今年2020年の2月に

英国内務省の

事務方トップである事務次官が

内務大臣に不当に扱われ

・・・つまり「いじめを受けた」として

辞任する、という事態が生じました。

 

「内務大臣は部下に対し

ののしり、見下し、

意味のない要求を繰り返す」

 

事務次官は政府を相手取って

法廷闘争に踏み切る姿勢を表明。

 

これを受けジョンソン首相は

独立顧問に調査を指示。

 

先日首相に提出された

調査報告書の結論は

「内務大臣の態度には

問題があった」、つまり

「いじめはあった」。

 

この報告に英国社会は激震。

 

そしてジョンソン首相が

「そうか!調査お疲れ!

でも俺は内務大臣は

いじめっ子じゃないと思う!」と

内務大臣の続投を

決定したものだから

まあもう余震の

激しいこと激しいこと

 

調査を担当した独立顧問は

首相のこの態度を不服とし辞任。

 

騒動の大元である内務大臣は

謝意を表明したものの

「でもそんな問題が

起きているなんて自分じゃ

気が付かなかったし」

「誰かを嫌な気分に

させようとか、そんな意図は

自分にはなかったし」

「いじめ問題が表面化した時

自分は省内から

サポートしてもらえなかったし」

「あ、でも勿論自分は

言い訳はいたしません(キリッ)」

 

えっ、何これ、ツッコミ待ち?

 

「しとるやないかーい」と

ハリセンで内務大臣の後頭部を

はたかなくちゃいけない台本?

 

 

 

 

ちなみにジョンソン首相も

内務大臣の続投を表明した時に

「自分はいじめ問題に

真摯に取り組んでいる(キリッ)」とか

言っちゃっているんですけど

(正確には首相の報道官が

『首相はいじめ問題には

本気です』と言っちゃっている)、

何、英国政府は『テンドン』狙い?

 

すみませーん、

ハリセンどこですかー?

 

ちなみに調査報告書では

「大臣は規範に違反した」と

述べられていて、

英国政治において

『規範に違反した』大臣は

普通辞任の道を選ぶもの。

 

ちなみにこのパテル国務大臣は

2017年に時のメイ内閣で

国際開発大臣だったんですが、

この時も『規範違反』を指摘され

その時は辞任しています

 

それにしてもジョンソン首相の

今回のこの対応は

悪手だとは思いませんか。

 

調査結果がどうあれ

パテル内務大臣を

『守る』気でいたなら

そもそも独立顧問に

調査を依頼しないほうが

よかったじゃあございませんか!

 

・・・ボリス・ジョンソン首相は

何はともあれこういう

『世論の動向を読む』手腕には

長けていた印象なのですが・・・

 

あの、あんまり大きな声で

言ったら失礼かもしれませんが、

ジョンソン首相、コロナ感染から

完治・復帰後、ちょっと

が狂っていません・・・?

 

夏の終わり頃からどうも

ボリス派の支持さえ

失い始めているような・・・

 

超ボリス贔屓というか

ボリスが身内同然の

高級紙『テレグラフ』も

9月中旬から公然と

ジョンソン首相批判を

紙面に載せ始めましたし・・・

 

しかしこれは本当に

最悪手ですよね。

 

大臣による官僚いじめを

首相が承認したことに

なっちゃいますものね。

 

元事務次官が起こした

裁判の行方から

目が離せぬ今日この頃です。

 

 

パテル内務大臣が

自分の態度に問題があることに

「気づいていなかった」可能性は

調査報告書でも指摘されています

 

が、元事務次官いわく

「パテル大臣は複数回にわたって

部下に敬意をもって接するよう

『助言』を受けていらっしゃいました」

 

「2019年の8月、これは

大臣が就任した翌月ですが、

その時にも、スタッフを怒鳴ったり

ののしったりしてはいけない、と

アドバイスを受けていらっしゃいます」

 

「わたくし自身も大臣に対し

部下には敬意を

払いつつ接するよう

申し上げる機会がございました」

 

(今回も私の翻訳はすべて

大いなる意訳ですので

ニュース内容に

ご興味を持たれた方は

元の記事をご確認ください)

 

私は内務大臣の週明け辞任も

あると見ているのですが

しかし今回はカレーは賭けないぞ!

 

人間、過去に学ぶのは大事ですね

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