わが夫(英国人)の妹、

すなわちわが義妹の家にいる犬は

非常に元気なボーダーコリー。

 

その犬が今年の夏に会った時は

以前に比べてかなり落ち着いた

態度物腰になっていたので

なるほど犬も年とともに物静かな性格を

手に入れるものなのか、と

勝手に納得しておりましたら

あれはどうやら一時的なものであったらしく

・・・いえ、彼女(犬は雌)、あの時は

お腹に赤ちゃんがいたらしいんですよ。

 

 

このたび無事に赤子が生まれ、

私としては前回目にした

彼女の新しいおっとりした個性に

さらに母としての風格が加わった

気品のある優雅な犬と

お近づきになれるのかと思いきや、

もう、何かしら、ボーダーコリーは

もともと活発な犬ではあるんですけど

「はい、久しぶり久しぶり!撫でて撫でて!

もっと撫でて撫でて!足りない、もっと撫でて!

あ、この子、私の子!褒めて褒めて!

それでこの子のことも撫でて撫でて!

もっといっぱい撫でて撫でて!撫でた?

ちゃんと撫でた?私の子なんだからちゃんと撫でて!

撫でた?じゅうぶん撫でた?ほんと?

じゃあ次はまた私を撫でて撫でて!

もっと撫でて!あ、ちょっと待って、母として

子供と遊ばなくちゃだからちょっと待って!」

 

 

それで子犬を連れてそこらを

ぐるっと走って戻ってくるとまた

こちらの足元に滑り込んできて

「はい、じゃあ撫でて撫でて!」

 

・・・これがもう、こちらが根を上げるまで

延々と、ひたすら延々と続くという・・・

 

ボーダーコリーが一部の愛犬家に

『ハイパー・アクティブ・ドッグ

(Hyper Active、異常に活動的な犬)』

と呼ばれる理由がしみじみ理解できたというか・・・

 

ところで犬の『正しい育成環境』みたいな話で

「子供の頃に親犬や兄弟犬と離された犬は

犬としての適切な社会性が身につかず苦労する」

というような説を耳になさったことはありませんか。

 

あれはね、一理あるのかもしれないです。

 

と申しますのも、この母犬嬢、

子犬を抱え込み地面に押し付け

その愛のすべてを表すかのような勢いで

情熱的にその顔と体を舐めるのと同時に、

突然子犬の首を噛むようにして

軽いうなり声を上げ相手を揺さぶり

悲鳴を上げさせることがありまして。

 

 

どうもあれは子犬が興奮して

強く母犬を噛み過ぎたりした時に

懲罰的に行っている躾である模様。

 

子犬が「キャン」と鳴いたら

ぱっと首を離し、また二人で鼻息荒く

ごろごろ地べたを転がって遊び、

少し経つとまた子犬が何か悪さをしたらしく

母犬は子犬に噛みつき体を揺さぶり

そこで子犬が「キャン」と叫ぶと

また2匹して猛烈な遊びに戻り。

 

「これは犬同士にしかできん芸当だな。

同じことを同じ情熱をもってやれ、と

言われても、少なくとも私には無理だと思う」

 

「何がすごいって、母犬が子育てに

飽きた様子をまったく見せないところが

本当にすごいですよね。ハイパー・アクティブの

面目躍如といったところでしょうか」

 

子犬は無事にすくすくと

大きくなっているとのことでございます。

 

 

 

まあこの子犬に関しては

後日談があるのですが

その話を書くまでには私の心が

まだ平静を取り戻していない

 

何その思わせぶりな発言

Norizoさんらしくないわね

の1クリックを

人気ブログランキングへ