2022.05.06 あまや座で鑑賞
https://eiga.com/movie/95165/





「ポンヌフの恋人」「汚れた血」などの鬼才レオス・カラックスが、「マリッジ・ストーリー」のアダム・ドライバーと「エディット・ピアフ 愛の讃歌」のマリオン・コティヤールを主演に迎えたロック・オペラ・ミュージカルであり、
前半の、主演2人の愛をめぐるミュージカルは素晴らしく、いつまでも観ていたいと思うほど。



後半は、主演の二人と、その子供「アネット」が繰り広げるダークで、悲しい、『テオレマ』でのシルヴァーナ・マンガーノさんのセリフを借りれば、「人生の、本能的な愛」の 物語となっていきます。



そして、ヘンリーとアネットの面会の場面は、まさしくカラックスさんが追加した最高の場面だと思いますが、二人のセリフ(歌)で高まる緊張感と、親への拒絶、少女の幼年期の終わりを告げるような、床に横たわるアネットのマリオネットと猿の人形のカットなど、素晴らしいシーンの連続でした。

面白かったです、
徒然に・・書いてみると
・映画の出だしが、カラックスさん本人の「よーい!スタート」で始まり、(その前に、映画が始まったら息をしないでくださいもあった(笑))
そして、入り子になった映画が始まるのも斬新というか、面白い。

 


・スタンダップコメディアンのヘンリーの出だしのステージで、
観客席への緑色の照明を見て、カラックスさんの色彩だと思った。(『ポーラX』の赤を思い出して)
・アダム・ドライバーが指揮者の友達を家へよんだ酒をふるまうシーンで、セリフだか、歌だか?わからないヘタウマ的なシーンがあったが(私が思っただけかも^^?)
この作品、同時録音であり、現場の雰囲気を重んじる監督ならではの演出かと(OKだしたのは)
・次回作のシナリオもできている様ですが、カラックスさんの作品のペースは10年なので、今62歳くらいだから、次回作を見れるのは、72歳の時かと思ったら、もしかして、縁起でもないけど、この作品、監督の遺作になるかもしれないので^^;、この作品は見るべし!ですね。