基本的に当ブログでは

ウクライナ戦争ネタを

避けてきたのでございますが、

だって私は性格の基本に

『真面目な話を茶化す』という

悪癖がありますでしょう?

 

自分の弱点は自分が一番よく

わかっているのでございます!

 

賭け事大好き英国民が

唯一賭けの対象として

禁じているのが戦争で、

やはりこれは軽い気持ちで

言及していい事態ではない。

 

しかし今回これだけは

ひとこと言わせてくださいませ、

ウクライナ軍の北東部

ハルキウ奇襲・奪還

ちょっと劇的過ぎません?

 

ロシア軍だけでなく

世界の目を南部ヘルソンに

集中させておいての

突然の北東部への電撃戦。

 

戦記物系の小説では

何度か読んだことのある

展開ですけど、これを

現実世界で21世紀に

実行・成功させるって・・・!

 

何がすごいってこの戦術を

立案した人もすごいですが

それを取り上げた上層部が

本当にすごいというか・・・

 

私が軍の偉い人で自分の部下が

「作戦期間は約半年。

まず敵に我々の目標は

ヘルソンであると誤認させ、

そのため実際に

ヘルソンに戦力を投入、

しかるのち時期を見計らって

ハルキウに奇襲をかける。

作戦を開始したら3日で

戦線を50キロ押し戻す」

とか言って来たら

私はまず立案書を机に置いて

「・・・つかぬことを訊ねる、

貴官の子供時代の愛読書は何だ」

 

「はっ、三国志であります!」

 

「お気に入りキャラは誰か」

 

「諸葛亮孔明であります!」

 

「よしっ、帰れ!

ってなもんですよ。

 

 

 

実戦で遊ぶんじゃない、と。

 

それをウクライナは

上部が作戦として

この計画を承認し

そして全軍が

その指示に従ったって

私が末端の兵站担当兵で

「戦車隊を秘かに

ハルキウ周辺に展開させよ、

ただしこの動きを

敵には数か月の間

気づかれてはいけない」

とか命令されたらと

想像するともうそれだけで

腸が痛くなりますよ。

 

上司よ、いいか、戦車は

目立つし燃料も食う、

戦車を動かす人員を

数か月養うのだって大変だ、

それを敵に気づかれるなって

この監視衛星と

ドローンの時代にいったい

何をおっしゃっているんだ!と

口にせずとも絶対にものすごく

言いたくなりますでしょう?

 

「いや実は敵だけでなく

味方にもこの動きは

気づかれてはいけない」

 

「何故でありますか」

 

「これは最高機密事項だが

上部は同時にヘルソンに

攻勢をかける、しかし

それはおとりなのだ」

 

「・・・司令部の連中は

最近『銀河英雄伝説』でも

読んだのでありましょうか」

 

「ああ、『銀英伝』は

私も中学生の時に読んだ、

お気に入りキャラは

ヤン・ウェンリー」

 

「帰ってください」ですよ、

本当に、現場の人間にしたら。

 

 

 

 

現場にフィクションを

持ち込むな、という・・・

 

普通これを立案しますかね?

 

そして実行しますかね?

 

色々な意味で

ウクライナの強さに

衝撃を受けてしまった

ハルキウ奪還劇でございました。

 

 

 

 

ウクライナ、どこまで人材の

宝庫なんでしょうか・・・!

 

 

勿論これですべてが

大団円というわけでは

まったくないのですが

 

でもロシアの

ウクライナ侵攻が

始まった時に、

そしてハルキウが

ロシア側に抑えられた時に、

誰がここまで鮮やかな

反撃を予想したでしょうか

 

ウクライナ側に存在する

立案力と実行力に長けた

傑物たちと同程度の

能力を有する人々が

ロシア側にもいることを

願うのみです

 

ロシア軍の再反撃を、

というわけではなく、

この事態を受け速やかに

戦争を終結に向け動かす

勇気ある人たちが

ロシア側に存在していて

欲しい、という意味です

 

しかしこうして華やかな

戦果が報道される裏では

何人もの無名の兵士たちが

命を落としているわけで

私は本当に

「戦争はよくない」と

思うわけです

 

ウクライナに一日も早く

平和が訪れることを

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