さてここ数日間

わが夫(英国人)の妹、

すなわちわが義妹と

その息子たち、すなわち

わが甥っ子たちが

我が家に遊びに

来てくれていたのですが。

 

なんかね・・・

 

後半、私はすっかり

【『トイレはきれいに使え』と

口うるさいおばさん】に

なってしまいました・・・

 

 

私だってそんなこと

お客様に言いたくは

なかったんでございます。

 

でもさー!

 

この家の清掃担当者は私でさー!

 

普段何の心の動揺もなく

使用できる真白き便座が

思いがけなく汚れていると

そのたびに衝撃的でさー!

 

 

 

 

ただ一応私はほら・・・あちらと

『義理の関係』でございましょう?

 

それに甥っ子たちは

まだ幼い年頃でしょう?

 

故に最初の数日間は

静かに気づかぬふりをして

便器およびその周辺が

汚れていたらそのたびに黙って

簡易清掃をしていたのですが

なんかこう日に日に

被害地域が拡大しちゃって

「夫よ。私から言ったら

角が立つからここは

君からちょっと言ってくれ」

 

 

 

 

「僕が言っても角は立ちますよ!」

 

「しかし『身内度合い』は

君のほうが高いだろう!」

 

というわけで夫は義妹に

「ここ数日トイレに長靴を履いて

入らなくてはいけない状況に

なっているんですが

あいにく我が家はトイレで

長靴を履く習慣がなくて」

 

 

 

 

角、見事に屹立。

 

「・・・うちの子ってね、

身体が大きいから

実際の年齢より

年が上に見えちゃってね、

だから時々その年齢では

まだ難しいことを

『出来て当然』って

誤解されることがあってね」

 

・・・その気持ちはわかるんですけど

でも義妹ちゃん、それはつまり

わが甥っ子がトイレを汚すのは

不可避的事態で仕方がなくて、

で、母である君はその後始末を

そのたびにする気は

基本的にない、とそういうことか!

 

というわけで以来甥っ子が

トイレに足を向けるたびに

「甥っ子ォ!私の正体を

知っているか、私は実は

『トイレはきれいに使えおばさん』だ!

いいか、トイレはきれいに使えい!」

 

「僕はそんな変なおばさんの

言うことは聞かないものね!」

 

「駄目だ駄目だ駄目だ!

『トイレはきれいに使えおばさん』の

いるところではトイレはきれいに

使わねばならないものだ!

そういう決まりだ!

トイレは汚さず使うか、汚したら

ちゃんと拭いてきれいにするんだ!

やり方がわからなかったら

『トイレはきれいに使えおばさん』が

責任を持って教えてやる!」

 

「僕はちゃんと

やり方を知っているものね!」

 

で、甥っ子はその言葉の通り

それ以降2度とトイレを

汚したままにして出てくることがなく。

 

何さ、言えば出来るんじゃない!

 

よく考えたら甥っ子は現在

こちらの小学校(プライマリ

スクール)に通う年齢、

幼稚園児じゃないんだから

トイレをきれいに使う意識が

芽生えておかしくない年頃・・・

のはず・・・じゃないかしら、と・・・

 

「でもトイレトレーニングは

あんまり厳しくし過ぎても

駄目って話だしなあ、

それぞれの家庭の

方針もあるだろうし、私がもう少し

我慢すべきだっただろうか」

 

義妹一家が帰った後も

悩んでいた私にわが夫は

「大丈夫ですよ、甥っ子本人は

『トイレはきれいに使えおばさん』の

存在を楽しんでいましたし。

トイレを使おうとするたびに

君のところに行って

『おばさん!僕、今からトイレを

使っちゃうからね!』と宣言して

『トイレはきれいに使えおばさん』の

出動を要請していたじゃないですか」

 

「まあそうだけど・・・あれだ、

私としては身内の同性である君が

甥っ子にああいうことを言って

くれるんでもよかったんだがな」

 

「こういうのは異性の身内に

直接言われたほうが

効果があるものですよ」

 

ただ唯一確信を持って言えるのは

トイレをきれいに使う

意識がある人間とない人間、

どちらが周囲から

好意的な評価を得るかといえば

それは圧倒的に

前者と私は思うのです。

 

甥っ子に恩を

着せるつもりはありませんが

成人した時くらいにふと

「・・・あれはあの時に

言っておいてもらってよかったな」と

思って欲しい伯母心でございます。

 

 

しかし思い返せば私はいつ誰に

『トイレはきれいに使いなさい』と

しっかり教えてもらったのかな、と

 

その意識が生まれたのは

案外最近な気もしてきて

ちょっと怖いのでございます

 

ほら、こういうのは

意識していないと

自分が『汚している』ことにも

気づけないものじゃないですか

 

本人が気づかぬうちに裏で

『あいつ、トイレの使い方が

汚い』とか言われちゃっていたら・・・

 

よし!

 

私は甥っ子に

いいことをしたと信じよう!

 

トイレを汚く使うことに

良心の呵責を感じるあなたも

なんら痛痒を感じないアナタも

お帰りの前に1クリックを


ヨーロッパランキング

 

あ、痛痒ナシの方は

我が家に遊びに来ないでください