わが夫(英国人)の希望で

冬の間は週末に

テレビで映画を1本

観ることにしています。

 

ほら、北国は夜が早いから。

 

今月観たのは

『サウンド・オブ・メタル

聞こえるということ

(Sound of Metal)』

 

 

 

 

『フレンチ・コネクション

(French Connection)』

 

 

 

 

『プレシャス(Precious)』

 

 

 

 

そして

『赤い靴(The Red Shoes)』。

 

 

 

 

『サウンド・オブ・メタル』は

サムネイル表示っていうんですか

BBCの映画一覧に載っていた

画像で私が選択したんですけど

・・・まさかこういう内容だとは・・・

 

 

 

 

いや、あの、わが背の君って

耳がちょっと悪いんですよ。

 

でもそれを言ったら

私は滅茶苦茶に目が悪いし

人間だれしも弱点はあるさ、で

ここまで気にせず

やって来たんですが

・・・聴覚を失った主人公が

補聴器をつけて

パーティーに参加する場面、

誰かと会話をしようにも

周囲の音すべてが雑音となり

相手の言葉が聞き取れない、

その様子を見てわが夫は

ほとんど満足げな笑顔で

「おっ!これはリアルです、

パーティーの時って

本当にこんな感じです!」

 

いやちょっと待て。

 

「え、こんな感じなの?」

 

「こんな感じですよ。だから

僕はパーティーよりも

少人数の集まりのほうが

好きなんですよ、背景に

余計な音がないほうが

相手の声を

聴きやすいですから」

 

なんかもうそんなわけで

全体的に私はこの主人公の

おかれた状況が

他人事ではなくなり・・・

 

だから私も目は

悪いじゃないですか、

健康不安も

抱えているじゃないですか、

人間誰しもいつ五感とか

日常的な機能とかを失うか

わかったもんじゃないというか

・・・他人事じゃないんですよ!

 

なおこちらの映画、

音響に非常にこだわって

作られているらしいです。

 

高性能のスピーカーを備えた

映画館で上映されることがあったら

足を運びたい気持ちもあるし

逃げ出したい気持ちもある、

でもいい映画か悪い映画かで

聞かれたら絶対

これは『いい映画』です。

 

むしろ『名画』寄り?

 

夫としては

「ちょっと教育的過ぎる」

そうですが。

 

「教育的なのも

悪いことではないんですが、

僕は聴覚障害の世界について

これ以上個人的に教育して

もらわなくてもいいかなって」

 

・・・うん、そうだね・・・

 

翌々週に観た

『プレシャス』についても

 

 

 

 

「いい映画です、

いい映画ですよ、

観てよかったです、でも

やっぱりちょっと

教育的過ぎるというか・・・

いや、教育は

大事なことですけどね?

僕は週末の夜には

もっとこう純粋に娯楽的な、

観終わった後にぐるぐると

考えこまなくて済む映画

観たいんです!」

 

というわけで選択したのが

『赤い靴』、これはですね、

私のほうがこのオチを知らなくて

ちょっと衝撃を受けました。

 

 

 

 

バレエの世界を舞台にした話で

踊りの場面も多いし

夫は退屈するのではないかと

心配していたのですが

「そんなことないです、

これぞエンタテイメントです!」

 

なおこの3本の映画のうち

どれがもっとも

悲劇的な内容かと聞かれたら・・・

 

それは・・・

 

悲劇の方向性が

ぞれぞれ異なるんです。

 

映画のエンディング時点での

悲劇性で判断するか、

そこからの展開を想像して

判断するかで話は変わりますし。

 

私としてはずっと

視聴機会を逸していた

『プレシャス』を

観られてよかったです。

 

そりゃこれは話題にもなるし

アカデミー賞も取るよ!という。

 

80年代のNYハーレムが

舞台なんですが、この

プレシャスのような

境遇の少女は

2024年の今もいる、

たぶん私が

想像するより多くいる、

NYだけではなく、

私が気づいていないだけで

スコットランドにも日本にも

たぶんいる、でも

80年代の私は単なる

物知らずの子供で

そうした状況に

何もできなかったけれども、

今の私は物知らずではあるけれど

プレシャスのような子に出会ったら

『大人として何をすべきか』の

基礎知識は備えている、

そんなことを考えています。

 

誰もがレイン先生のようには

なれませんけど、なろうと

努力すること、せめて

レイン先生のような人に

子供をつなげることは

諦めないでいきたいものです。

 

 

あ、『フレンチ・

コネクション』はですね、

映画の内容どうこうよりも

・・・わが母(イメージ武将:

豊臣秀吉)って

あの時代(70年代)

NYで働いていた時期があり

映画の中でその職場近辺が

さらっと映されたんですが

・・・ちょっと待て、

うちの母ってもしかして

結構『すごかった』のか?

みたいなほうに意識が

持っていかれてしまって・・・

 

 

 

(注:母は麻薬取引の元締めを

していたわけではありません)

 

さて『赤い靴』は映画冒頭で

「これはフィクション、

似たような人物・団体が

いたとしてもそれは偶然」と

くどく説明が入り、

何かと思ったんですけど

映画後半「あれ?

これはもしや・・・あの

水の上で死ぬのが

怖かった人の話では・・・」と

2024年の私が思うんですから

当時はそこらへん

どうだったんでしょうね

 

いやーそれにしても

映画って本当にいいものですね

 

このフレーズがわかるあなたも

まったくわからないアナタも

お帰りの前に1クリックを


ヨーロッパランキング