昨年のクリスマス、

夫(英国人)からのプレゼントは

ヒッチコック映画のDVD詰め合わせでした。


これが楽しい。


私は子供の頃に

ヒッチコックの作品をどうも一通り観ているらしく

映画の途中でたいていオチを思い出すのですが

それにもかかわらずの

ハラハラドキドキ感がたまらない。


今回の『迷走迷路』も

犯人役の顔を見た時点で

「あっこの話の終わり方は知っている!」

と一気に記憶が蘇ったのですが

その「一度観たことのあるエンディング」も含めて

心から堪能してしまいました。


「『迷走迷路』・・・そんなタイトルの

ヒッチコック作品、観たことあるかな・・・」

という貴方、原題は『Saboteur』、

自由の女神のてっぺんで

アレがソレする、あの映画です。

これでピンとこない場合、

貴方はきっとこれを観ていません。


「ヒッチコックはヌーヴェルヴァーグの神様」

という評価をはじめて聞いたときは

「ヌーヴェルヴァーグも何を言っているのだ」

と思ったのですが、

今あらためてヒッチコックの白黒時代の作品を観ると

「なるほど、これは・・・」

という気持ちにもなります。

きれいよ、アルフレッド、あなたとてもきれい!

(私は何なんだ)


ところで物語の鍵となる

主要人物の一人ミスター・フライ、

演じるのはノーマン・ロイド、

この人がまたなんというか

いわゆる「プーチン系ハンサム」。


『007 カジノ・ロワイヤル』を観たときに

「とうとうプーチン系の流れが来たか」

と私は反射的に思ったのですが

(あれも主役と敵役がプーチン系)、

どうやらあれはハリウッドに脈々と流れる

伝統の美貌の一種であったらしい。

そういえば人気テレビドラマ

『フレイジャー』のナイルズ

(デビッド・ハイド・ピアーズ)も

つきつめればプーチン系だものなあ・・・

(わからない人すみません


ちなみにDVDには

メイキング映像が特典としてついていて、

そこで現在のノーマン・ロイド氏が

ヒッチコックの思い出などを語るのですが、

不思議なことに年を取られてからのロイド氏は

そんなにプーチン系ではないんですよね・・・

ハイド・ピアーズも最近

プーチン系の戦列を離脱しているし、

年を重ねると顔つきが変わるというのが

プーチン系ハンサムのお約束なのでしょうか。


あと個人的な話になりますが

主役のバリーを演じた

ロバート・カミングスが

隣人のエジプト人少年にそっくりで

私と夫は笑いが止まらなくなったのでした。

逃走迷路

脚本が一部説教臭かったりもするのですが

私はそういうのも嫌いじゃないです

プーチン大統領マニアの貴方におすすめです