お散歩仲間の

毒舌夫人と一緒に

犬を散歩させておりましたら

山道で毒舌夫人と

同じくらいの年頃の女性と

すれ違いました。

 

あちらも犬を連れていたので

しばらく犬談義など

したところで毒舌夫人が

「ところで今まで

お見かけしたことがない

お顔だけど、普段は

他のところを

歩いていらっしゃるの?」

 

「ええ、山を二つばかり

挟んだあっちのほうを・・・

友だちがこの近くにいるので

時々こっちに遊びに

来てはいるんですけどね」

 

「あら、お友達ってどなた?

私はここに長いこと

住んでいるからきっと

存じ上げているわ!」

 

「どこそこの道沿いの

マギー(仮名)って

いうんですけど」

 

「あらあら存じているわ!

おうちの正面にアヒルの置物を

置いていらっしゃる方よねえ?」

 

そうですそうです、

これは奇遇ですね

世間は狭い、とお互い

朗らかに笑って

その場は解散、その2分後。

 

 

「・・・さっき話に出た

マギーっていう人はね、

通称マッキー・

マギーっていってね、

まあ嫌な人なのよ!」

 

「・・・奥様・・・

何ですかその表裏の激しさ」

 

「私とも一度大喧嘩を

したことがあるわ、

勿論悪いのはあっちよ」

 

「その敵意を先ほど

おくびにも出さなかったのは

感心しますけどね」

 

「すごく口の悪い人でね、

『マッキー・マギー』の

『マッキー(Mucky、

汚い)』はその言葉遣いの

汚さから来ているの」

 

「待って待って待って!

ちょっと今危なかった!

なんですかそれ、

あだ名というか悪口、

陰口じゃないですか!」

 

「そうよ、

悪口を兼ねたあだ名よ」

 

「私はてっきり

マクドナルドとか

アイスクリーム製品の

『マッキース』が好きだから

『マッキー(Macky)』

なのかと思いましたよ!」

 

「・・・発音、違うでしょ」

 

「そちらの耳には違って

聞こえるかもしれませんが

私の耳にはほぼ同じです!

ああ、危なかった・・・

いつかマギーさんに

お会いした時に悪気ゼロで

『ああ、聞いています、

通称マッキーさん』とか

言っちゃうところだった・・・!」

 

なんのかんので英語の発音は

人間関係と同じくらい難しい、

という話でございました。

 

いや本当、そこが悪口に

つながっているとは

思いませんでしたよ。

 

ちなみに口の汚いマギーさんと

毒舌奥様の大喧嘩は

結果から言うとどうも

毒舌奥様の勝利に終わっています。

 

むしろ先方も勝ち目がないから

口の悪さで留飲を

下げようとしたというか・・・

 

口も身も慎みたい今日この頃です。

 

 

4歳くらいの子が

悪気なく身内の独身者に

「ねえねえ、タカノゾミって

どういう意味なの?」とか

「イキオクレって何?」とか

聞いちゃうことって

あるじゃないですか

 

・・・私はいい年をして

その4歳の立場になる

ところだったんですよ・・・!

 

立派な中高年者として

悪口はしっかり『悪口』と

理解した上で口にしたいものです

 

・・・そこは「『悪口』は

言いたくない」じゃないんですか?

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