わが夫(英国人)の

身内のおじ様が

コロナ陽性と

 

判明した日のこと。

 

わが夫の妹、すなわち

わが義妹はいつも通り

仕事に出て、で、

昼の休憩時間に

午前中に何度か携帯に

件のおじ様から

連絡があったことに

気づいたのだそうです。

 

あら平日の午前中に珍しい、

何か用事があったのかしら、

でも留守番電話には特に

メッセージは

残されていない、

念のため電話を

掛け直すも応答はなし。

 

その時は別に気にせず

そのまま仕事に戻り、で、

夕方また電話を見ると

午後にも何度かおじ様から

電話がかけられていた形跡がある。

 

しかしかけ直しても

おじ様は電話に出ない。

 

基本的に親切なわが義妹は

そこで仕事場からの帰り道に

ちょっとおじ様の家に

立ち寄ることにしたそうで、

結果からするとこれが

今回の殊勲賞。

 

本当に。

 

おじ様の家に着き

ノックをするも

何も反応がないので

念のためドアノブを回すと

玄関には鍵が

掛かっていなかった。

 

田舎なのでこんなことは

よくあること、

お邪魔しますよ、と

家に入った義妹が見たものは。

 

ソファの上に崩れ落ち

真っ赤な顔をして

尋常でない呼吸をした

なかば意識を失った

おじ様その人。

 

途切れ途切れの話を聞くと

おじ様は前の晩から

具合が悪く、そこから計4回

救急に電話をするも

当時(2022年10月)

英国イングランドは

未曽有の医療逼迫状態。

 

救急になんとか

電話はつながるものの

「救急車が到着するまで

通常よりも時間がかかります。

そして搬送先の病院では

診察を受けるまで

少なくとも4時間半

お待ちいただくことになります」

 

その時点ですでに

文字通り息も絶え絶えであった

おじ様は『病院で4時間半待ち』に

自分が耐えられるとは思えず

「自宅にいたら少なくとも

自分のベッドあるいはソファで

休むことができる」と電話を切り、

で、4、5時間が経過したところで

「待ち時間は減ったかな」と

また救急に電話をかけるも

事態は変わらず、救急車の到着には

通常よりも時間がかかり

そして病院では4時間半待ち確定。

 

その話を聞いて

義妹があらためて

救急に電話をするも

「救急車の手配には

時間がかかり

搬送後の待ち時間は

少なくとも4時間半で・・・」

 

「あの、でも彼は

本当に緊急事態なんですが」

 

「わかります。でも今は

皆様そうなんです!」

 

 

話し合いの結果、わが義妹は

救急車の到着を待つよりは、と

直接おじ様を最寄りの大病院に

連れて行くことにしたのでありました。

 

続く!

 

 

日本でも一時期

医療逼迫が問題になりましたが

英国のそれはこの頃本当に

洒落にならなかったです

 

なお冷静に後から考えれば

おじ様はたとえ病院で

4時間半待つことになっても

最初の救急への電話で

救急車に乗るべきだったと

思うんですが、人間本気で

体調が悪いとそういう判断が

下せないんでございますよ

 

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