英国はこの週末に

『大晴天』の

天気予報が出ておりまして、

これは「外出を控えろ」の

政府勧告にもかかわらず

思わず外に飛び出ちゃう人が

多くなるのではないか、と

懸念されていたのですが

・・・少なくとも

我が家周辺を見る限り

世間の人々はかなり

良識をお持ちのご様子でした。

 

ええ、人出、少なかったです。

 

ちょっと感動・・・というか

感心しました、はい。

 

3週間前、つまり

3月の21日・22日頃は

我が家のそばの森の

散策路手前に設けられた

駐車場から

車が溢れ出る有様で、

わが隣人の一部はこれに憤り

「駐車場に入る道を岩か

何かで塞ごうと考えて

いるんだけど、どう思う?」

 

私の素直な感想:

ここは西部劇の世界か。

 

ただまだ当時は明確な

『外出抑制勧告』は出ておらず

(ジョンソン首相が『理由なき

外出を控えよ』と宣言したのが

週明け23日月曜日の夜)、

無駄な外出は控えるべきという

理屈は私もまあわかるんですけど

でも「鬱屈した世相、せめて

週末くらいは森に行きたい」という

街に住む人々の気持ちも

わからないではなく・・・

 

しかし勿論隣人たちの

イラつく気持ちもわかるのです。

 

それでも『駐車場封鎖』ってのは・・・

 

そんな風に悩みながら

迎えた次の週末、

つまり先週末(28・29日)、

駐車場は我々村民の手ではなく

管理当局によって閉鎖されました。

 

結果、閉鎖を知らずに

街から森に遊びに来て

しまった人々の車が

森の外の道に縦列駐車をなし、

一部隣人の怒りに

油を注ぎもしたのですが、

やはり『駐車場公式閉鎖』は強い。

 

そこからは日ごとに

森で見かける人の姿が減り

最近は森の中でまず

人とすれ違わないというか

会っても犬連れの近所の人、

それも1組だけというか。

 

またその日からどうも毎日

午前と午後に1回ずつ

おまわりさんがここらへんを

巡回してくれている

様子なんですよね。

 

そんな状況を受けて

わが夫(英国人)は犬に

「よかったな、アーシー!

この大自然を君、独り占めだぞ!」

とか言っているんですが

私はその・・・

 

ちょっと罪悪感のような・・・

 

車でここまで1時間以上の

大都会の人間が

この森に来るのを

控える理屈はわかるんです。

 

でも車で20分くらいの

向こう三村両隣、みたいな

位置の町に住む人たちまでもが

コロナを理由にこれまでの

日常のお散歩ルートを

変えなくてはいけないというのは・・・

 

勿論それだけの

非常事態なんだということは

私も重々承知しているんで

ございますけれども!

 

しかし本日、怖いくらいに

静まり返った森の中を

犬と歩いているうちに

私はふとあることに

思い至ったのです。

 

わが愛犬アーシーが

盲導犬候補生であった時、

私はアーシーの訓練のために

それこそ毎日車で町に出て

そこで歩行訓練をしていました。

 

その時気が付いたこと

なんですけど、

スコットランドの町って

車で大通りを走り抜ける分には

民家やお店が密集していて

それなりに建物だらけなんですが、

町の真ん中の駐車場に車を停めて

10分15分も歩くと、割と必ず

かなり広々とした緑地公園が

隠れているものなんですよ。

 

本当にバス通りを一本入ると

そこに大きな公園があるんです。

 

犬をリードから離して歩いて

許される区画もあるんです。

 

私はそういうの、犬と生活するまで

存在自体をまったく知らず。

 

いやだっていい大人が

確たる理由もなく

わざわざ裏道を探索したり

しないものじゃないですか。

 

で、今回のこのコロナ騒ぎで

多くの人々がなかば自棄気味に

己の村・町を散策するうちに

「・・・あれ?こんなところに

こんなに気持ちのいい空間が?」と

わざわざ車に乗って

郊外にまで出る必要がないことに

気が付いてしまったのではないかと。

 

いやだって近いに

越したことはありませんからね。

 

最近は車の往来も減って

世界的に空気も

きれいになったそうで

また車通りの音なんかも

普段より格段に静かに

なっているわけでしょう?

 

・・・こんな不便な場所にある

鬱蒼とした怪しい森

(怪しさは主に近隣住民、つまり

私が醸し出している説)に

わざわざ足を運ばなくても

皆さんきっといい気分転換を

自宅のお近くで楽しんで

いらっしゃるんではないか、と。

 

うん!きっとそうだ!

 

なお、3週間前にここらの道を

我が物顔で走り回っていた

公道レーサー諸君

この2週間は姿を消しています。

 

・・・いい子達なんじゃないか!

 

代わりといっては何ですが

モーターバイクに乗った子が

エンジンを唸らせつつ

昨日今日とここらへんを

走っていたのですが

エンジン音はうるさいものの

速度は厳守の単体走行。

 

今の倫理基準で

厳しく精査するとたぶん

それも『やってはいけないこと』

なんでしょうけど(スコットランドの

医務方トップがこの時節柄

家族旅行に出かけたことが

露見して現在大問題に)、

でも本人は懸命に周囲に

気を使っての行動なんだろうな、と。

 

市民がお外であまりにも

羽目を外しすぎるようなら

もう1段階規制を厳しくする、と

政府も明言してはおりますが

それは誰もが望んでいないこと

(市民だけでなく

政府も望んでいないと思う)。

 

理性をもって春を

楽しみたいものでございます。

 

 

なおわが隣人が私に

例の西部劇的提案をしてきた時、

我々はお互いに犬連れで

つまりあの頃はまだ散歩の途中に

お互い足を止めて話し合うことが

『アリ』だったんですよ

 

・・・あっという間に

色々なことが変わりました

 

あの頃はまだ雪が

あちこちに残っていましたね

 

あ、でも当時すでに

『人に近づき過ぎてはいけない』の

知識は広まっていたはず、

何故なら隣人たち(3名)はその時

お互いに距離を取りながら

森の斜面を横一列になって

朝もやの中を

こちらに近づいてきたから

 

・・・まさに西部劇の風景でした

 

今日はこれから女王陛下が

国民向けに

お言葉を述べられるそうです

 

現地時間の今夜午後8時、

日本時間だと日付変わって

6日の午前4時ですね

 

「担うべき役割を

果たす準備はできている」を

有言実行なさる方だと思います

 

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