わが村では近頃朝に

子牛が3頭ばかり

公道を歩いていることが

あるらしいです。

 

 

 

 

村からちょっと

行ったところのお宅が

門周りを改築しているのですが

その関係で塀のどこかに

抜け穴が出来てしまったらしく、

朝になるとそこから

世間知らずの

好奇心にあふれた若牛が

外に出てきてしまう模様。

 

公道に面した

窓を持つ隣人たち曰く

「飼い犬が妙に興奮するから

何事かとカーテンを開けたら

窓の向こうの牛と目が合った」

「うちの前庭に鼻を突っ込んで

花壇の吟味をしていた」

「歯を磨いている時に

外を眺めていたら牛が

ノコノコ歩いていたから

これは僕は

昨晩飲み過ぎたと思った」

 

・・・いいなあ!

 

うらやましい!

 

我が家は公道から

少し奥まったところに

位置するので

そんな面白い光景

すっかり見逃しましたよ!

 

まあただ牛の飼い主にしたら

これは冗談ごとではなく、

わが心優しき隣人たちは

牛の姿を見かけるなりすぐ

その所有者に

連絡をしているとのこと。

 

某隣人は朝に子供を

学校に車で送って行き

その帰り道に

「あそこのカーブあるでしょ、

あそこを曲がったら目の前に

牛のお尻が3つあって、

その向こうにメルセデスが

走っていて、で、メルセデスの

窓から牛の飼い主が

ワラ束を振って

牛を誘導していたよ」

 

「それはいいものを

見ましたね、私は脱走牛を

まだこの目で

見たことがありません」

 

「・・・Norizo、君、

それは幸運なことだよ、

牛はね、あんまり公道で

出会いたい生き物じゃない」

 

「あ、やはり迷い牛は

焦りから気性が荒い感じに

なったりしているものですか」

 

「それもあるけど、

ここらへんの道は

曲がりくねっていて

先のほうが

見えないでしょう、

でも山奥だから皆

結構スピードを

出しているでしょう」

 

「出していますね」

 

「出会い頭に牛とぶつかるとね、

牛は足が長いでしょ、だから

車の鼻っ面で牛の足を

引っかける形になる、すると

牛の胴体と頭部分がその勢いで

運転席に突っ込んでくる。

スピードが出ていたら

運転手はたいてい死にます

 

「ああ・・・なるほど・・・」

 

「牛だけじゃなくて馬でも

同じことが起きます。

だから本当に脱走した

牛とか馬は危ないんだよ」

 

 

皆様も英国の田舎道を

走る際は脱走牛及び馬に

お気を付けくださいませ。

 

 

山道を安全速度で走っていると

時々都市部から来た様子の

思慮の浅いドライバーが

強引な追い越しを

仕掛けてくることがあります

 

彼らはたぶん放浪牛や

脱走馬の危険に思い至っていない

 

わがブログで以前そういう

猪突猛進系危険運転者の

話を書いたら

「安全速度ではなく

ノロノロ運転で

後続ドライバーを

苛立たせたほうが悪いのでは」

というコメントを

いくつかいただきました

 

つい煽り運転をしちゃう人の

思考ってこうなんですかね・・・

 

安全運転の基礎は危険予測

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