さて先日私が町で

見知らぬ女性に

「アナタ、お洒落

(ファッショナボー)ね」

と言われた件について

わが夫(英国人)は

「僕は別に驚きませんよ。

だって女の人ってすぐに

そういうことをお互い

褒めるじゃないですか」

 

「・・・知り合い同士ではな。

この話の肝(キモ)は

『見知らぬ他人が』という点だ」

 

「でも君はよく見知らぬ他人を

そういうことで

褒めるじゃないですか」

 

「・・・褒めるか?」

 

「褒めますよ。スーパーとかで

レジの店員さんの髪型とか

爪とかよく褒めるでしょう」

 

・・・ああ、それはまあ時々。

 

だって英国のマナーとして

品物をレジに通してくれる

店員さんとは

『朗らかに会話をすべし』と

いうのがあるので・・・

 

そういう時の話題は主に

天気についてですけど

そこで相手の爪が

きれいに塗られていたら

「うわ、良い色!それ

自分でなさってるんですか?」

とか聞いたら場が

『もつ』じゃないですか!

 

「まあでも私も

『よく』は褒めないだろう、

『たまに』は褒めるが」

 

「僕はそんなこと一度も

したことありませんよ」

 

「それは君は性格的にな」

 

「僕は君と違って純然たる

冴えない中年男ですから

そんなことをしたら

警備員を呼ばれるかお店を

出入り禁止になるかです」

 

そこらへんは私

ノーコメントでお願いします。

 

 

なおこのように非常に

保身に長けたわが夫は

私のファッション性の

有無についてこの日は

言及を避けたのですが、

数日後、地元で集会が開かれた時

私がまた同じ服装をすると

(なにせ根本のところで

お洒落ではないため

『着回しコーデ』という言葉は

私の辞書にはない)

わが背の君は

いそいそとカメラを取り出し

「はい、そこに立ってください」

 

「・・・マグショット

ごっこでもするのか?」

 

「違います、君がそういう

ドレスを着ているのは

珍しいので記録写真です」

 

(※ここでいう『ドレス』は

日本語の『ワンピース』のこと)

 

「記録って君」

 

「はい、自然な立ち姿で、

そうですね、椅子の背中に

片手を置いて重心を

そこにかけてみてください」

 

「全然自然じゃない

立ち姿じゃないか」

 

そんな感じです。

 

 

マグショットごっこというのは

ほら、先日元米国大統領が

撮影されたというアレです

 

私はあれって日本の

パスポート写真と同じで

『歯を見せてはいけない』

のかと思っていたんですが

ジェナ・エリス弁護士とか

ものすごい

アメリカンスマイルで

撮影を完了していて

そうか、笑ってもいいのか!と

 

なおトランプ氏は

拘置所で撮影された

不機嫌そうな顔写真を

Tシャツやら帽子やらに

印刷し販売、結構な額を

稼いでいるとのこと

 

・・・米国というのは

やはりちょっと規格外な

国である気がします、ハイ

 

見知らぬ他人をほめるアナタも

その発想はなかったあなたも

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