仕事を終えての帰宅途中、女の子が近づいてきた。
釣り目のかわいいコだった。
いきなり足もとにすり寄ってきてたので
思わず、な、何をなさるか!とうろたえる。
まいったなぁ、家に帰る途中なんだけど。
人でいえば17,8のお年頃。。。
さあ、おうちにお帰りなされ。
思いきって歩き始めるもまとわりついて離れてくれない。
困ったなぁ。どうすっかなぁ。そうだ!こんな時こそあの言葉だ!
『おお、キャッツ』
無視されました。劇団四季の皆さん、届きません(泣
歩き出しても足の間に入ったり八の字に両足にスリスリするもんだから
踏まないよう変ながに股で移動することに。
超スローなインベーダーみたいだぁぁ・・・
通行人数名がそんな僕らの様子を見て苦笑・・・
僕、帰らにゃならんのです。。。
それでもスリスリは続く。
そこに人間の女性が近寄ってきて、何やら僕に話しかけてるけど
余計にパニクるからやめて。。。しかも、お酒臭い。
人間の歳で三十代だろうと思われる。
私も猫を飼ってるけど、飼い主は責任を持って飼わないといけないと思う!
あなたに怒っても仕方無いわね、ごめんなさい
ね、かわいそうな猫ちゃん、動物は優しい人をちゃんと見抜くのよ
ほら、こんなにあなたを慕って、、、ムニャムニャ。。。
もう、僕の耳に猫の言葉も人間の言葉も入ってこない。
ほろ酔い姉さんと超美形ニャンコに囲まれた僕ではあったが
決してそこが桃源郷とは思えず、足元のスリスリをぼぉ~っと見つめながら
ほろ酔い姉さんの呪文に意識が遠退きそうであった。
ふと、気づくと姉さんも猫さんもおらず僕は一人部屋にいたのでありました。
おおキャッツ。
疲れました。
おやすみなさい。
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