菌ちゃん農法の通信講座を受けているのだが、畝作りや野菜の育て方だけでなく、土壌が野菜に与える影響や栄養の解説もあって、目から鱗の話が多いので大変為になる。これ迄書いて来た内容と被る処もあるが、要点を書き出してみる。
化成肥料が良くない点:
石油由来の化成肥料は微生物のエサにならないので、土壌の微生物が減ってしまい、腐植や団粒構造が失われ痩せた土地になってしまう。地球環境上もCO2固定化を減らすので温暖化加速の要素である。
有機農法というだけで良い野菜が育つという保証はない:
有機農法とは石油由来の化成肥料に頼らない農法であり、腐葉土・牛糞・馬糞等の堆肥や鶏糞・油粕等の肥料や生ゴミコンポスト等を用いるのだが、人間が与えた肥料を作物が全て残さず吸収する事は出来ず、多かれ少なかれ肥料は地中に残留してしまう。残留した肥料が土壌のバランスから外れると土が腐食してしまい、健康な野菜が育ち難くなってしまう。
無肥料の菌ちゃん農法:
化成肥料も有機肥料も投入せず、糸状菌が窒素固定細菌と共生して空気中の窒素や土中の栄養分やミネラルを、植物が必要な最適量だけ吸収して育つ。糸状菌は餌として投入した枯草・枯れ枝・枯葉・竹・丸太等の有機物を食べて育ち、数年掛けて糸状菌が畝の中に張り巡らされたら、土壌は高い保水性・排水性を両立した団粒構造となり水遣りも最低限で大丈夫で、栄養価が高くて虫にも強い野菜が育つ。最初の畝作りだけは手が掛かり定植も3ヵ月程度待つ必要があるが、一度出来てしまうと後は手間が最小限で済むマジックの様な栽培法だ。言ってみれば木や草が人間の手を掛けなくても確り育つメカニズムを、野菜に応用した様なイメージだろう。
通信講座で一押しの夏野菜は、抗酸化物質とファイトケミカルが特に多い空心菜で、私も種まきして育てた処一年目の畝でも本当に元気に育ってくれている事は前回書いた。
一か月くらい前から空心菜をほぼ毎日炒め物やサラダで食べているが、この酷暑にも拘わらず特に夏バテもせず、寧ろ例年よりも体調が良い気がするのは空心菜のお陰かも知れない。
因みに茎の水耕栽培も面白いので茎を増やしたが、漏れなく根と葉が育つので都度庭の畑やプランターに定植したら、合計10株以上になったので、そろそろ打ち止めだ。


