私の料理の腕は実際のところ

いまひとつ微妙だな、

とは思っているのですが。


この夏、夫(英国人)の親友が

台湾から遊びに来てくれまして。


お土産に

『日本のカレールー』

いただきました。


どうしよう・・・


すごく嬉しい・・・!


「こういう気を遣っていただいたら困る、と

いつも申し上げているじゃないですか!」

とか言いながら、私は

だらしないまでに笑み崩れておりました。


というわけで

本日の夕食は和風カレー。


が、その前に。


和風カレーのお供といえば福神漬け。


しかしここは英国。


福神漬けなんて、

絶対に近くのスーパーでは

売られていないわけです。


渡英以来の3年半、

これまでも時々日本風のカレーを

作ることはあったのですが

毎回福神漬けは

『食べたつもり』で

やり過ごしてまいりました。

紅生姜やピクルスを代用品として。


でもね・・・今日の私は

どうしても

福神漬けが食べたかったんです・・・!


と、なりますと


人間の欲望とは恐ろしいものです。


わたくし、まさかの

自家製福神漬けに挑戦。


大根もレンコンも手に入らない中

材料は潔く

にんじん・きゅうり・なすの3つのみ。


それらを塩もみした後生姜を加えて

醤油とみりんと砂糖とお酢で煮て

赤唐辛子と一緒に冷やしてみること数時間。



スコットランドひきこもり日記-出来上がりー!


ああ・・・!


懐かしの福神漬けの味がします・・・!


ちなみにここで皆様が口にすべき言葉は

「Norizo、すごいね!」ではなく

「Norizo、可哀想!」が正解です。


私だって福神漬けの瓶詰めが

近くの雑貨屋で売られていたら

わざわざこのような食べ物を

手作りしようとか考えませんから!


「夫よ、これは福神漬けといい、

日本でカレーを食べるときには

必ず一緒に出てくるピクルスなのです。

しかし君の舌には馴染まないかもしれんから

無理をして食べることはないぞ」

「ほほう・・・黒々と輝いていますね・・・

でもせっかく君が作ったんですから

僕も一匙だけいただきたいと思います」

「うむ、嫌いだったら残していいぞ」


そして夕食開始。



スコットランドひきこもり日記-ズッキーニと茄子入り


カレーも美味しかったんですけど

私はもう『福神漬けを食べるために

カレーも食べる』みたいな

心理状態になっておりまして。


いいなあ福神漬け。


思ったよりも作るのは簡単だったし

それでこんなに美味しいなんて

先人の知恵というのはこういうものだね!



ふと気がつくと夫が

福神漬けをおかわりしており。


「・・・夫よ、無理をしなくていいのよ」

「いえ、これ、美味しいです

「あら、そう?」

「はい。あの、今度、僕の実家で

和風のカレーと、この福神漬けを

作ってやってもらえませんか」

「そこまでか!」

「これはね・・・ものすごく

日本っぽい味付けなのに、

とても食べやすい。そして美味しい。

僕の家族が喜ぶこと間違いなしです!」


そう言ってもらえると嬉しいわ、

しかし夫よ、物には限度がある、

そう遠慮なくぽりぽりと

私の大事な福神漬けを

食べ尽くすんじゃありません!


皆を幸せにする福神漬け、

次回は今回の倍の量で作る予定です。



そしてこの福神漬けの漬け汁、

再利用する気満々な私は

素敵な奥さんなんでしょうか

吝嗇家なんでしょうか

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