また一人、ジャズ界の巨星が5月25日に95歳で亡くなった。彼
の名はソニー・ロリンズ。彼の演奏を始めて聴いたのは、54年
前の1枚のレコードだった。確か1972年の11月だったと思う。
私がモダン・ジャズに引き込まれて間がない頃だった。名古屋栄
の音楽堂で初めて買ったLPレコードだった。LPレコード名はプレ
ステッジ盤の「サキソフォン・コロサッス」。色々迷ったあげく
に買ったレコードだった。ブルー地に黒色でテナーサックスを吹
くロリンズの姿が描かれたジャケットだった。何百回と聴いたお
気に入りのレコードだった。演奏メンバーは最高のアーティスト
がそろっていた。ドラムのマックス・ローチ、ピアノのトミー・
フラナガン、ベースのダグ・ワトキンスの強力なトリオを従えて
ロリンズのサックスが伸びやかに歌っていた。彼らが絡み合って
繰り出す音は新鮮で、感動的だった。ロリンズの演奏は以後、今
日まで数多くの名盤で聴いてきた。いつか生演奏を聴きたいと思
っていたが、結局、果たせなかった。素晴らしい音楽を届けてく
れたロリンズに合掌。
1956年6月録音の名盤「サキソフォン・コロッサス」のオリジナル・ジャケット
