皆様こんにちは、

今日も窓辺でバグパイプを抱えて

呼吸法の習得に余念がない私です。


あれ、バグパイプの話は

しばらく禁じ手じゃなかったんですか?

昨日の記事 をご参照ください)

との疑問をお持ちになった貴方、

実はね、今日ね、少しだけ音が出たんです。


・・・本当に少しだけね・・・


平安時代の

たしなみ的な意味での

『少し』ではなく、

本当に少し、つまり音で書くと

ぴっ・・・ぷーみたいな。


先生!

盲腸の患者さん、ガス出ました!

みたいな。


・・・こんなんバグパイプの音じゃねえや!


(道のりは遠い)


そんなわけで遠い目をしながら

ふうふうとバグパイプに息を吹き込む動作を

一人暗く繰り返しておりましたら、

そんな私の様子をずっと

観察していたらしいわが夫(英国人)が

「・・・ねえ妻、僕もちょっとだけ

その素敵な楽器を

吹かせてもらっていいですか?

きっと音は出せないでしょうけど、

気分だけ味わいたいんです」


夫は以前私の練習用チャンターを

吹いてみたことがあるのですが、

そのときプーともピーとも

音を出すことの出来なかった剛の者


練習用チャンターと本物のバグパイプでは

その難しさに天と地ほどの開きがあるぜ!

もちろんバグパイプのほうが難しいんだぜ!


同病相哀れむというか

同じ穴の狢は多いほど楽しいというか

この苦闘の涙をぜひわが夫にも

共有してもらいたいもの、と

私は快くバグパイプを

夫の肩に載せてあげました。


「わおー!思った以上に重いですねえ!」

「だろう、結構肩が痛いだろう」


「バッグは左腕で抱えるんですよね?」

「そうそう、で、指はチャンターに、

そんで吹き込み口を深くくわえて、

さあ、息を吹き込め!思い切り!」


そして私と一緒に

ひゃだー、全然音が出なーい

このバグパイプ、やっぱり本当は

音が入っていないんじゃなーい?とか

そういう愉快な会話で盛り上がろうぜ!

と微笑みながら夫を眺めておりましたら。


夫は一回深く深呼吸をして息を整えた後に

「ふう、ふう、ふうううううーっ!」


・・・次の瞬間、

部屋に響き渡るバグパイプ音


「妻!音、出ましたよ!」

「・・・」

「ね、もう一度試してみますね、

ふう、ふう、ふううううーっ!」


聞く者の耳をつんざく怪音、

これぞまさしく

バグパイプのチャンター音・・・!


「・・・なんてこった、まさか

私が君に後れを取るとは・・・」

「ねえ!僕は音楽系の才能

ゼロというよりマイナスなのにねえ!」


「何だその勝ち誇った顔!」

「いや、だってまさか

本当に音が出せるとは

自分でも予想していなくて!」


どういうことなのかしら、

実は夫は

真のバグパイパーの素質

その身の内に秘めていた、

ということなのかしら・・・


「いや!認めん!そんなはずはない!

三拍子も取れず四分音符も読めない

そんな君に私が負けるはずはない!」

「そうですよ、僕は芸事方面には

真実疎いですから。

ダンスとか歌とか楽器とかは

君の得意分野ですから!

ただほら・・・きっと僕のほうが君より

肺活量が優れている・・・とか・・・

きっとそういうことですよ!

僕って力持ちだし鍛えているし!」

「だからその勝ち誇った顔を止めろ!」


夫の勝利の秘訣は

あの二重顎と太鼓腹にあるに違いないと

己に言い聞かせる春の宵です。



君は体も小さくないし非喫煙者だし

頑張ればきっと音を出せるよ!

とバグパイプ屋さんに励まされた私ですが

なんかもう、そういうレベルの話では

ないような気がしてならない

これは挑戦2日目の泣き言です


肩は凝るわ腰は痛くなるわは

ある程度予想はしていたんですけど

まさかこんなにお腹が痛くなるなんて・・・


私は一応腐っても

フィットネス・プロフェッショナル なので

腹筋運動を100回くらいはいつでも

ひょいひょい出来る人間なんですが、

何と申しますか、

今まで使ったことのない腹筋が

疲労を訴えているんです


そしてそれでも出てくる音は

術後の放屁レベル、何ですかこれ


道のり、本当に遠すぎる・・・!

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