昨年,マクラーレンはマシン開発に失敗して中団に埋もれたため,夏の早い時期から「MP4-30」の開発に着手した。今シーズンはエンジンをメルセデスからホンダに載せ替えるため,例年以上に準備期間に時間をとった。カラーリングはこれまでのシルバーをベースにしつつも,アクセントで“赤”を採用した。
「MP4-30」は,フロント・セクションは最新のレギュレーションに合わせて最適化した。ノーズ先端は絞りこまれた形状をしつつも,コックピットにむけて滑らかなデザインとなっている。フロント・ウィングは空力を重視して複雑に作りこまれており,昨年のグリップ不足を補う努力が見受けられる。
リア・セクションは昨年型を正常発展させているが,ホンダ・エンジンの搭載に合わせて冷却系を見なおした。リアの絞り込みはきつくしてあるものの,昨年に比べてサイドポンツーンからリア・ウィングにかけて若干“ふっくら”したイメージもあり,冷却性能を優先させているようだ。
マクラーレンは今週末からのヘレス・テストに「MP4-30」を持ち込み,シェイクダウン走行を行う。マクラーレンは昨年末のアブダビ・テストで十分な走り込みが出来なかったため,ヘレス・テストではホンダエンジンの走行距離を稼ぐことが主題となりそうだ。
(F1 News)