もう直ぐ東北四大夏祭りの仙台七夕祭りがはじまります。
コロナ禍で昨年度は中止となり、今年度は規模を縮小して開催されそうでよかった。。
今回は 「奥州仙台 七夕祭り」を簡単にご紹介いたします。
豪華絢爛、伊達男に相応しい飾り付けの仙台七夕祭りが現在の8月6日開催になったのは昭和3年開催の東北産業博覧会がきっかけとなり発展してきたようですよ。
ご存知の織姫・彦星が登場する中国の伝説で知られる七夕は暦の上では7月7日ですが、奥州仙台の七夕祭りは8月6日からとなります。何故?? 私ども仙台人も良く分っていないのかな?
「7月7日だけ織姫と彦星が通じ合う」という詩が中国の南北朝時代後期『荊楚歳時記』に書かれており、奈良時代に日本へ伝わっり、それと古代からの神事「棚機(たなばた)」が融合し、宮中行事の一つとなりました。それが江戸時代頃から庶民の祭りとなったと言われています。(大野湊神社 説明より)
しかし、現在の七夕祭りは8月6日が初日の三日間、どうして此の時期なのだろうか?旧暦と新暦の違い?であれば最大で50日程ずれる年もあります。
しからば真相は?
政宗公の時代は旧暦で七夕を祝っていたが、明治以降新暦を採用してきた。仙台の七夕には「お盆と豊作を祈る」意味合いがあり、その中間にあたる時期、つまり一ヶ月遅れの8月初旬となったようです。
その他に「7月では、ちょうど梅雨の時期であり織姫、彦星が見えにくい」「8月の方が織姫。彦星が高緯度となり見やすいのに合わせた」等々こじつけの様な諸説もあるそうです。
奥州仙台七夕飾りの特徴として、直前に切り出した笹竹(長さ10m程度)に必ず7つの飾り付けます。素材は和紙が基本です。
・短冊(たんざく)… 学問や書道の上達 短冊に色は赤、青、黒、白、黄の五色
・紙衣(かみごろも)… 病気や災難の厄除け、裁縫の上達 衣に不自由しないように
・折鶴(おりづる)… 家内安全と健康長寿
・巾着(きんちゃく)… 商売繁盛 お金を大事にする
・投網(とあみ)… 豊漁・豊作
・屑篭(くずかご)… 清潔と倹約
・吹き流し(ふきながし)… 織姫の織糸
吹き流しにはくす玉が取り付けられ、これを5本で1セットするのがスタンダード。
吹き流し以外の飾りつけの位置は特に定めはないようです。
仙台中心部のアーケード内に大規模の七夕飾りが、併せて市内の各商店街では小規模の飾り付けをして、大小合わせ約3000本程度の笹竹が風にゆれています。
おまけ1
仙台をホームタウンとする「Jリーグ ベガルタ仙台」とは夏の大三角星でお「馴染みのこと座ベガ(織姫)」と「わし座アルタイル(彦星)」に由来します。まさに全国に誇る七夕祭りの街に相応しいクラブ名ですね。
おまけ 2
仙台藩祖伊達政宗公は七夕に関する和歌を8首詠んでおりご紹介しましょう。
元和4年(1618年)
「まれにあふ こよひはいかに七夕の
そらさへはるる あまの川かせ」
「七夕は としに一たひ あふときく
さりてかへらぬ 人のゆくすえ」
寛永4年(1627年)
「七夕の 一夜の契り 浅からす
とりかねしらす 暁の空」
寛永6年(1629年)
「幾とせか 心かはらて 七夕の
逢夜いかなる 契なるらん」
「七夕の 逢夜なからも 暁の
別はいかに 初秋の空」
年不詳
「あひみんと 待こしけふの 夕たちに
天の川せや せきとなるらし」
「雲きりは たちへたつとも 久かたの
あまの川せに せきはあらしな」
「なけきこし 人のわかれに くらふれは
ほしのちきりそ うらやまれぬる」
仙台七夕祭り協賛会 より
伊達政宗公より400年余続く伝統の七夕祭り、今年は小規模の開催です、来年はコロナも終息し盛大に開催され、全国からのお客様を仙台城でお持ちしております。