仙台城ガイドボランティア会のブログをご覧頂きまして、ありがとうございます。m(_ _)m
仙台城に足を運んで頂く方は、旅行雑誌やパンフレット、最近ではネットやSNSで紹介されている「仙台城に行ったら、ここを見て!」的な情報をあらかじめインプットされて来られる方がほとんどかと思います。
今、巷には情報があふれています。情報過多の時代ですからね。
皆さんがしっかりと予習をしてきた(!?)仙台城の主要スポット(伊達政宗騎馬像や大広間跡など)の説明は当仙台城ガイドボランティア会のガイドさんにお任せをするとしまして、観光客目線ではなかなか行かないだろうな、足を踏み入れないだろうなという場所をこのブログをご覧頂いた皆さんにだけ、ご紹介したいと思います。
題して「仙台城のあんなとこ・こんなとこ」
第1回目は仙台城本丸から「経ヶ峯を望む」です。
お車や観光バスでお越しの方は駐車場に車を止め、本丸の伊達政宗の騎馬像を目指します。るーぷる仙台でお越しの方は、停留所で降りて階段を昇り、同じく騎馬像を目指します。地下鉄東西線で仙台国際センター駅で降りられた方も、少々道のりはハードですが同じように目指せ!騎馬像です。
そうしますと、巽櫓跡付近から経ヶ峯を眺めるという機会にはなかなか恵まれない。
でも実は、ここからの眺めが知る人ぞ知る絶景スポットでもあり、奥が深い。
仙台城は東に広瀬川、南に崖が切り立つ竜の口峡谷、西に原生林が生い茂る天然の要害とよく語られますが、その外堀の役目を果たしていたとも言われる広瀬川の見事な蛇行っぷりが、ここからだとはっきりと確認をすることが出来ます。
そして、遠くに目をやると東北一の高さ(180m)を誇る仙台トラストタワーと第3位(143m)のSS30(住友生命仙台中央ビル)のツーショットがご覧になれます。
経ヶ峯には伊達政宗様の霊廟である瑞鳳殿があることでも有名なのですが、実はこの場所は太古のロマンを感じさせてくれる、とっても意味深な場所でもあるのです。!(^^)!
なんと、ここは500万年前は海だったのです!
峡谷の谷底付近の地層は「竜の口層」と呼ばれていまして、ハマグリ、ホタテ、の仲間などの貝類、エイ、サメなどの魚類、イルカ、アシカ、鯨など、多種多様な化石が見つかっているのです。
この「竜の口層」が仙台湾から北は岩手県花巻市周辺、南はいわき市に至る太平洋沿岸に広く分布しているので、約500万年前にここが海だったことが立証されるのだそうです。
当時の仙台付近は浅い海底になっていて、仙台城のある青葉山あたりがちょうど海岸線。ということは、仙台城のあるところが辛うじて陸地で、それより低い部分は海若しくは海の底だったということになるんですね。
仙台城で、400年前と500万年前のノスタルジーに浸ってみるのも悪くないかもよ。(^^ゞ
※昨今の歴史研究の進展は目覚ましいものがあり、過去の書物に記された史実や出来事などとは別の説が発表されたり、歴史認識が改められたりしている事も多く見受けられます。このブログで書かれたことは、諸説ある中でも多く語られることの多い部分を抽出して書かれたものであり、歴史認識や見解の確からしさを断定するものではありませんことをご理解頂きますようお願い申し上げます。