そんなわけでここ数日間

夫(英国の人)の母、すなわち

わが義理の母が

泊りがけで遊びに来ていて

我々はこれをいい機会と義母と一緒に

ちょっと遠出をしたり

買い物に出かけたりしたのでございます。

 

 

近頃の私の『普段の化粧』は

洗顔を終え基礎化粧品を塗った顔に

『眉だけを描く』という手抜きぶりで

しかしお客様とともにお出かけするのに

これはあまりにも失礼だろう、と

ある朝、食事が終わると同時に

「わたくし、少々失礼して顔を作ってまいります」

 

あらそう、と微笑む義母、

ここまでは何も問題はございませんでした、

しかしその隣に座っていたわが夫がここで突然

「僕は今朝、布団の中でいつもより

ちょっと早めに目が覚めたんですけど」

 

「う、うん?」

 

「することがないので僕は

隣に寝ていた君の顔を眺めていたんですが」

 

「お、おう」

 

「その時しみじみ思いました、

君はきれいな顔をしていますねえ、

眉や鼻の形もそうですけど、

肌とか本当、そこらへんの

厚化粧をした若い娘さんよりも

ずっとずっときれいですものねえ」

 

・・・お前は何を言っているんだ。

 

「どうした、夫、お腹でも痛いのか」

 

「違いますよ。君は今顔を

作りに行くって言いましたけど、

わざわざお化粧なんてしなくても

君は十分きれいで、僕は幸せです。

もちろん君がお化粧したいっていうなら

僕は止めませんけど、だって

お化粧をした君もきれいですからね」

 

「・・・」

 

「何が言いたいのかというと、僕は

幸せな男だ、ということです。

お母さん、息子が幸せで嬉しいでしょ。

そして妻、夫の幸せは君の幸せでしょ」

 

思わず呆然と夫の顔を眺める私と、

そんな私のことを唖然として眺めるわが義母。

 

その数秒後、無言のままに

文字通り目を見合わせてしまった

私と義母でございました。

 

その数時間後、義母が席を外して

私と夫の二人きりになった時に

「ありゃ何だったんだ」と夫に詰め寄ったところ

「うーん、ほら、僕って結婚したばかりの頃は

ああいうことを君には言えても

他の人、特に僕の両親が近くにいるような時は

絶対に言えなかったじゃないですか」

 

「うむ、それは息子の良識だよな」

 

「良識というより弱気ですよ。

僕はもう立派な大人ですからね、

これからはちゃんと自分の意見を

親の前でも口にするようにしようと

決めたんです、多少言いづらい内容でも」

 

えーと、その決意は立派なような

気がしないでもないんですけど、でもでも・・・

 

私と義母は夫に同時に

おちょくられたような気が

してならない今日この頃です。

 

 

それにしてもNorizoさんの

配偶者はちょっとどうかしていますね

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