2週間前、ジエイが腰痛にて離脱。
正直、頭の中が真っ白になった。
ボランチの一枚を失い、マナトをトップ下に置くプランA以外にBを試そうかという直前の出来事だった。
全日まで2週間、どうしようか悩んだ。
そんな中、選手達は必死に頑張った。
まずは、ケイイチ。持ち前のキックを武器にリュウセイと組み必死に取り組んでくれた。
そして、マナト。
直前の練習試合で思い切ってトップ下からボランチへコンバート。
予想以上にいい。
声は出すし、戻れる。上がって行き打ち込む事もできる。
ダイナミックな動きは、まさにイングランド代表のジェラード!!
新しい可能性が見えた。
そして、トップ下を任せたヒロム。
俺は、ヒロムのセンスはピカ一だと思ってる。メンタル、フィジカルさえ整えば大物に化ける可能性を十分持っている。
スピード、アップダウンできる体力、柔らかなパス、しなやかなボールタッチ、頭一つ飛び出るジャンプ力、そしてステップ無しで降り抜ける左足。
うちのカケル曰く「ヒロムは天才」
だからこそ期待し厳しい声も浴びせ続けて来た。
そんなヒロムが、水を得た魚の様に躍動し始めた。
何より自分で俺に向かい「トップ下をやらせてください」と申し出た。
今までのヒロムじゃ考えられない。
一歩前に進めたなヒロム。
ヒロムが真ん中にポジション移した事により長い時間サイドを任せられるようになったコウタ。
小さい身体で気持ちの入ったディフェンスを見せ、底無しの体力でアップダウンを繰り返した。
自分でチャンスというのもわかってるんだろう。
熱いプレーを見せてくれた。
ちゃんと伝わってるぞコウタ!
最後はジエイ。
今回、サッカーやりたくても出来ずに改めて本当に大切な事に気づいたんじゃないかな?
時折見せるメンタルの弱さも今後見せる事はないだろう。
グラウンドに立ち暴れまわってくれることを期待しよう。
そんなジエイもどうにか間に合った。
シュウは骨折をし残念だが、2週間前より間違いなくバリエーションも増え戦えるようになった。
夜が明けたら待ちに待った朝だ。
残念ながら今回のW杯には今のところ全然興味がわかない。
4年に一度より一生で一番大事な勝負の時を迎えてる。
ブレずにきた今までの10年、そしてこれから。
この全日で何か大事な何かを見つけれそうな気がする。
自信はある。
頑張ってきた選手の為に。
サポートしてくださる保護者の為に。
歴史を作ってくれたOB、OGとその保護者の為に。
そして、支えてくれた家族、職場、地域の方々の為に。
熱い戦いを。
全力でやり切ろう。
勝って恩返しだ。