どーも。
展示会の準備で慌ただしい毎日を送っております。
某社員?でございます。
最近、お問い合わせが多い内容について書かせていただきます。
売電型太陽光発電の雷対策について
内容は
「対策用SPDを取り付けたのに全く効果がなくパワコンがやられる。」
「雷で壊れたから直したのに、また雷で壊れた。」
がほとんど。
回答
現在の電気理論的には出来ないことはないが、法律的に根本対策ができない。(手を出せない)
電源開放どころかパワコンの前には電気事業法の関係でSPDが入れられない。
よって原理的に「気休め」のパネルへの対策しかできません。
これらを踏まえた上での回答は
我々「お客さんは電気を電力会社様に販売しているんですよ。実際、大型の家庭用ソーラーだと所得税請がきますよね。まずは発電して売っている一電力販売者として、電力会社というお客様にご迷惑をおかけしているわけですから、我々に相談される前に、とにかく電力会社様にお詫びと今後のご相談をされないといけません。雷による被害であっても速やかに自己担で復旧させなければならない。それが電力販売者の責務で、電気事業法に明記されています。家庭用ソーラといえども商用発電所ですから、事故ったらすぐに連絡して頭を下げ、速やかに復旧させる。刑法のからむ電気事業法ですから「知らない」では済まない。当然、知っていようがいまいが、従わないと刑罰を喰らいます。ソーラー発電所を持つ以上は、その覚悟が必要。何にしてもお金を頂くということはそれだけの義務と責任が発生するということですよ。」
相談者「なんのこと?全く知らないし、聞いてない・・・」
お客様と言わず、電力販売者と書かせていただきます。
知らないと回答される電力販売者様が多すぎます!
我々「電力会社様との契約書をお持ちのはずです。それをよく読んで電力会社様と相談して下さい。」
と言って電話を切らせていただいております。
そういうわけで、法的にどうしようもないので、うちは売電型ソーラには一切、手を出しませんし、対策用部品も扱っておりません。
必要であれば、トランケルと汎用の家庭用避雷針で「気休めには十分」になりますので、施工前の相談のみ応じることはありますが、「根本対策」にはならないのでそこまで。
運用開始後のトラブル相談・対応依頼は「一切御免」で通しています。
どう考え、何度難しい文献をあさっても、現行日本の電気事業法の下ではどうやっても完璧な雷対策は無理。
この部分は電力会社様に説明してもらうべきです。
この案件に関する相談が数年前に比べて格段に増えました。
そして、今年は特に多いで書かせていただきました。
お話をお聞きすればするほど、何だかとんでもないことになっているようで、これから頭の痛いことになっていくと思います。
法未整備ですから、当面は「自衛」以外に方法はなさそうです。
勿論、雷で壊れていない方もいらっしゃるでしょうし、「何のこと?」と思われる方も沢山いらっしゃると思います。
もしかしたら、雷で困っている方は少数かもしれません。
ただし、
「100%完璧なんてありえない。メリットもありますが、リスクは必ずありますよ。」
これは絶対です。
前にも書いたと思いますが、この点に関して、電力販売者になろうとしている方にしっかり説明する必要があると思います。