「『包茎』については理解できたんだけど

どうしてそれが男の人にとって

悩みの種になるのかがわからないのよ、

お父さんは私がカマトトぶっていると信じているし、

仕方ないから今日遊びに来た

息子その2に質問してみたのね、そうしたら

『食事中に話すことじゃない』って言われたの、

そういうものなの?」


は、母よ・・・


とりあえず確認しておこう、

そんな単語食卓で口にするんじゃありません!


というか母よ、

私はこの年末年始

どんな顔をして帰国したらいいというのか。

あれか、お前は帰ってくるな、という

遠まわしないじめなのかこれは。


「息子その2」というのは

わが末弟のことなんですけど

・・・彼が妻同伴ではなかったことを

心から祈る私です。

義妹がその場にいたとしたら

私は断固 帰国拒否症になってしまいます。


ええい、包茎の話はもういいんだ!

私はここを

包茎ブログにするつもりはないんですよ!


というわけで初心に返って

本日のBBCのトップニュース について。


「湖水地方耐久山岳マラソン」という

とんでもない催しがこの週末にございまして。


英国随一の観光地、

イングランド北西部に位置する

「湖水地方(Lake District)」。

この風光明媚なリゾート地で2日をかけて

山道49.6マイル(約80キロ)を駆け抜けよう、

という、風流を解さぬ無粋な私には

緩慢な自殺行為、もしくは命を賭した

セルフSMプレイとしか思えぬこの暴挙。


80キロ走れと言われるだけでも

もう勘弁してくださいなのに

それを未舗装の山道上り下りでゴーですよ?

高低差3000メートルですよ?

さすが変態紳士発祥の国、

自己鍛錬の病んだ方向性

他の追随を許さないぜ!


わが夫(英国人)が毎年参加する

某山岳変態レースも

いい加減アレだとは思っておりましたが

(山岳変態レースについては

以前の記事をご参照ください、

記事その1 その2 その3

その規模、その目指すもの、その精神性において、

このレースはレベルが違う!


そう、参加者の鍛え方が違う!

精魂が違う!理想が違う!決意が違う!

(この元ネタがわかる人は何人いらっしゃるかしら)


というわけでこの週末。

1968年に第一回大会が開催されて以来の

「最悪の天候」といわれる大嵐の中

レースには2500人の勇者が参加!

結果、1700人以上が行方不明にッ!


・・・どうですか、これ。


まあ結局さきほど

参加者全員の無事が確認された、という報告が

主催者側からございましたんですけどね。

参加者は嵐の夜を

近所の農家や廃坑に避難して過ごした模様です。


「針が顔に刺さるような」雨と風の中

当然のように河川は増水、

「川に流される女性もいた」とか

お前らそこまでして目指すものは何なんだ、と。


今回の事態について

非難の声はもちろんあがっているのですが

主催者側は真っ向勝負の構えで

「つまり自立、自力本願という考え方は

昨今、大衆受けしないわけだ。

参加者が行方不明になった、というだけの事態を

あたかも『彼らは道に迷い苦難に直面している』

とか匂わしやがって!それは事実ではない!

(注:これは私の『超訳』です、まあ実際

彼らの主張しているのはこういうことなのだが)」


この文章を読んで思わず

「・・・『参加者が行方不明になった』

という事態はそれだけで結構

深刻な事件性を持つと思うんだが・・・

というか、私はこの主張が理解できないんだが・・・」

と夫に尋ねたところ

「うーん、ほら、僕が山に走りに行って、

で、雨に降られて雨宿りをすることになって、

でも電話を持っていないから

君に連絡できないとするでしょ?

僕は『行方不明』なわけだけど、でも

『道に迷っている』わけでも

『苦難に直面している』わけでもない、わかる?」


・・・山を好んで走る人間の思考回路が

私にはなかなか理解できないものである

ということだけはわかりましたよ。


夫によればこの山岳マラソンは

英国で主催される耐久レースの中でも

トップクラスの苛烈さを誇るものゆえ

参加者は皆歴戦の猛者であるらしいです。


「だから結局全員が無事だったわけでしょ?」


・・・私としては警察と消防が

捜索・救助に乗り出した時点で

レジャーとしてアウトだと思うんですが・・・


と、いうわけでレース主催者は来年も

絶対レースを開催することでしょう、

たとえどんな空前絶後の悪天候が襲って来ようとも。

これを勇気の証左と見るか

引き際を知らぬ馬鹿の愚行と見るかは

個人の判断に委ねられていると思います。



この時期の英国、風の強さは

洒落にならないものがあるんですけどね

さすが英国変態紳士淑女は

求めるアレのレベルが違いすぎる、の1クリックを


お願いします


ところでわたくし、だんだん

『包茎』とか書いたり読んだりすることに

抵抗感がなくなってきたんですけど・・・


でもね、ここに誓う、明日の記事では

一度も『包茎』とか書かないから

・・・書かないからもう母には勘弁してもらいたい


母よ、今日のNGワードは「SM」ですよ

お願いだから意味を周囲に聞かないでね

わからぬ言葉は辞書を引け、辞書を