我が家の外面よし子

(そとづら・よしこ)さんこと

盲導犬候補生アーシー

(仮名)をつれて

とあるミーティングに

参加して来ました。

 

地元自治体が主催する

『市民による社会貢献促進』を

目的としたような・・・

 

私がこういう書き方をすると

とても怪しい印象でしょうが

安心して!行政主導だから!

 

ますます怪しい

 

というか人間

四十路もなかばになって

異国の僻地で

動物と植物とばかり会話していると

なんかこう偽善的な方向

自分を駆り立てたくなるものなのです。

 

ともあれこうした活動の意義は

わが夫(英国人)の

心の琴線にも触れたようで

我が家は夫婦そろって

仲良く集会に参加、のその前に

「ミーティングに犬を

連れて行きたいのですが」

 

「・・・ペットの・・・ですか?」

 

「いいえ、ペットではありません。

盲導犬候補生です。

青ジャケットを着用の予定です」

 

「ああ、そういうことなら、勿論」

 

というわけで当日は

青ジャケットを身にまとった

アーシーと共に会議室へ。

 

駐車場から会議室までの

道のりでは相変わらず

諦めることなく

エースをねらってくるアーシー。

 

これ・・・大丈夫かなあ・・・

 

結果:

大丈夫でした。

 

会議室のドアまでは

エース奪取に

余念のなかったアーシー嬢、

しかし室内に『他の人』が

いることに気付くと即座に

「ハーイ、私はアーシー、

盲導犬候補生だからお利口なの、

そこのところ、褒めてね」みたいに

態度をころっと改め、

最初の1、2分ほどは

少々興奮していたものの

話し合いが始まるなり

テーブルの下に横になって

「ほーら、私はアーシー、

盲導犬候補生って言ったでしょ?

だからすごくお利口なの」

 

会議が終了すると同時に

議事進行をつかさどっていた女性が

「それにしても盲導犬候補生って

本当にお利口なのねえ・・・!

全然邪魔にならないじゃないの!」

 

とはいえ彼女も会議の間に

2回ほど動揺した瞬間はありまして、

1回目は静かに床で

眠り込んでいたアーシーが

おしとやかに

『寝屁』をもらした時。

 

あまりにも静かに

そんなものをかますものだから

これではこの異臭の発生源が

犬ではなく私と思われてしまう!と

真面目な議題の最中に私も仕方なく

「あの、皆様、これからたぶん

鼻腔を変な香りがくすぐるのを

お感じになるでしょう、すみません、

その犯人はこの犬です」

 

2回目は会議も終盤、

寝返りを打った拍子にそこらを

嗅ぎまわろうとしたアーシーに

「静かに。伏せて。そのまま」

 

素直に指示に従うアーシーに

私の隣の席にいた女性が小声で

「いい子ねえ、アーシー!」

 

自分が『褒められた』ことを

理解しつつ、しかし同時に

ここで伏せの姿勢を解いては

いけないことを察知したアーシーは

そのままの姿勢で尻尾だけをふり、

しかし皆様ご存知のように

大型犬の尻尾は大きい、そして重い。

 

会議室にこだまする

パシッ・・・パシッ・・・パシッ・・・

バシッ・・・バシッ・・・バシッ・・・

バン・・・!バン・・・!

バン!バン!バン!バン!

 

議事進行のお姉さん、

慌てて周囲を見回して

「えっごめんなさい、これ何の音?

何かがぶつかっているの?

段々音が大きくなっていません?」

 

それにしてもミーティングの最中の

アーシーは本当にお利口さんでした。

 

施設の出口で受付女性に挨拶をし

外に出て数歩歩くなりまた

エースをねらってきましたけど。

 

なんとう外面の良さだ、

やはり飼い主に似てしまったか!

 

そんな感じでやっています。

 

 

それにしても

青ジャケット効果は凄い

 

あれを身に着けると犬が

3割増で賢く見えますね

 

というか世間が簡単に

そう錯覚してくれる、みたいな

 

普段はこんな感じなんですけど

 

この悪いことをやりきった感、

おわかりいただけるだろうか

 

・・・水遊びの楽しい季節ですね

 

・・・いや、待てよ、アーシーは

気温氷点下の冬の日も

嬉々として水をはね散らかしていた

 

犬はすごいですね、色々

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