「まるで大学のレポートだわ(苦笑)」と思いながら、宿題をこなすwww

この本を読み解いたシリーズを残しておくことは、きっと誰かの役に立つ。

600p強ありますから、社会人だとなかなか読書の時間が取れませんからね。

 

 

紹介文から。

人類の意識は今からわずか3000年前に芽生えたもの、意識誕生以前の人間は右脳に囁かれる神々の声に従う<二分心> (Bicameral Mind)の持ち主で、彼らこそが世界各地の古代文明を創造した。やがて<二分心>は崩壊、人間は文字と意識を得た代わりに神々は沈黙した、と。

 

前回までのシリーズ。

 

 

 

今回は第4章「二分心」。

 

前回導き出された仮説は、3000年前の人類は、命令を下す「神」と呼ばれる部分と、それに従う「人間」という部分に二分されていた。

これが「二分心」。

これを3000年前の人間の感覚が分からない私たちが、理解するのは難しい。

 

が、1章で述べたように、意識を使わなくても自動でできてしまうことは、たくさんある。

例えば、話しながらでもできる車の運転。

 

私たちが彼らの味わっていた境地を体験するには、自分の意識(左脳言語自我意識、自動思考)を止めればよい。

その時、あなたは起きている出来事と完全に一体化し、何一つ意識(思考)されることはない。

しかしその場合、運転中に突発的なことが起こったら、「神」の指示を待たねばならない。

 

その「神の指示」を、ジェインズは心理学者らしく、統合失調症の患者のいくつかの例を比較することで類推します。

統合失調症と霊能力については、以前ちらっと書きました。

 

 

 

 

この「シン・神智学」シリーズの最終到達点は、なぜ霊や宇宙人が見える人と見えない人がいるのか、そして、あなたの願いが叶わない理由の根本原因の説明をしたいと思っております。

ものすごーーーく気長にお付き合いいただければと。

そのための大前提条件を1つ1つ、段階を踏んで説明してゆきます。

 

話を統合失調症の例に戻します。

 

統合失調症の場合、患者に聞こえる声(幻聴)は短い文で話すことが多いが、会話をしたり、普通の人間同士のコミュニケーションのような感情を伴ったやりとりもできる。

声の大きさは様々で、時には外国語のこともある。

不思議なのは、生まれ付き耳が聞こえない統合失調症の患者でも、メッセージが聞こえること。

耳が聞こえない患者の場合、幻覚の手話での会話のケースもある。

 

このような幻覚・幻聴が起こるのは、ストレスが原因の一つとして考えられる。

統合失調症の人は、ストレス耐性の閾値が低い場合があり、アドレナリンの腎臓処理に問題があったケースもある。

昔の人は、現代人よりもストレス耐性の閾値が低く、それで幻聴を聞いていた可能性がある。

何かを判断する(意思決定)状況になるたびに、ストレスが閾値を超えて、幻聴を聞いていたのではないか?

 

しかし何故、昔の人類に限らず、人は幻聴を信じてしまうのだろうか?

ある患者は、これらの幻聴が聞こえることに対して、自分が神に選ばれ、祝福され、神の声を聞く才能を授かったと感じるからと答えた。

統合失調症の自伝を読むと、最初は幻聴に対してほぼ全員が絶対服従している。

音は五感の中で最も制御しづらい。

 

話し手を理解するためには、私たちは一時的にその話し手にならなければならない。

つまり自分のアイデンティティを一時的によけて、相手の話を一旦全面的に受け入れる。

その後、アイデンティティを自分に戻して、相手の言ったことを受け入れたり、拒否したりする。

しかしその一瞬の、アイデンティティを横に置いている時間は、言語を理解することの本質である(自分の思考を脇に置いて、相手を受け入れないと、相手の言語が理解できない)。

そしてその相手の言語が命令ならば、相手を理解するために受け入れて同一化しているということは、同時に服従を意味する。

聞くということは、実際には一種の服従だ。

英語の「obey」はラテン語の「obedire」に由来し、「obedire」は「目の前の相手の話を聞く」を意味する。

 

相手の声の影響力を制御するには、まず、相手との距離。

そして二つ目は、自分の相手に対する評価を意識してみること。

なぜなら、相手が自分より偉い人、有名な人、有能な人、等の評価を相手に下しているとき、あなたはその人物の声に服従するから。

しかしそれが、内なる声だとしたら、制御できるだろうか?

「二分心」の時代は、声は神として、全知全能の存在だった。

 

ジェインズは第4章をこう結論づけます。

だが<二分心>の人間の場合は、この声こそが意思だった。別の言い方をすれば、意思は神経系における命令という性質を持つ声として現れたのであり、そこでは命令と行動は不可分で、聞くことが従うことだった。

 

なんだか、ますますネドじゅんさんだなぁと(笑)。

 

 

 

読んでいて思ったのは、ギリシャ神話の登場人物は、「神の命令に従うしかなかった」と、とにかく他責です。

浮気をするのも、人をころしてしまったのも、ぜーーーーーーーーんぶ「神の声のせい」wwwww

良心はなかったのではないでしょうか?

自分で自身の行動を振り返る時に、良心が育つわけで。

そして自身の行動を振り返るには、分析、思考の左脳・自我意識・言語思考が必要ですから。

こうして振り返ると、右脳優位って、そんなにいいことなのか?という疑問が湧きますね。

後天的に獲得したのが、左脳言語野思考であるなら、人間の倫理・理性・良心は、たった数千年前に芽生えたのではないでしょうか?

そして「後天的に獲得した」ということは、進化ですよね?

ということは、私たちは数千年前にやっと獲得した、新しい意識(自我)の正しい使い方を学び中なのではないか?と思うのです。

 

Nokiman Showから意識のおもしろ動画を。

こちらの二つの動画、かなり面白くて、深掘りできるので、こちらはまた別途取り上げます。

今日はリンクだけ。

 

 

 

 

 

「聞くということは、実際には一種の服従だ」で連想したのは、詐欺師www

人は自我意識が芽生える前は、聞こえてくる幻の声に無条件で従っていた歴史が根本にあるので、話、つまり声で騙すことができる、ということですよね。

詐欺師はとにかく話がうまい(笑)

最近、友人や家族は一発で見分けるのに、自分の詐欺師に引っかかる見る目の無さを嘆いて(笑)、詐欺師学を構築中ですwww

いつか発表できればと。

 

 

特別感を持たせる輩には、特に注意ということ。

新興宗教でよく使われる手口です。

「あなただけ感」を自発的に考えてもらう
昨年問題になった旧統一教会の信者による霊感商法でもこの方法が使われています。
組織的な指示で信者らは、教団名(正体)を隠してターゲットに近づきます。
「先祖を救えるのはあなただけ」という重要感を植え付けながら誘導する

 

詐欺が成立する背後に、自我意識の成立の背景が存在していることまで理解していて、彼らがこの手口を使っているわけではないとは思います。
ある意味、詐欺師は天性の共通した感覚を持っている、とは言えそうですが。

話を聞いて全面的に受け入れてて、取り込んでしまった話の内容を、一度脇に置いて自分で考え精査するには、ある程度の訓練が必要ですね。

 

 

今回もとりとめのないまま終了。

次回へ続く。