映画『ソーシャル・ネットワーク 』が

ゴールデン・グローブ賞で

作品賞・監督賞・脚本賞・作曲賞の

四冠を達成しました。


現代米国の億万長者

マーク・ザッカーバーグが

いかにして

ソーシャル・ネットワーク・サービス

『フェイスブック(Facebook)』を

創設したかをめぐる物語。


この映画の何がすごいって、

とにかく公開当初から

映画館で作品を観た人間が

口を揃えて

その出来を褒めていたんですよ。


少なくとも私と夫(英国人)の周囲では。


普段好む映画の傾向が

まったく異なるような人たちが

「あ、ちなみにあれは面白かったよ!」

躊躇なく断言していたのです。


これは実際に自分の目で

確かめなくてはなるまい!

と我々も去年連れ立って

映画館へ出かけていったのですが。


・・・うむ、これは面白い!


その面白さをどう説明するかが

本当に難しいところが面白い・・・!


派手なアクションシーンも

美男美女の熱烈な恋愛も

わかりやすいテーマも

豪華キャストも凝ったSFXも

スクリーンには登場しないのです。


映画の冒頭3分間ほどは

呆然とするほど

退屈だったりもするのです。


この調子が2時間続いたらどうしよう、

と私は密かに冷や汗を流しました。


しかしそれは杞憂であった・・・!


そこから事態は急転直下、

物語はまさにズバズバと

観る者を飽きさせることなく

怒涛の末の

静寂のエンディングに向かって

突き進むのです。


明るくなった映画館で

私と夫は席にへたり込みながら

「・・・これは・・・いい・・・!」


でもじゃあ何がそんなに

『いい』のか、という。


そのポイントが観る人によって

微妙に異なる気がするのです。


そしてそこがこの映画の

すごいところなのではないかと思うのです。


たとえば私をもっとも惹きつけたのは

主人公のマークの

不器用さゆえの暴走と孤独です。


人間、そんなつもりはなくても

周囲の人間を傷つけたり

結果的に裏切ったりしてしまうことって

なくはないよね、あるよね!


最後の場面のマークに

私は寂寥と弱さを見ました。


しかし夫はあの場面のマークには

前向きな楽観性さえ感じたらしい。


「僕が思うにこの映画の魅力は

『フェイスブック』という事業を

年端も行かない青年が

いかに立ち上げ軌道に乗せたか、

その過程を詳細に描いた点に

あるのではないでしょうか。

資金の集め方とか決定の迅速さとか」


ふむ。


映画好きの友人二人に

問うてみたところ、一人(女性)は

「忘れてはならないのは、

この映画が実話に基づいているって

ところだと思うの。

下世話な言い方をすれば

成功した有名人の私生活を

覗き見する楽しさ、ね。

そして、よくも悪くも『現代』を描くことに

成功した映画なんじゃないかしら」


もう一人(男性)は

「いやだってどの場面を切り取っても

映画としてよく出来ているじゃないか!

悪い点がない映画だよ!

僕が特に好きだったのはあそこ、

ボートレースの場面!

あの部分だけでもこの映画を

大画面で観る価値はあるよ!うん!」


まあこの紳士は数年前に

ロンドンマラソンを完走し

今年は鉄人レースに出る予定という

純粋な運動マニアなので

そこらへんを踏まえた上で

発言内容をご理解ください。


映画『ソーシャル・ネットワーク』は

現在日本でも上映中。


お時間のある方は、是非。



私は別に配給会社の

回し者ではございませんよ!

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