そんなわけで私は
時代劇における
『リアリティを無視した
現代的な演出』を
苦手とする人間なんですが
（例：時代にそぐわない
清潔さやお化粧の在り方）
これは個人の好き嫌いの
範疇の話だと思っております。
世の中には私が思う以上に
「『汚さ』が前面に押し出された
映像表現とか勘弁して」とか
「お歯黒に美は見いだせないから
『美人』役にそういう化粧を
させるのは止めて欲しい」とか
お考えの人は多いのかと。
でも私は映画『ピアノレッスン』で
爪に泥が入っている手を
見せることで当時の生活を
観客に伝える演出とか
『恋におちたシェイクスピア』で
登場人物も街の風景も
時代相応に不潔である描写とかが
大好物なんでございます。
日本の朝ドラとかの
時代設定がいつであれ
物語設定がどうであれ
家の中はいつも整理整頓が
完璧になされピカピカ、
登場人物は今さっき
美容室から
出てきたばかりのような
髪型をしている、みたいな絵面は
ただ純粋に苦手なんです。
私の中ではあれは
アメリカン・シットコムの演出で、
つまり最初からある程度の
リアリティは無視した設定、
うちは『笑い』に特化していて
そこをどうこう
言うのは野暮っすよ！みたいな。
でも日本の朝ドラや大河は
物語において
リアルさをどうこう
問いかけたがるじゃないですか。
ともあれ。
私が一時期、というか今も時々
ブログで漫画
『ゴールデンカムイ』のことを
ネタにしているせいかと思いますが、
折に触れ最近「実写映画が
公開されますよ」ということを
教えてくださる方が
いらっしゃいます。
・・・ありがとう、
その気持ちは本当に嬉しい、
でもその映画って・・・
私が好きなほうの演出と
苦手なほうの演出、
どっちが取られるのかなって
思ったらたぶん
苦手なほうなんじゃ
ないかなって・・・
北海道の山を
何日もかけて移動しても
スギモト君のブーツは
磨きたて、みたいな
きれいさなんじゃないかな、と・・・
アシリパちゃんは
今風のお化粧をして
髪は毎日洗って
ヘアアイロンで
艶出ししている感じで
火をおこしたり
獲物をさばいたりしても
『石鹸とブラシを使って洗って
保湿クリームを塗りました』
みたいな手をいつも
しているんじゃないのかな、と・・・
オガタさんのマントは常に
真っ白に輝いて
いるんじゃないかな、と・・・
いや私だって薄汚れた
オガタさんのマントが
みたいわけじゃないんです！
でもきっと登場人物は皆
大雪山越えをしようと
捕縛監禁されようと
前線で連日従軍しようと
お髭も髪も伸びないのでは・・・
衣装とか、４月１日の
中学１年生みたいな
おろしたて感が
漂う、みたいな・・・
あまりにもリアリティを
追求し過ぎたら
登場人物が全編を通じて
ノミ虱にたかられて
体をポリポリかいている、
みたいな状態になりかねないので
何事も匙加減は
大事だと思うんですが
・・・スギモト君から
オソマの香りがするような
映画の出来になっていたら
またご一報ください。
きれいなスギモトは
私にとって
きれいなジャイアンと
同じようなものなんです。
ただ私はこれが
少数意見だってことは
ちゃんと自覚しておりますので！
『ゴールデンカムイ』
アニメ版でも
「Norizoさん、
オガタは美声ですよ」って
視聴を勧めてくださる方が
いらっしゃるのですが
私の想像するところの
オガタ（原作版）は
美声ではないのです。
こういうところ、
私は性質の悪いオタク気質を
強く持つ人間なのです。
すみません。
私の趣味・理解からすると
実写版のオガタ役は
若かりし日の桑田真澄
（現巨人軍二軍監督）さんあたりに
お願いしたかったりします
現役時代のマウンドにおける
底知れなさを秘めた目つきを
期待しての登用なんですが
でもあの方演技は
壊滅的に出来なさそう
ただオガタ役は
セリフ棒読みでも
撮り方によっては
いけるのでは・・・
あの圧倒的に腹から
出ていない感じの声とか
似合うと思うんですよね
あ、でもそうすると
勇作さん役はMattさんに
なってしまう・・・？
Norizoさんが
映画『ゴールデンカムイ』の
キャスティング担当者でなくて
心底よかったと思います
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