血縁係数!! | らな

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自分の中で、在学中に一番の衝撃的話題だったのは『血縁係数』だったかも。


生物は、自分が生き延びるということが、大命題です。
自分が生き延びれば、自分と同じ遺伝子を残すことになります。
自分が環境に適すれば、自分と同じ遺伝子が残る。
その遺伝形質がメジャーになっていく訳です。
逆説的ですが、生き延びるということは、遺伝子を残すことです。
残りやすい遺伝子を持った個体が生き残る。。。

「3高」という死語のような、結婚選定条件がありますが、実際には今も有効なのかも知れません。
そういう人が、優先的に良き伴侶を見つけて子孫を残していく訳ですから、その遺伝形質がメジャーになっていくはずです。


但し、社会生活を営む社会では、自分と同じ遺伝子を自力で残すことが難しい場面で、同じ遺伝子を持つ仲間をヘルプする方法があることを血縁係数という考え方で説明することが可能と言われていました。


たとえば、ミツバチ。
女王蜂を中心に、働き蜂(♀)が献身的な動きをすることが当たり前のように知られていますが。。。
実は、働き蜂は女王蜂の娘たち(♀)です。
もしも勝手に結婚相手を見つけて子供を増やしたとしても、子供達は結婚相手の遺伝子を半分受け継ぐから、自分の血縁係数(自分と同じ遺伝子を持つ確立)は0.5になります。
一方、女王蜂が持つ遺伝子も、自分から見れば0.5です。(お父さんとお母さんの遺伝子を半分受け継いでいるとすれば、お母さんの遺伝子は0.5の確立で持っているはず。)
この状況を自然界の厳しい掟の中で、生存率から考えると、新しく自分の家族を増やすよりも、親兄弟と協力してお母さんの遺伝子を増やすことで、自分と同じ遺伝子を増やす方法を選ぶほうが成功確立が高い!!
実際の生活環境で、そういう選択を取る遺伝子を持った固体の群が、生き残る形質として現在に至ったのでしょう。


でも、地球がもっと住みやすく、新しい家族を作るほうが種の繁栄に適した環境だったら。。。
ミツバチの社会的行動は見られなかったでしょう。
他の昆虫と同じように、個別に結婚相手を見つけて生き延びる努力を続けていたかも。



でもでも、「たら」、「れば」は、私達には有り得ないんですよね。
今、生きている環境の中で、精一杯やっていくことしか、我々には出来ないんですよ。

結果として、後世の人達が考察することがあるかも知れませんが、私達の生き様はリアルタイムで、正解など分からないから、計算抜きです。

一生懸命に生きていきましょう。