前回、気管支鏡検査で2日間入院をした。4人部屋の入り口だったので、夜、ほとんど寝られなかった。

 今回は、2~3週間となることから、値段の安い個室か4人部屋の窓側を希望した。

 睡眠で自己免疫力にしっかりと働いてもらわねば・・・。

 念のため、入院に当たり耳栓とアイマスクを準備した。うまく、個室が空いていたので入ることができた。しかし、個室は、ナースステーションから遠いのだ。

 5月13日

 ・・・睡眠不足。耳栓をつけていても気になる。となりのおばあさんの部屋のテレビ。夜12時ごろまで大きな音でテレビをつけている。

 さすがに、10時の見回りの時、看護師さんに注意をしてもらった。

 聞こえてきた声。

「私は、音、ちっとも聞こえしません。」

 こちらは、9時の消灯時にちゃんと消している。

 看護師さんが行ってしまったら、また、大きな音でつける。

 私は、思った。となりのおばあさん、おそらくがんではないな。こんな人は、がんにならないはずだ。もしくは、がんになってから生き方がかわってしまったか。

 耳栓を押し込んだけど寝られない。寝られかけたかなと思ったら胸の痛みが増してくる。

 やっとウトウトしたら、となりのおばあさん4時ごろからテレビをつける。

 

 私は、手紙を書くことにした。

 

 〇ー〇病棟 看護師長様

 私、○○病室の○○でございます。いつも、手厚いご看護ありがとうございます。さて、・・・・深夜、また、早朝よりテレビの音がうるさく十分な睡眠の妨げになっております。・・・また、すべての患者の皆様にとって睡眠も大切な治療の一つであると思います。・・・消灯から6時までは、テレビを消すように見回りをしていただきますようお願いいたします。・・・

 

 その後、看護師さんは、となりのおばあさんにイヤホンをしてもらうことにされたそうである。全く、音が聞こえなくなった。

 後で聞くと、となりのおばあさん87歳で、お耳が遠いということだった。なるほど、私は、音が聞こえないと言われていたのは、自分のお耳のことだったのか。

 

 ・・・看護師さんたちにとってうるさかったのは、私の方だった。・・・