった。
もしToneProsのS.T.P.にして無かったら、純正のS.T.P.にスティールスタッドはやってたかも知れないね。
中域の出るギターで中域を抑えて低域を出したいなって思ってる人がいたら、スタッドをスティールにしてみるってのは良い方法だと思うしお勧めしたい。
まぁね、今はペダル・エフェクターで簡単に何とかしようとして、何とか出来てしまったりするから、スタッド交換みたいなパーツ交換はネジを締めるだけの簡単な事でも面倒臭いと思って懸念してしまう人ってのが多いかも知れないけどね。
しかし、いくらペダルで音変えたり加えたりしても、元のギターの音が変わらないのであれば、上辺の音しか変わってないって事だからね。
スタッドなんて安いし、こんな簡単な事で音の変化を出せるんだから試してみる価値はあるよ!
ってな訳で!!